猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

暗くなるまで待って

2021-09-23 22:04:19 | 日記
1967年のアメリカ映画「暗くなるまで待って」。

盲目の女性スージー(オードリー・ヘプバーン)の夫サム(エフレム・ジン
バリスト・Jr.)は、カナダからニューヨークへ帰る途中に知り合った女か
ら人形を預けられた。サムは不審に思うも、とりあえずその人形を自宅に
持ち帰る。実はその人形にはヘロインが隠されていた。人形の行方を捜す
犯罪グループのリーダー、ロート(アラン・アーキン)は仲間のマイク(リ
チャード・クレンナ)、カルリーノ(ジャック・ウェストン)と共にサムの
自宅を突き止め、留守中に忍び込むが見つからない。帰宅したスージーの
目が見えないことに気づいた男たちは、ひと芝居打って彼女から人形のあ
りかを聞き出そうとする。

オードリー・ヘプバーン主演のサスペンス。少し前に耳が聞こえない女性
が殺人鬼に狙われるという映画「サイレンス」を観た時にこの映画のこと
を思い出し、相当昔に観たのだがもう1度観ようという気になった。こち
らは目の見えない女性が詐欺師たちに狙われる物語である。サムは仕事か
ら帰る途中、空港である女から半ば強引に人形を預けられる。変に思いな
がらも自宅アパートへ持ち帰る。しかしその人形にはヘロインが隠されて
おり、女は犯罪グループからそれを奪って独り占めしようとしていたのだ
った。
最初から最後まで緊張感が途切れず、一気に観られる映画。犯罪グループ
はサムの自宅を突き止めるが、捜しても人形は見当たらない。そこへサム
の妻のスージーが帰宅し、3人は隠れるが、スージーが盲目であると知る。
そしてスージーを騙して人形のありかを聞き出すことにする。まずマイク
がサムの軍隊時代の友人だと嘘を言ってスージーに近づき、「連絡せずに
来てすみません」と言う。スージーはマイクの言うことをあっさり信じる。
2人で話しているとカルリーノが刑事のふりをして訪れ、スージーに色々
と質問をしたり、ロートもある人物のふりをしたりして騒々しくなってい
くので、スージーは次第に不安になっていく。
スージーがいつ男たちの正体に気づくのか、そして気づいた後どうやって
逃げるのかが焦点になっていて、もうハラハラドキドキである。部屋の中
にはサムに人形を預けた女の死体もあるのに、スージーはすぐ側まで行っ
て気づかないのだ。見えない目でどうやって戦うのか。しかしスージーは
聡明な女性で、一計を案じる。けれども追い詰められ命の危険が迫るスー
ジー。どうか助かって、と願わずにはいられない。オードリー・ヘプバー
ンが盲目の女性を熱演している。リチャード・クレンナは渋くて悪役がよ
く似合う。ほぼアパートの一室を舞台に展開されるこの映画、とてもおも
しろかった。


野良ちゃんたち。


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4 コメント

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観た事はあります。 (ウラジーミル・アスポン)
2021-09-24 05:17:01
この映画は観た事ありますが、随分前でVHS時代なので
もはや覚えておりません……。

目が見えないせいで騙されそうになるんですね。
変な人形ですか・・・
以前観たのは確かですが、100%人形の件が記憶にないです。

スケアクロウも随分前に観てあちこち忘却してたけど、
この映画よりは覚えていた感じです。

ヘロインを隠された人形を出会ったばかりの人
から託されるヒロインの夫の話に現実感を
感じないですね。

スージーは目の前の相手の姿が見えないから
夫の過去の友人の顔をアルバム等から
知る事もできないから騙されやすいですね。

軍隊時代の友人と言って、スージーには
夫の友人のフリしているんですね。

でも、何となく盲目だから騙されもするけど、
盲目ゆえに犯人が凶行に走らずにすんでいる気も
しますね。

普通に目の見える人なら殺される確率が
高い状況がある気がします。
スージーが帰宅した時点でかなり危ないでしょう。

尚、部屋に死体があっても気付かないのは
怖いですね…。

筋を覚えてオードリーヘップバーンの演じた時の
姿はうっすら思い出せます。


野良ニャンたち…
駐輪場で可愛いですね。

キジトラにクロネコに牛猫
黒猫ちゃんは、結構、ぽっちゃりしてますね…。
車も来そうな場所ですが、安全を願いたいですね。
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Unknown (鳥天)
2021-09-24 08:04:41
有名な映画なのに見たことないんですよね。
ほぼ室内が舞台で、盲目の主人公、演技力が試されますね~。
野良ネコちゃん、可愛くも逞しいですね!
こっちは雪が降るので野良猫おらず、たまに散歩のニャンコに会うくらいなので羨ましい!
返信する
Unknown (杏子)
2021-09-24 14:08:18
>ウラジーミル・アスポンさん
コメントありがとうございます。私もかなり昔、高校生の頃?観ました。
テレビ放送だったので吹き替えだったのだと思います。
前半はほとんど覚えてなくて、人形のことも記憶にありませんでした。

そうですよね、夫は何故見知らぬ女から人形を預かったのか、ちょっと変ですよね。
押しつけられるようにして渡されたので不審がってはいましたが。
スタートがちょっと腑に落ちないですね。

スージーは夫の軍隊時代の友人という話を信じて、歓迎します。
盲目だからすぐに凶行には走らなかった、というのはそうでしょうね。
普通なら人形の場所を聞き出したらすぐに殺されていたでしょう。

前半はほぼ覚えていませんが、終盤でスージーが犯人たちに仕掛けた内容は
印象深かったので覚えていました。
ほんとに緊迫感が途切れなくて、おもしろかったです。
サスペンスの傑作だと思います。

最近ちっとも野良ちゃんを見かけなかったので、嬉しいです
返信する
Unknown (杏子)
2021-09-24 14:13:17
>鳥天さん
コメントありがとうございます。舞台がほぼ室内というのがとてもおもしろいです。
キャストも皆演技が良かったです。機会があれば是非!o(^-^)o
こちらも野良ちゃんにはあまり会えないんですよ〜。野良猫が減ったのはいいことなのかもしれませんが、ちょっと淋しいです。
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