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内倉真裕美の晴耕雨読

恵み野は「花の街」と言われています。HP「内倉真裕美のガーデニングダイアリー」もご覧下さい。

初任給で買ったコーヒーミル

2007年05月10日 23時21分23秒 | 珈琲の話し

私の珈琲好きは、中学校の頃、父の友達の家に遊びに行ったとき、おじさんがコーヒーミルを回しながら「今、美味しい珈琲を入れてあげるからね」と優しく話してくれた時から始まった。
ガリガリ音をたてているときに「ぷ~ん」と鼻につく香り。豆をドリップに移しゆっくりと注ぐ湯の煙。なんて素敵な時間だろう。

『私がお給料をもらう時が来たら絶対にコーヒーミルを買おう』と心に決めた。その時飲んだ味は苦かった。砂糖とミルクをたっぷり入れて、ちょっぴり大人になった気がした。

その時、それより何年か前に、私の父が缶に入ったレギュラー珈琲とパーコレーターを持ってきたのを思い出した。とにかく父は新しい物好きな人で、馬頭らしい物を買ってきては得意げに披露するのが好きだった。
この日も子ども達を集めて父は何処で習ってきたのか上機嫌で手際よく始めた。
上の穴の空いた部分に缶に入っていた粉状の珈琲豆を入れ、ポットの下に水を入れて火に掛けると湯が沸くと、プクプクと音がして、蓋の上にある透明な部分に徐々に勢い良く黒い湯が豆と混ざり合って踊り出した。兄2人と私は目を丸くして「お~っ」と叫んだ。

「これが珈琲と言う飲み物だよ」と差し出されて飲んだ珈琲初体験日で、まだインスタント珈琲も飲んだ事が無かったと思う。
やはり珈琲は苦かったし、どういう訳か、珈琲豆が舌にざらついたのも記憶にある。その時はあまり美味しいとも思わなかったし理科の実験でもしている感じだったし、面倒くさい飲み物だなと言う記憶しかなくそれ以後同じ用に飲んだ覚えも無い。

同じ珈琲体験でもこんなに印象が違うのは何故なのか?
で、私は初の給料をもらったときに迷わず札幌の東急デパートに向かい珈琲ミルを購入した。

この珈琲ミルは今でも現役で使用している。主人よりも長い付き合いで、かれこれ35年になります。

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