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地震の構造と+α いろいろ考えてみよう!

自分が、日ごろ思ったことを記録しておくブログです。今は「地球の構造と地震の関係」という内容です。

次に起こる南海トラフ地震のメカニズム

2016-09-09 05:17:18 | 日記
 昨日の記事で、フィリピン海プレートが一番沈み込みが大きいということを書きましたが、それを踏まえて、次に南海トラフで地震が起きた場合は、このようなケースになるだろう、ということを予測してみようと思います。まずは図から。

 ここの一番上の図は、現状です。
 ユーラシアプレートが沈み込みながら、フィリピン海プレートを押しているという動きになっています。そして、フィリピン海プレートがユーラシアプレートよりも沈み込みが大きいということから、相対的には、フィリピン海プレートには下向きに力がかかるということになります。
 このような構造で、中央構造線では下に引き裂かれるような力がかかることになり、過去には例のない、いつまでも余震が続いているような地震が起きる原因になっている、ということです。

 そして、この状況を踏まえて、考えられるケースを大きく2つに分類しました。
 まず、ケース1は、先に中央構造線上で大きな地震が発生し、それが引き金になって、南海トラフ地震が起きるケースです。
 状況は、中央構造線で大きな崩壊が起き、そのため、中央構造線より南側の部分が下に傾きます。そうすると、折れ曲がった部分は水平距離が短くなるため、南海トラフ部分で隙間ができる~実際は、お互いが押し合う力が弱くなります。そうすると、南海トラフではプレート境界での摩擦力が減少し、フィリピン海プレートの沈み込む力に歯止めがかからなくなり、一気にズドンと、下に落ちていきます。このとき起こるのが「南海トラフ地震」です。
 当然、沈み込みが起きますから、津波が発生します。

 次にケース2ですが、この場合は、フィリピン海プレートの沈み込みが大きく、ユーラシアプレートで支えきれなくなって、先にフィリピン海プレートの方が大きく沈み込んでしまう、というケースです。
 このケースの場合、中央構造線より南側は、フィリピン海プレートを支える力から解放されるので、一時、跳ね上がるような状況になります。となると、こちらの方が、フィリピン海プレートの沈み込みで起きる津波と、ユーラシアプレートの跳ね上がりの津波が重なり、ケース1よりも津波の規模が大きくなる、と予想されます。

 ただ、もちろん、ケース1でも、跳ね上がりが起こる可能性はありますし、ケース2でも、落ち込みと同時に中央構造線上で地震が発生すると、跳ね上がりの力が弱まりますので、あくまでもケース1・2とも、モデルケースとしてとらえてもらえれば、と思っています。

 そして、ケース1の場合は9月6日に書きましたが、中央構造線地震の震源の深さが深くなったときに合わせて注意していくことができます。ただ、ケース2は、現在では予測不可能。現状では、電磁波の測定に関する「予知」などに頼るしかない、と思います。
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中央構造線地震と南海トラフ

2016-09-08 04:15:34 | 日記
 2日前に中央構造線地震の今後の予測を書きましたが、そうなると、一つ地盤を挟んで境界がある、フィリピン海プレートとの関係も気になるところ。いわゆる「南海トラフ地震」ですよね。ここでは、そこについて考えていこうと思っています。

 そこで、7月31日に書いた内容ですが、地球が膨張期に入っている場合、プレートが小さいところほど、熱浸食による影響が大きく出る、ということでした。ですから、想定では、フィリピン海プレートは、熱浸食によって浮力を失いやすいため、日本近辺のプレートの中でも沈み込みが大きいプレートであろうと思われます。そして、その東側が太平洋プレートと接していて、東側はその太平洋プレートに支えられているのに対し、西はユーラシアプレートと接していますから、沈み込みが起きているユーラシアプレートと接している西側の方が、おそらく沈み込みが大きいのではないか、と思われます。

 要するに日本近辺では全体的に沈み込みが起きている状況ですが、その沈み込みの速度がプレートによって異なり、その状況を、今までに起きた現象から想定して、沈み込みの大きさの順に並べると
1 フィリピン海プレート
2 ユーラシアプレート
3 オホーツクプレート
4 太平洋プレート
という状況だろうと思われます。

 すると、中央構造線でも、西側の方が、より下に引っ張られる力が加わるので、結果、熊本を中心として、大分・有明海・トカラ列島のあたりの活動の方が頻度が高くなる。とりわけ、熊本のあたりは、中央構造線がやや緩やかにカーブしているところですから、力が集約されやすく、より影響を受けやすい位置にある、ということになります。
 となると、ユーラシアプレートとフィリピン海プレートの接触面で、今後、プレートがどのように動き、それによって何が起こるのか、ということを考えておくことが、中央構造線と南海トラフで起きる地震を想定するのに非常に重要になってくる、ということです。
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重心移動と隆起・沈降

