猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

リバー・ランズ・スルー・イット

2019-12-05 22:12:59 | 日記
1992年のアメリカ映画「リバー・ランズ・スルー・イット」。

20世紀初頭のアメリカ合衆国モンタナ州ミズーラ。厳格な父のマクリーン
牧師(トム・スケリット)、真面目で秀才の兄ノーマン(クレイグ・シェイフ
ァー)、陽気な弟ポール(ブラッド・ピット)。3人に共通する趣味はフライ・
フィッシングだった。ノーマンはやがてマサチューセッツ州ダートマスの大
学に進学して街を離れる。ポールは地元の大学に進み、やがて新聞記者にな
る。大学を出て街に戻ってきたノーマンは独立記念日にジェシー(エミリー
・ロイド)と知り合い、付き合うようになる。やがてノーマンにシカゴ大学
から英文学の教師の採用通知が届き、ノーマンはジェシーに求婚するが、ノ
ーマンはポールがポーカー賭博にのめり込んで借金を作っていることを知る。

俳優ロバート・レッドフォードの監督作品。家族の絆を描いた秀作だと思う。
マクリーン家の長男ノーマンの目を通して物語は進行していく。子供の頃か
ら生真面目だった長男とやんちゃだった次男。兄弟と父の共通の趣味はフラ
イ・フィッシングだった。特に次男のポールは才能があった。やがて大人に
なり、ポールは大学を出た後新聞記者になるが、ノーマンは卒業後の将来を
決めかねていた。そんな時ジェシーという女性と知り合い、交際するように
なる。しかしノーマンは、ポールがポーカー賭博にのめり込んで借金を作っ
ていることを知る。ノーマンはポールに注意するが、ポールは聞かない。
モンタナ(どの辺りか知らないのだが)の雄大な自然が美しかった。特に父と
息子たちが釣りをする川がキラキラしていてきれい。3人とも釣りが得意だ
が、特にポールのフライ・フィッシングはポーズが美しく、芸術的だと父も
ノーマンも認めている。しかしポールは子供の頃から変わらずやんちゃだっ
たのだ。ポールがトラブルを抱えていることをノーマンは両親に言わずに、
3人で楽しく釣りをするシーンがいい。この兄弟は釣りという共通の趣味が
なければ、ここまで仲が良くはなかっただろう。ポールが大物を釣り上げて
それを写真に収めるシーンは感動的。
あまり物語に起伏はなく、特に前半は淡々と進んでいく。川でフライ・フィ
ッシングをしているシーンがメインだ。父と母、息子たちの穏やかな時間が
流れていく。話は逸れるが、私はノーマンとポールのそれぞれの恋人が好き
じゃない。気が強くてわがままそうで。ノーマンは結婚生活はうまくいった
のかなあ。そしてラスト近くの急展開。まさかあんなことになるとは…。悲
しい結末だが、家族の絆、兄弟の絆が繊細に描写されていて、とてもいい映
画だと思った。モンタナの大自然だけでなく、若いブラッド・ピットがとて
も美しかった。この作品で彼が俳優としての地位を確立したというのも頷け
る。心に染みる映画だった。



良かったらこちらもどうぞ。ロバート・レッドフォード監督作品です。
普通の人々




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2 コメント

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観たい映画です🎵 (エレナ)
2019-12-06 04:52:44
こちらも秀作なんですね、深い内容と思いました。
レッドフォード氏、杏子さんが紹介されている『普通の人々』でみごと監督賞を受賞しましたよね💐
そして『17歳のカルテ』…こちらもいい映画ですね!
ウィノナとアンジェリーナの対照的なところも印象的でした^^。
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Unknown (杏子)
2019-12-06 18:48:41
>エレナさん
コメントありがとうございます。いい映画でしたよ。
ロバート・レッドフォードは「普通の人々」で初監督作品にしてアカデミー賞の作品賞や監督賞他を受賞しています。監督としても才能のある人だったんですね。
「普通の人々」は大好きな映画のひとつです。
「17歳のカルテ」も良かったですね~。主題曲の「恋のダウンタウン」がよく合っていました。
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