猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

散り椿

2018-10-12 21:01:48 | 日記
日本映画「散り椿」を観にいった。

享保15年。元扇野藩藩士・瓜生新兵衛(岡田准一)は8年前、藩内の不正を訴え
出たが聞き入れられず、妻・篠(麻生久美子)を伴って藩を離れ、現在は京都で
暮らしている。そんな新兵衛には、今も藩から刺客が差し向けられることがあ
ったが、かつて平山道場四天王の1人であり、"鬼の新兵衛"と呼ばれた彼は、
刺客の襲撃を退けてきた。篠は重い病に侵されていて、死期を悟った彼女は、
新兵衛の剣友だった榊原采女(西島秀俊)を藩に戻って助けて欲しいと言い残し
て息を引き取った。新兵衛は扇野藩へと舞い戻ったが、新兵衛には彼が藩から
去った後、暗殺された采女の養父・榊原平蔵殺しの疑いがかけられていた。

葉室麟氏の小説の映画化。藩内の不正を告発したが聞き入れられなかった瓜生
新兵衛は、藩を出て妻の篠と共に京都で暮らしていた。病で余命わずかな篠は
新兵衛に、彼の剣友・榊原采女を助けてやって欲しいと頼み、新兵衛は篠の死
後藩に戻った。采女は藩主からの信頼が厚く人望もあるが、私腹を肥やす藩の
家老・石田玄蕃(奥田瑛二)と対立していたのだ。実は篠はかつては采女の恋人
であり、今でも采女に気持ちがあるのを知って新兵衛は複雑な気持ちを抱くの
だった。
時代劇だが、これは夫婦の愛情を描いたラブストーリーである。おもしろいこ
とはおもしろいが、ちょっと退屈でもあった。新兵衛と采女は信頼し合ってい
るが、新兵衛には篠のことでしこりが残っている。それがどう昇華されていく
のか、その過程はいい描写だった。他のキャストも富司純子、黒木華、新井浩
文といった実力派ばかりで良かった。
殺陣のシーンでは岡田准一は頑張っていた。身のこなしは見惚れるほど。見ど
ころの1つである新兵衛と采女の対決シーンはとても迫力があった。刀や弓矢
が好きな私としてはその点は満足である。ただ全体的に、登場人物の造形や物
語の展開がセンチメンタルで、「うーん」と感じるところもあった。雪の日に
戸を開けて外を眺めるなんて有り得ないだろう。原作の方がおもしろいのかも
しれない。




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コメント (6)
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