2016-09-07 04:47:59 | 日記
 8月23日に重心移動について書きましたが、今回は、それがさらに進んだ場合はどうなるか、という事について触れたいと思います。


 8月23日では、図1と図2のところまででした。簡単に言うと、プレートの片側が浸食された場合、重心が移動して、図2のようにプレートが傾くということです。
 そして、今回、もしも、中央構造線で、完全にプレートが切り離されてしまった場合、どうなるか、というのが図3になります。

 完全切り離しが起こった場合、今回の中央構造線地震では、切り取られた部分の重量だけ、重心がさらに左(南北方向で言うと北)にずれます。すると、浸食された場合よりも重心移動が小さくなるため、断層の左側が浮き上がるような動きをすることになります。
 すなわち、今までは徐々に沈降していったものが、急に隆起するということになります。
 そして、切り離された南側は、地殻の薄さから判断すると、浮力が極端に小さいため、相当下まで落ち込むことになると思っています。そして、最終的には、マントルの熱に溶かされて徐々に消滅していく、ということになるでしょう。
 ただし、この状況になるのは、さすがに数百年とか数千年とかの単位になろうかと思います。

 そこで、9月5日の記事を見てほしいのですが、日本は昔大陸とつながっていた、ということであれば、このような隆起・沈降を繰り返しながら、徐々に沈み込んでいった考えることができますし、場合によっては、フィリピン海プレートは、もともとはユーラシアプレートとつながっていた、という可能性も出てくるわけです。

 もちろん、隆起・沈降には、その他の原因もありますが、この重心移動による隆起・沈降も原因の一つ、と考えることができると思います。
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中央構造線地震の今後の着目点

2016-09-06 04:02:00 | 日記
 なんでこんなブログを書いているか、メカニズムを解明して何か役にたつのか、と思う人もいると思うんですね。そして、それの答えは「今後を予測し、被害を避ける、もしくは被害を最小限にとどめる」というのが目的なんですよ。

 実は、自分、東日本大震災が起こる前の年の9月に(震災の半年前に)、街が一つ壊滅するような大きな地震がある、と予測していたんです。ただ、そのときは、自分の住んでいる地域の情報がほとんどだったものですから、震源を「釧路西方」と予測していました。例えば、当時の「さんまの回遊」が狂っていたのは、釧路沖に圧力がかかって熱をもっている、と判断していたんですね。その他、もろもろの情報についても、同様でした。(このときのことは、ある方のブログにもコメントとして記載されています)
 ところが実際は、東北で大きな地震が起きたわけです。

 そこで、ここでは、いったん、気を付けておくところを少しまとめて書いておいて、今後に役立てるという意味で、今の段階で予測できる事を書いておこうと思います。

 まず、中央構造線上の地震というのは、この地域です。東側から順に書くと
 千葉東方沖
 茨城県沖
 千葉県北西部
 茨城県北部あたり
 埼玉・群馬・栃木の県境あたり
 長野
 三重
 和歌山北部
 紀伊水道
 四国の北部または中国地方の南部
 大分(主に北部)
 熊本
 有明海
 島原
 トカラ列島
 沖縄近海

 現在、気象庁で発表されている地震情報で震源を確認してもらうことが可能ですので、だいたい、上記のラインに沿って起きている地震を確認してみてください。異常に多いですから。ここが中央構造線が走っているラインとその近辺です。

 そして、もう一つは震源の深さに着目してみてください。だいたい10キロメートルから、それよりも浅いところで起きているのが大半です(9月3日記事参照)。

 そして、これが今後どうなるか、ということですが、まずは、見てすぐに判断できるところで「震源の深さ」に着目していってください。

 9月3日と9月4日のお話を総合すると、中央構造線で地殻の引き離しが起こっているということになります。すると、現在では、地殻の浅いところが剥がれていく現象が起きていますが、このまま引きはがしが進むと、震源がだんだんと深くなっていくことが予想されます。ですから、今までと震源の深さが変わり、15キロ、20キロと深くなっていくと、その地域が危ない、ということになります。
 現在の地殻の厚さは50~60キロくらいと予測しているので、その半分近くまで地殻がはがされてしまうと、そのあと一気にドンと崩壊が起きる可能性が出てきます。

