1996年のフィンランド映画「浮き雲」。
ヘルシンキ。かつての名門レストランで給仕長を務めるイロナ(カティ・オウティネン)と、市電の
運転手ラウリ(カリ・ヴァ―ナネン)の夫婦は、慎ましくも幸せな生活を送っていた。
ある日、ラウリは不況のためリストラされてしまう。イロナも、レストランが大手チェーン店に乗っ
取られ、解雇されてしまい、夫婦揃って職探しをする毎日になってしまう。
アキ・カウリスマキの人間賛歌である。夫婦がほぼ同時期に職を失い、生活を立て直すまでが
ユーモラスに描かれている。今はどうか知らないが、この頃のフィンランドの不況も大変だったん
だなあ、と思う。
夫のラウリは長距離観光バスの運転手に雇われるも、健康診断で片耳に異常が見つかり、職
だけでなく運転免許まで失い、ショックで卒倒してしまうなど、悲しくもおかしい。
妻のイロナも、場末の安食堂に就職するが、名門レストランの給仕長をしていた彼女にとっては
やりがいのない辛い仕事である。おまけに賃金もまともに支払われない。
ハローワークのようなところも出てくるが、こういうところって日本と同じく本当にお役所仕事なん
だなあ、と思ってしまう。職探しを経験したことのある人なら、この映画はきっと身に詰まされる
と思う。
やがて夫婦にも希望の光が見えてくるのだが、そう簡単にはいかない。けれども、カウリスマキの
夫婦を見つめる目は暖かい。ラストは感動的だ。とても好きな映画である。
人気ブログランキングへ
映画(全般) ブログランキングへ
ヘルシンキ。かつての名門レストランで給仕長を務めるイロナ(カティ・オウティネン)と、市電の
運転手ラウリ(カリ・ヴァ―ナネン)の夫婦は、慎ましくも幸せな生活を送っていた。
ある日、ラウリは不況のためリストラされてしまう。イロナも、レストランが大手チェーン店に乗っ
取られ、解雇されてしまい、夫婦揃って職探しをする毎日になってしまう。
アキ・カウリスマキの人間賛歌である。夫婦がほぼ同時期に職を失い、生活を立て直すまでが
ユーモラスに描かれている。今はどうか知らないが、この頃のフィンランドの不況も大変だったん
だなあ、と思う。
夫のラウリは長距離観光バスの運転手に雇われるも、健康診断で片耳に異常が見つかり、職
だけでなく運転免許まで失い、ショックで卒倒してしまうなど、悲しくもおかしい。
妻のイロナも、場末の安食堂に就職するが、名門レストランの給仕長をしていた彼女にとっては
やりがいのない辛い仕事である。おまけに賃金もまともに支払われない。
ハローワークのようなところも出てくるが、こういうところって日本と同じく本当にお役所仕事なん
だなあ、と思ってしまう。職探しを経験したことのある人なら、この映画はきっと身に詰まされる
と思う。
やがて夫婦にも希望の光が見えてくるのだが、そう簡単にはいかない。けれども、カウリスマキの
夫婦を見つめる目は暖かい。ラストは感動的だ。とても好きな映画である。
人気ブログランキングへ
映画(全般) ブログランキングへ
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます