エコーの検査技師の人、20歳台の初々しい女性なんだよね。その方が僕の出腹にゼリーを塗りつけたスリコギみたいな棒をグリグリと押し付けるわけ。ね、なんか怪しい気分になるでしょ。ふっふ…なんて良からぬことを考えてたら、突然カーテンが開いて中年男が入ってくるのよ。
「どうかな、○○さん、うん、」
「あっ、そこ、もう少し回すようにして…そうそう」
「ちょっと角度を変えて…あ、いい感じね」
どうやら新人検査技師の指導員らしい。別に指導なんかに来なくていいのに…
「お酒飲まれますか~?」
は、はい…
「どのくらい?」
えっと、缶ビール2本と…ウィスキーWで一杯…二杯かな…
「そうでしょう、そうでしょう」
エコーで判っちゃうんですか?
「お酒飲む方の肝臓ってボソボソしてるんですよね」
ボソボソですか~?
「ボソボソです」
……
「でも、肝臓も特に問題なさそうですよ」
ヨカッタ…
「胆石も無いし…じゃ、前立腺見ましょうかね」
「○○さん、もう少し下まで○△×♯して…ほら、判る?」
「ふ~む…ね、これが
前立腺…少し大きくなってますねぇ
はぁ…(んな大きな声で言わなくっても)
「ま、歳相応です…問題ないでしょ」
ふぅ…(歳相応という言葉、すっごい抵抗があるんだけど)
「後で先生から説明がありますけどね、心配ないと思いますよ」
は、はい…
「じゃ、次は胃カメラしますからね。お疲れ様でした。」
なんか期待外れに終わってしまった。(何を期待してたんだろ)