 それともう一つは、東日本大震災では、M9の地震が起きた後、20分おきに続けて地震が連発で発生しています。要するに、一か所、たがが外れると、その他の部分で支えきれずに、連続で地盤の落ち込みが発生する危険性があるのです。となると、一か所、中央構造線上で大きな崩壊が起きたとき、最悪の場合、それが中央構造線上で連鎖して起こる、ということです。

 もう一つは「気温上昇」です。これも9月に入ってからの記事に書きましたが、地殻底部では圧力がかかっていて、その圧力で熱が発生します。そして、おそらく、熱が発生するのは、中央構造線からみて、すぐ南側と予測しています。ここで、例年にないような暑い日が続いたというようなことがあると、注意しておいた方がいいと思います。

 ただし、自分は、上記の現象が起きるのには、今すぐではない、と思っています。だからと言って、20年も30年も先の話とは思っていません。前に書きましたが、地殻の厚さが、10数年前まで60~90キロメートルまであったものが、今は50キロ程度まできています。ですから、このペースで行くと、大きな変化が起きるのに10年までかからないだろう、今から6、7年くらいのうちに、異常高温や震源の変化が起こるだろう、と思っています。

 ちなみに、9月3日21時に千葉県東方沖の地震が起きていますが、この地震の震源の深さは40キロメートルです。今の状況だと、おそらく、この地震は地殻底部ではなく、地殻内部の崩壊による地震ではないか、と考えています。東日本大震災の余波で、オホーツクプレートがさらに落ち込む現象が続いているとみています。
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日本は昔、大陸とつながっていた?

2016-09-05 04:08:50 | 日記
 昨日、テレビで「林先生の初耳学」を見ていたところ、古文書に「東北で津波が起きたあと、熊本・大分で大きな地震が起きた」という現在と似た状況のお話が出ていました。
 結局、メカニズム的には、昨日書いたものと同様、おそらく、因果関係が今回のものとほぼ同様だったために、同じような現象が起きた、と捉えることができるのではないか、と思っています。
 ただ、今と違うのは、地殻の厚さ。今よりもずっと地殻が厚い状態で起きている地震ですから、エネルギー量は、今回の地震より大きかったのではないか。そして、中央構造線上の他の地域は、地殻が厚い分だけ、しっかりとつながっていたため、今のような、ずっとはがれているような動きにまでは至らなかったのではないか、と思っています。

 ただし、同じような現象が起きているということについては、ユーラシアプレートは、東方に地殻が比較的薄い太平洋プレートを抱えているため(8月21日記事参照)、温度の高いマグマが地表付近まで上ってきやすく、さらにマントルは東から西にむかって流れているため(7月21日記事参照)、東南方向が熱浸食を受けやすい位置にいるんですね。
 ですから、ユーラシアプレートは、常に東南方向が浸食され、常に重心移動が起き、東南方向から順に沈み込んでいく、という動きを繰り返してきた、と考えるといいと思います。

 すると、どういうことになるか、という事なんですが、この一連の動きをVTRの逆回転のように巻き戻してみましょう。そうすると、ユーラシアプレートの東南方向が浮き上がってきて、徐々に海底が海面から顔を出し、日本海の水が徐々に抜けていくような動きになるのが、おわかりでしょうか。
 実は「日本が昔大陸と陸続きであった」ということが、化石などから検証されていますが、昔は、このように、プレートの日本側が今よりずっと浮き上がっていたような状況であったため、日本海が存在せず、大陸と陸続きになっていた、と考えることができるんです。

 これも、以前は「海面が凍って、陸続きのようになっていた」なんていう説もあったんですが、海面が凍っていれば魚を取ることもできず、ましてや、陸も凍土のような状況になっているはずですから、生物は大陸から日本に渡ってくる前に餓死してしまうでしょうね。これ、明らかに違いますよね。
 おそらく、プレートの重心移動が大陸と陸続きだった本当の理由だと思います。

 ちなみに、沖縄の海底で遺跡のようなものが発見されたという話が最近出ていますが、これもプレートの沈み込みによって海底に沈んだ、と考えれば話のつじつまは合うと思うんですが。
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中央構造線地震とその後

2016-09-04 04:47:48 | 日記
 今回は、熊本地震とその一連で起きている「中央構造線地震(たぶん、のちにこのような名称で呼ばれる事になるんじゃないか、と予測しています)」について結論に近いところをお話ししていこうと思います。

 図1は日本が関係するプレートと中央構造線の位置です。そして、中央構造線で二股に分かれている部分がちょうど熊本の位置です。要するに中央構造線の入り方が2重になっていて、より歪みが出やすい地形だった、ということです。

