2019年のイタリア映画「ワン・モア・ライフ!」。
シチリア島パレルモで暮らすパオロ(ピエルフランチェスコ・ディリ
ベルト)は、いつも通る交差点で交通事故に遭ってしまう。死の瞬間、
彼の脳裏によぎったのは愛する妻や子供たちの姿ではなく、恋人に告
げられた深すぎる言葉や、客待ちタクシーの列の先頭はどうなってい
るのかなど、他愛のないことばかり。パオロは予想以上に短い寿命に
納得できず天国の入り口で役人(レナート・カルペンティエリ)に猛抗
議すると計算違いがあったことが発覚し、92分間だけ寿命を延長し
てもらえることに。監視役の役人と共に地上に戻った彼は、これまで
の自分勝手な生き方を改め、限られた時間の中で家族との絆を取り戻
そうとする。
イタリアで大ヒットを記録したコメディ。中年男性パオロはいつも通
りにバイクで信号を無視して交差点を渡ろうとしたところで事故に遭
って死ぬ。予想外の若すぎる死に、パオロが天国の入り口で役人に猛
抗議すると、パオロがいつもスムージーを飲んでいたことが死の日時
を決める計算の入力データに入っていなかったことが発覚し、92分
間だけ寿命が延ばされることになる。いつ死ぬかという基準に、どれ
だけ健康に気を遣っていたかが反映されるのはおもしろい。
そして天国の入り口が役所みたいでとてもおもしろい。カウンターの
向こうには制服を着た役人がいて、死んだ人たちがたくさん騒めいて
いる。まるで本物の役所みたい。「聖☆おにいさん」を思い出して、
笑えた。こうしてパオロは天国の役人に見守られながら、愛する家族
と最期の時間を過ごそうとやっきになる。しかし妻も娘も息子も「今
日のパパは変」と思われてしまう。物語はパオロの回想シーンと現在
のシーンが交差しながら進行していく。
パオロは女好きで浮気ばかりしていて、妻にバレてもやめない。妻も
諦めているのか何も言わない。子供たちもパオロが家事も育児も協力
しないことに呆れており、娘は携帯電話でパオロを着信拒否にしてい
る。息子からは「パパはいてもいなくても一緒」と言われてしまう。
それでも必死に妻子への愛を示そうとしてパオロは努力し、子供たち
の気持ちも柔らかくなっていく。
しかし帰宅したパオロに妻が泣きながら言う。「警察から電話があっ
て、あなたが事故で死んだから身元確認に来てくださいっていうのよ。
夫はついさっきまで私と一緒にいて元気ですって言ったの。どういう
こと!?」と、動揺しているのを見て、パオロは本当のことを話さな
ければならないと覚悟する。浮気者で身勝手なパオロに感情移入はで
きないが、愛とは何か、家族とは何か、を描いた本作は考えさせられ
る感じで良かった。ラストはちょっとご都合主義な気はするけど。フ
ランスやイタリアのコメディ映画はおもしろい。
明後日11月9日はベルの20歳の誕生日でした。あと2ヵ月だったのに、
20歳になって欲しかったなあ…猫又になって欲しかったなあ…ベル、
天国でみんなと仲良く暮らしているかな…


聖☆おにいさん
シチリア島パレルモで暮らすパオロ(ピエルフランチェスコ・ディリ
ベルト)は、いつも通る交差点で交通事故に遭ってしまう。死の瞬間、
彼の脳裏によぎったのは愛する妻や子供たちの姿ではなく、恋人に告
げられた深すぎる言葉や、客待ちタクシーの列の先頭はどうなってい
るのかなど、他愛のないことばかり。パオロは予想以上に短い寿命に
納得できず天国の入り口で役人(レナート・カルペンティエリ)に猛抗
議すると計算違いがあったことが発覚し、92分間だけ寿命を延長し
てもらえることに。監視役の役人と共に地上に戻った彼は、これまで
の自分勝手な生き方を改め、限られた時間の中で家族との絆を取り戻
そうとする。
イタリアで大ヒットを記録したコメディ。中年男性パオロはいつも通
りにバイクで信号を無視して交差点を渡ろうとしたところで事故に遭
って死ぬ。予想外の若すぎる死に、パオロが天国の入り口で役人に猛
抗議すると、パオロがいつもスムージーを飲んでいたことが死の日時
を決める計算の入力データに入っていなかったことが発覚し、92分
間だけ寿命が延ばされることになる。いつ死ぬかという基準に、どれ
だけ健康に気を遣っていたかが反映されるのはおもしろい。
そして天国の入り口が役所みたいでとてもおもしろい。カウンターの
向こうには制服を着た役人がいて、死んだ人たちがたくさん騒めいて
いる。まるで本物の役所みたい。「聖☆おにいさん」を思い出して、
笑えた。こうしてパオロは天国の役人に見守られながら、愛する家族
と最期の時間を過ごそうとやっきになる。しかし妻も娘も息子も「今
日のパパは変」と思われてしまう。物語はパオロの回想シーンと現在
のシーンが交差しながら進行していく。
パオロは女好きで浮気ばかりしていて、妻にバレてもやめない。妻も
諦めているのか何も言わない。子供たちもパオロが家事も育児も協力
しないことに呆れており、娘は携帯電話でパオロを着信拒否にしてい
る。息子からは「パパはいてもいなくても一緒」と言われてしまう。
それでも必死に妻子への愛を示そうとしてパオロは努力し、子供たち
の気持ちも柔らかくなっていく。
しかし帰宅したパオロに妻が泣きながら言う。「警察から電話があっ
て、あなたが事故で死んだから身元確認に来てくださいっていうのよ。
夫はついさっきまで私と一緒にいて元気ですって言ったの。どういう
こと!?」と、動揺しているのを見て、パオロは本当のことを話さな
ければならないと覚悟する。浮気者で身勝手なパオロに感情移入はで
きないが、愛とは何か、家族とは何か、を描いた本作は考えさせられ
る感じで良かった。ラストはちょっとご都合主義な気はするけど。フ
ランスやイタリアのコメディ映画はおもしろい。
明後日11月9日はベルの20歳の誕生日でした。あと2ヵ月だったのに、
20歳になって欲しかったなあ…猫又になって欲しかったなあ…ベル、
天国でみんなと仲良く暮らしているかな…



聖☆おにいさん