猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

無限の住人

2017-05-20 03:13:55 | 日記
日本映画「無限の住人」を観にいった。
百人斬りの伝説を持つ男、万次(木村拓哉)は、妹・町(杉咲花)を賞金稼ぎの男・司戸菱安
(金子賢)に殺されて生きる意味を失った時、謎の老婆・八百比丘尼(山本陽子)に無限の命
を与えられ、傷が勝手に再生する不死身の体になってしまう。それから50年後、1人で永
遠を生きる万次の元に浅野凜(杉咲花・2役)という少女が現れる。2年前に無天一流の師範
代だった父を殺され、仇討ちを誓った凜は、八百比丘尼に教えられた「絶対にくたばらな
い男」である万次を探し当てたのだった。父を殺した逸刀流統主の天津影久(福士蒼汰)と
彼が率いる剣士たちに敵討ちをするため、助っ人を頼みたいと頭を下げる凜に妹の面影を
見た万次は、無限の命を彼女の用心棒として使うと決める。

漫画を実写化したエンターテインメント作品。すごくおもしろかった。評価が今ひとつな
のは原作に思い入れがある人が多いせいか。私は原作を読んでいないためかとても楽しめ
た。読んでいても充分におもしろそうだけど。ストーリーもおもしろいが、とにかくアク
ションシーンが見事だった。キャストも豪華。
侍である万次は、目の前で妹の町を賞金稼ぎの男に殺され、怒り狂って男とその手下を次
々に斬る。自らも瀕死の重傷を負うが、謎の老婆に血仙蟲を埋め込まれ、不死身の体にな
ってしまう。死にたくても死ねなくなった万次は、それからずっと孤独な時を生きていく
ことになる。映画のキャッチコピーが「不死身って、死ぬほどめんどくせえ」らしいが、
何となくわかる気がする。昔ある漫画で、不死身ではないが病気のために異常に長生きす
ることになってしまった男が、やはり1人で長い時を過ごし、「人間はいつか死ぬんだ。
死ななければ人間じゃないんだ」と泣きながら訴えるシーンを思い出した。
道場の娘である凜は逸刀流統主の天津影久とその仲間たちに父を殺され、母を連れ去られ、
彼らに復讐を誓うが、天津という男はただの悪役ではなく、悲しい過去を抱えている。そ
の、ただの「善対悪」の図式ではないところが良かったと思う。命の奪い合いに善も悪も
ないのかもしれない。
とにかく殺陣がすごかった。私は弓矢や刀(剣)が大好きなのだが、ラスト近くで万次と天
津が300人以上の幕府軍を相手に戦うシーンは、同じ三池崇史監督の「十三人の刺客」を
彷彿とさせる迫力だった。これだけでも観る価値はあるだろう。市原隼人のクズっぷりも
良かったし、戸田恵梨香も太ももを出しまくって頑張っていて、かっこよかった。主題歌
も良かった。DVDが出たらまた観たいが、これは映画館で観る映画だなあ~と思った。




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コメント (2)
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