 まず、8月29日に東日本談震災でのオホーツクプレートの沈み込みについてお話ししました。また、7月31日には、規模の小さいプレートは、熱浸食の影響を受けやすいというお話もしました。結果、膨張期に当たる現在では、熱浸食により、フィリピン海プレートも浸食を受け、そのため浮力が減少し沈み込みが起きている、と考えています。
 すると、ユーラシアプレートの南側は、全体的に沈み込みの力がかかっているということになります。そして、フィリピン海プレートでは、太平洋プレートと接触している東側は太平洋プレートに支えられて沈み込みが比較的小さく、地殻が薄くなって弱まっているユーラシアプレートの方に力がかかりやすく、沈み込みが比較的大きく出ている状況になっているという事が考えられます。
 結果、その沈み込みの力が、元々つながりが弱かった中央構造線に集中的にかかっている状況が生まれます。

 そして、図2は、そのプレートの断面図です。
 もともとは、自転の影響でユーラシアプレートがフィリピン海プレートを押している状況になるのですが、それと一緒に沈み込みの力がかかるので、プレートの下部に圧力が集中し、中央構造線上の地表部分は、沈み込みの力によって「裂け」始めます。
 また、昨日の記事に書いたように、プレート底部は、熱により緩くなっている状況ですから、徐々にずれ出します。イメージで言うと「湿けったおせんべいをギュッと捻る」というような動きをしていると考えるといいと思います。

 ここまでを総合すると、最終的に、中央構造線以南が徐々に沈み込んでいき、数年後、もしくは数十年後には水没してしまう、という現象が起きるだろう、と予測できます。日本沈没って、小松左京さんの小説の話ではなかった~ということになりますね。

 そして、もし、今まで書いたことが正しいならば、数年後には、中央構造線以南の太平洋側の水面が上昇しているように見えるはずです。おそらく、この段階では、ニュースなどで「地球温暖化により、水面が上昇しています」という報道がなされ、そういう結論で済ませれてしまうと思いますが、実は、地殻が沈み込みを起こしているんだ、ということです。ですから、数年後、上記のような報道があった場合「危ない」と思ってくれるといいと思います。
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震源の浅い地震が頻発している理由

2016-09-03 03:58:26 | 日記
 熊本地震に関して、上下の力のかかり方をお話しする前に、今回の中央構造線上で見られる震源の浅い地震が発生しているメカニズムを紐解いていきたいと思います。


 図1と図2は対比してみてください。

 図1は「もしも、プレート同士に押し合う力がかかっていたら」という仮定の図です。この場合、断層部分で強くかみ合い、また摩擦も強くなりますから、断層自体の「ずれ」が起きにくくなる、ということです。ですから、この状態で「ずれ」が発生すると、比較的規模の大きな地震になる、とも言えます。

 それに対し図2は「もしも、プレート同士に引き合う力がかかっていたら」という仮定の図です。この場合、断層部分でも接触が少なくなり、摩擦もなくなりますから、他の力によってプレートが簡単に移動しやすくなります。そして、エネルギーの小さい状態でも移動することになりますから、この状態で地震が起きても、比較的小規模のものになることが多くなります。

 さて、現在の、熊本地震から後に発生している中央構造線上の地震は、熊本で起きた2つの大きな地震を除けば、すべて比較的小規模で、ずっと連続して続いています。ということは、この2つの状況のうち「図2の方に当たる」と考えられます。
 そして、この一連の地震は、震源の深さが10キロメートル未満の範囲で起きていますから「浅い地震」ということができます。ということは、総合すると「浅い範囲で引き離す力が働いている地震、という事ができます。
 その状況を示したのが図3です。

 ちょっと図が極端ですが、メカニズムはこうです。
1 プレートの一端に「下向きの力がかかる」
2 プレートの弱い部分が「折れる」

 この1・2の状況で、プレートの上方に亀裂がはいり、引き離しの状況が起こる、ということです。この引き離されるところで地震が起こるため、比較的「小規模で断続的で浅い」地震になる、ということになります。
 さらに、地殻が薄くなっていると、地殻下部が熱により「ゲル化」している部分が地表に近づき、断層のエリアでは固体化してしっかりくっついている部分が少なくなるため、より「プレートが動きやすくなっている」と言えます。
 この状況下では、いつまでも小規模の地震が続く、ということになります。現在の状況にかなり近いですよね。
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熊本地震の水平方向の動き

2016-09-02 04:49:33 | 日記
 昨日の話から、熊本地震の水平方向の動きについてここで書いてみようと思います。
 まずは図から。


 昨日書いたように、プレートの内部にある中期塊が中央構造線を境にして存在しているということで、それが移動する状況も昨日の通りです。それが図1です。
 本来であれば、自転の力は中央構造線の北でも南でも同様にかかるのですが、その先にあるオホーツクプレートの影響で、進み方に差が出る、と考えています。

