犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

日帝時代の人口①~七奪

2008-01-22 00:10:33 | 近現代史
 日韓食対決(→リンク)に出てきた宍道湖七珍,調べてみたら次の7つでした。

ヤマトシジミ、スズキ、シラウオ、アマサギ、モロゲエビ、ウナギ、コイ。

 ところでこれを調べながら,韓国で「七奪」という言葉を聞いたのを思い出しました。憎き日帝によって,7つのものが奪われたというのですね。

 その7つとは何か。

 ネットで検索すると,国王,国土,耕地,国語,名前,国民,生命の7つだそうです。これは,

国王(廃位)
国土(日韓併合)
耕地(土地調査事業)
国語(韓国語教育の廃止,日本語強制)
名前(創氏改名)
国民(男性の労務動員-いわゆる「強制連行」,女性の慰安婦-いわゆる「従軍慰安婦」)
生命(虐殺,徴兵/戦死)

を意味すると思われます。

 韓国の国定国史教科書(→リンク)によれば,いわゆる日帝時代,

「わが民族は日帝から苛酷な人的、物的収奪を受けた」

ことになっています。「物的収奪」は,上記以外にも

米(産米増殖運動/移出)
森林(伐採)

がしばしば言及されますし,文化的な面では

歴史(史書の略奪/焼却)
宗教(神社参拝強制)
教育(愚民化)

などが挙げられることも多い。
再び教科書の一部を引用すれば,

「国権を奪われ」
「土地調査事業という全国的な土地強奪」
「食糧と各種物資を収奪され」
「民族の言葉と歴史を学ぶことが禁じられ」
「名前までも日本式に変えるよう強制され」
「教育の機会を失い、文盲が増加し」
「青年は志願兵という名目で、あるいは徴兵制や徴用制によって強制動員されて命を失い」
「女牲までもが挺身隊という名目で連行され犠牲となった」
「韓半島の労働力と資源は日帝によって徹底的に収奪されていった。」

いやはや,読んでいるだけで気が滅入ってきます。

 このような韓国内での認識に関し,当ブログではこれまでも,「土地」(→リンク)と「米」(→リンク)については韓国人の手による異議申し立てを紹介し,「生命(独立運動弾圧,関東大震災時の虐殺,いわゆる強制連行,戦争での犠牲など)」については私なりの検証をし(→リンク),「従軍慰安婦」についてもいくつかの資料を紹介してきました(→リンク)。

 韓国の駐在員の中でも,こういった問題について,それなりに熱心に調べたほうだと思います。

 そのきっかけになったのが人口問題でした。それほどに苛酷な収奪を受けたのに,あの時代,なぜ韓半島の人口は「倍増」したのか。これがとても不思議だったのです。

 以下,数回にわけて,人口問題を考察してみたいと思います。

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