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猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

タイムリミット 見知らぬ影

2020-10-15 23:12:35 | 日記
2018年のドイツ映画「タイムリミット 見知らぬ影」を観に行った。

ベルリンの不動産会社で大規模な建築プロジェクトに携わるカール(ヴォータン・
ヴィルケ・メーリング)は、ある月曜日の朝、娘ヨゼフィーネ(エミリー・クーシ
ェ)と息子マリウス(カルロ・トーマ)を車に乗せて学校に送り届けようとしている
最中に、正体不明の男からの脅迫電話を受ける。男はカールたちが座席を離れる
と爆発する特殊な爆弾を車に仕掛けたと言い、巨額の金を支払うよう要求してく
る。同じ犯人に脅迫された上司とその妻が目の前で爆死させられるのを見たカー
ルは、やむを得ず要求に従おうとするが、爆発の際に破片を浴びてマリウスが重
傷を負った上、今度は警官隊に包囲されてしまう。警察は、カールが不仲の妻へ
の復讐のため子供たちを人質にとって破れかぶれの行動に走ったと考えていた。

息もつかせぬノンストップ・サスペンスで、とてもおもしろかった。最初から最
後まで緊張しっ放しである。不動産会社の幹部であるカールは、朝出社するつい
でに子供たちを学校まで送り届けようとして車に乗った。するとスマホに何者か
から電話がかかり、座席を離れると爆発する爆弾を車に仕掛けたから、遠隔操作
で爆弾を止めて欲しければ大金を払えという脅迫を受ける。最初は相手にしなか
ったカールだが、朝車の鍵が開いていて変に思ったことを思い出した。気になっ
たカールは上司に電話をするが、上司も同じ内容の脅迫電話を受けたと言う。そ
して近くに停車していた上司の車が、電話を信じようとしない妻が座席を立った
ことにより爆発し、夫婦が無残な爆死を遂げたことからカールは脅迫が本物であ
ると確信する。カールは子供たちに絶対に座席から離れないように言うが、息子
のマリウスは爆発のせいで重傷を負っていた。
それからのカールはもう必死である。犯人はカールのことを何もかも知っていた。
カールが会社の金を動かせることも。カールは脅迫されていることは言わずに会
社に電話をし、理由をつけて金を用意させようとするが、マリウスの出血はひど
くなっていき、カールは病院へ行かせてくれと犯人に懇願する。ヨゼフィーネは
恐怖に怯えていた。言う通りにすれば病院へ行かせてやると言う犯人に、カール
はまるで心当たりはなかった。
カールが命がけで犯人や会社と交渉しているというのに、警察の無能さには腹が
立った。警察はカールが脅迫電話を受けていることを信じず、カールが子供たち
を人質にとっていると思い込んでいるのだ。爆弾のことは信じた警察は爆発物処
理班を呼ぶ。そのリーダーである女性警察官は初めはカールの言うことを信じて
いなかったが、カールの側で話を聞きヨゼフィーネの様子を見たことから信じる
ようになる。女性警察官はカールを脅迫の被害者だと主張するが、指揮を執る警
部はカールを容疑者だと決めつけて聞き入れない。
もうハラハラとイライラの連続である。カールが気の毒でならない。カールの妻
でさえ「どうしてこんなことをしたの」と言って彼を説得しようとする。実はカ
ールの方は妻を愛していたが、妻は不倫をしていた。そしてヨゼフィーネはその
ことを知っていたのだった。やがてカールは狙撃手たちに狙われてしまう。それ
を知ったヨゼフィーネは、自分が父親から離れたら父親が撃たれてしまうと思い、
絶対にカールの側を離れようとしないのだが、女性警察官が娘がカールの側から
離れないのだと言っても警部はカールが娘を拘束していると判断するのだ。もう
本当に無能な警察である。
被害者なのに容疑者扱いされているカールはかわいそうだし、マリウスの出血は
ひどくなって意識が遠のいていくし、八方塞がりの状況に緊張感が止まらない。
そして犯人の正体はとても意外な人物だった。人間ってあそこまで人を恨めるも
のだろうか、復讐しようとするものだろうか、と思った。気持ちはわからないで
もないが、不毛な復讐である。最後の方でヨゼフィーネが母親の不倫相手をひっ
ぱたいたのはスカッとした。ついでに警部のこともブン殴れば良かったのにと思
った。
本当におもしろい映画で、この迫力のある映画を映画館で観られて良かったと思
った。主人公のカール役の俳優、見た顔だなと思ったら「23年の沈黙」の主役
の人だった。人気俳優なのかな。


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