 というのは、東日本大震災のときに書きましたが、オホーツクプレートは、かなり薄くなっていて、その分歪みやすくなっている。となると、オホーツクプレートの幅が広く、太平洋プレートとの距離が遠くなっているほど、オホーツクプレートのクッションが大きくなるため、より推進力がかかりやすく、その逆に太平洋プレートとの距離が近くなるほど、オホーツクプレートのクッションが少なく、推進力に抵抗が大きくかかるため、実際には、中央構造線より
南側の中期塊の方が自転の進行方向に対してブレーキがかかりやすい、ということなんです。

 すると、境界面で起きる移動はどのようになるかというと、中央構造線より北側の中期塊は見かけ上、北東方向に、中央構造線よりも南側の中期塊は南西方向に「ずれ」が生じたように見えるはずです。

 そして、現在では、熊本だけではなく、これが中央構造線に沿って、全体的に起きているんです。その原因は、8月31日に書きましたが、地殻底部が熱によって浸食されるのと同時に、今まで、固形化していた部分がゲル状に近い状態になり、中期塊同士が今まで以上に動きやすくなってきているということが挙げられます。
 要するに、中央構造線の北と南で、切り離しに近い現象が起こっている、と考えていくといいと思います。
 まさか、そんなことが、と思う方も多いと思いますが、これに垂直方向の力の話が加わると、もっと「切り離し」に対して、現実味が出てきます。
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中期塊の移動

2016-09-01 04:41:06 | 日記
 熊本地震の構造を考えるために、ここでは「中期塊」が接触したまま力がかかるとどういう動きになるか、と言うお話を進めておきたいと思います。まずは、図を見てください。

 一応、仮想のプレートを考え、そのプレートが2つの中期塊(8月30日記事参照)でできているとします。そして、その中期塊の接触面が図の断層のような状況で入っていると想定します。要するに「北東ー南西」という断層です。
 この場合、自転の力は西から東に向かっていて、上の中期塊はそのまま東に向かって進もうとします。下の方の中期塊も、特に支障がなければそのまま東に向かって進もうとします。
 ところが、ここで下の方の中期塊の東方向に進む力に何らかのブレーキがかかったとします。すると、下の方の中期塊は上の中期塊に押され、南方向に進む力が加わります。
 これを表したのが図1です。

 これも実際に三角定規などで実際にやってもらえればわかるのですが、図のように接触面が斜めになるように2つの三角定規をくっつけて、上の方の三角定規を右に押すと、下の
三角定規は、断面が滑って右下の方向に進みます。それと同じことです。

 ところが、この仮想プレートが日本にあった場合、GPSではどのような動きになって表れるかというのが、図2です。

 まず、8月26日の記事で書いたように、地殻は遅いものと速いものがあるということ。また、これは自分の推測ですが、GPSで測定している、と言う場合、基本的には緯度・経度で動きを観測しているだろう、ということ。そうなると、基準は本初子午線のイギリス旧グリニッジ天文台のところになる、ということです。
 そうなると、自分の想定では「南北アメリカのプレートが遅く、その分、大西洋が徐々に広がっている」と想定していますし、これは、過去に出ていた「日本とアメリカが近づいている」という話に沿ったものにもなっている、ということ。
 また、別の発想で、太平洋プレートで地殻が生成されている、という話もありますが、前者でも後者でも、結局、日本とイギリスは徐々に離れていっているわけですから、GPSの観測では「見かけ上」、日本の地殻は西にずれて進んでいるように見えるはずです。
 そうなると、図2の上のプレートは、そのまま西方向にずれているように観測されますし、下のプレートは、下に動く力が加わるので、南西方向に進んでいるように見える、ということになります。

 実は、この図の断層を中央構造線とすると、そのまま中央構造線の上の地殻は西に、中央構造線の下の地殻は南西にずれていっている、という状況になっています。その通りの結果になっているんですよ。

 ということで、これが、もし、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込んでいっている~要するに、動きが東から西に移動していて力が東から西にかかっている、と考えてしまうと、この図の上の方の中期塊が上にずれて行かないとおかしなことになって、つじつまが合わなくなってしまうんです。
 実は、今までの学者さんの発表している話を聞いていて感じることは「地球の自転の影響」を全く度外視しているのではないか、ということなんです。そして、おそらくはこの「自転の影響」が組み込まれない限り、正しい理論には永久にならないのではないか、ということなんですよ。
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