猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

ヴィクトリア 禍いの家の花嫁

2020-04-21 21:59:45 | 日記
1986年のイギリス・ニュージーランド・オーストラリア合作映画「ヴィクトリア 
禍いの家の花嫁」。

1880年、ニュージーランド。孤児院で育ったヴィクトリア(ジョディ・フォスター)は
18歳で初対面の中年男性オリヴァー・トンプソン(ジョン・リスゴー)と結婚させられ
る。オリヴァーは食料品などを手広く扱っている実業家だった。ヴィクトリアはオリ
ヴァーの倉庫の見学などに同行させられるが、ちっとも興味が湧かない。ピアノを弾
いている時だけがヴィクトリアの心が休まる時だったが、そんな彼女を気にかけてく
れるオリヴァーの弟のジョージ(ダン・ショア)と惹かれ合うようになる。

ジョディ・フォスター主演のサスペンス映画。物語はヴィクトリア・トンプソン夫人
が裁判にかけられているところから始まる。夫殺しの容疑である。それからヴィクト
リアの回想によって物語は進んでいく。ヴィクトリアは孤児院で育ったが、18歳の時
中年の実業家のオリヴァーに気に入られ、院長によって結婚を決められてしまう。こ
の時代こういうことは珍しくはなかったのだろう。オリヴァーは裕福なのでヴィクト
リアは何不自由のない生活を送るのだが、教養がなく粗野なオリヴァーをどうしても
好きになれない。オリヴァーは若い女の子がいかにも嫌いそうなタイプなのだ。更に
オリヴァーの父親が女性差別主義者でとても感じの悪い人である。これもこの時代仕
方がなかったことなのかもかもしれない。
ある日オリヴァーと父親に責め立てられ、いたたまれなくなったヴィクトリアは部屋
を出る。別の部屋に入るが、そこでヴィクトリアは自分の部屋が見える覗き穴を見つ
け、ショックを受ける。オリヴァーはいつもその覗き穴からヴィクトリアの着替えを
覗いていたのだ。ヴィクトリアのオリヴァーへの嫌悪感は頂点に達する。観ていて1
番気持ち悪かったのは、オリヴァーがヴィクトリアに「鼻毛を切ってくれ」と言って
ハサミを渡すシーンだ。オリヴァーは決して悪人ではないが、変態趣味なのだ。これ
では妻から生理的に嫌悪されても仕方ないだろう。
裁判は進んでいく。ヴィクトリアの弁護側は「このかよわい女性がどうやって夫を殺
せるのか」と言い、検察側は「ヒ素を飲ませた」と主張する。果たしてヴィクトリア
は有罪になるのか無罪になるのか。この映画は実話に基づいているらしいが、物語は
あまり抑揚がなく盛り上がりも特にないので、それほどおもしろくはなかった。今で
は監督や製作もしているジョディ・フォスターがプロデューサーとして参加している。
彼女はかなり若い時から俳優業だけでなく映画製作にも関心があったのだなあ。ドレ
ス姿のジョディが美しかったが、30年以上前の映画とはいえ画質がかなり悪かった。
どうしてあんなに悪かったのだろう。




映画評論・レビューランキング

人気ブログランキング
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする