昔読んだ本を改めて読み直す機会が最近多い。30年ぐらい前だろうか読んだ本を書棚から引っ張り出して改めて読んでいる。記憶が薄れているせいか、新鮮な発見があり読み直すことで、頭に入る確率も高くなったような気がする。そんな本の一冊に「日本古代文字の謎を解く」という相馬龍夫さんの書いたものがある。
中国から漢字が伝わり、崩し字的にひらがなができ、さらにカタカナ文字が作り出されたというのがいわば常識。しかし、日本には古代文字があったとういのが相馬さんの説。皆さんも社会の教科書などで見たことがある「銅鐸」の表面に描かれた絵。これが文字だという。解読を重ね、洞窟の中の壁画なども絵としか見られていなかったものが、実は文字で解読できると検証していく。
戦いで味方を鼓舞する内容や収穫を神に感謝するものなど古代人の精神性が見え隠れする。こうした研究はその後あまり見かけることが少なくなった。古代人が文字を持ち自らの存在を様々な形で表現していたことをさらに知りたいものだと「本」を再読して思った。この本は昭和49年に出版されたものであれから50年以上が経つ。著者ももはや鬼籍?に入っているだろうから続編は難しいだろうなと思うが何か手蔓がないだろうか思案投げ首だ。