猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

悪いやつら

2013-12-27 05:48:19 | 日記
韓国映画「悪いやつら」を観にいった。
1990年10月13日、ノ・テウ大統領が「犯罪との戦争」宣言を発表した日の夜、釜山で
チェ・イクヒョン(チェ・ミンシク)が暴力団幹部として逮捕される。建設会社の社長が
ホテルの一室で監禁、暴行された事件の容疑だった。イクヒョンは検事に対して
「私は暴力団じゃありません」と言ってのける。
1982年の釜山。税関職員として働いていたイクヒョンだが、当時の税関内では賄賂や
密輸が横行しており、イクヒョンもそんな悪徳職員の1人だった。ある夜、巡回中に
大量の覚せい剤を発見したイクヒョンは、それを日本に密輸しようと考える。同僚の
紹介で裏社会の若きボス、チェ・ヒョンベ(ハ・ジョンウ)と知り合う。
ヒョンベが遠い親戚であると知ったイクヒョンはヒョンベの信頼を得て、公務員時代に
培ったコネと親族の絆を使い、裏社会でのし上がっていく。やがてイクヒョンとヒョン
べは結束して、勢力を広げていく。

なかなかおもしろかった。登場人物全員が悪人。韓国版「アウトレイジ」というところか。
1990年にノ・テウ大統領が「犯罪と暴力を一掃する」という旨の宣言を発表していたな
んて知らなかったなあ。当時の韓国は相当犯罪が多発していたのか?
とにかくチェ・ミンシクの存在感が圧倒的。取り憑かれたようなその演技力は本当に
すごい。でも今回の役どころは、今までとは少し違っていて、愛想が良く、情けなく、
世渡り上手で、平気で人を裏切る。極道でもなければ堅気でもない。信念を持たない
悪人といった感じか。見ていて「いやなやつだなー」と思った。
ボス役のヒョンベはスーツを着こなし、ハンサムでかっこいい。この2人の対比がいい。
韓国が年長者を敬う社会だというのは知っていたけど、血縁もそんなに大事にするんだ
な。血縁があるとわかっただけで、一般人のイクヒョンがヤクザであるヒョンベに急に
大きな顔をし始め、やがてヒョンベはイクヒョンを「大叔父」と呼んで信頼するように
なる。血縁の話をしていた時、イクヒョンが”チェ”というお互いの姓について、なんとか
派だとか言っていたのが、意味がわからなかった。韓国の姓に対する独特の文化なのだ
ろうが、そのなんとか派でヒョンベはイクヒョンに心を開いていくのだ。
ヒョンベ役のハ・ジョンウって「チェイサー」の連続殺人犯役の人だったんだな。気が
つかなかった。
韓国映画は暴力シーンがきついが、この映画はそれ程でもなかった。「アジョシ」に比べ
たら柔らかいものだ。
ヒョンベとイクヒョンを先頭に、10数人の極道が横に並んで街を闊歩するシーン(パンフ
レットの表紙でもあるのだが)は迫力あったなあ。ラストもゾッとする。



映画(全般) ブログランキングへ
人気ブログランキングへ
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« エンゼル・ハート | トップ | 今年映画館で観た映画 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