「何よ、最近ちっとも構ってくれないじゃない。貴方の頭の中は、お店の事と、お酒の事と、音楽の事だけ。あたいの事なんかこれーっぽっちも考えてないんでしょ。」
んな事ないよ…
「去年の春までは、いつでもあたいの事を思ってくれてたのに。いったいどうしちゃったのよ。」
んな事ないってば
「もう桜も終わったっていうのに…月が変わればあたいの季節だってのに…」
だからぁ、雑草刈したじゃん
「ふ、今頃になって少しは気になってきたのね。でも遅いのよ、今までほったらかしにされてたんだから、今年のあたいは見られたもんじゃないわ、きっと…」
心配するなって…今年も君は十分きれいだからさ…寒肥だってあげたじゃん
「なによ恩着せがましい…。あぁ、どうしよ…5月になればお客様が来るっていうのに、赤いフリルのスカートもピンクのブラウスもとっておきのブルーのドレスも…虫がついちゃって…」
タンスにゴン…あるけど?
「馬鹿にして~!ぐやじい~~~~~」