犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

09年6月一覧

2009-06-30 23:59:21 | 索引
090601 盧武鉉氏のシンボルカラー090603 『大韓民国の物語』090605 国定教科書の反日と反共090607 植民地近代化論090609 「大韓民国の話」書評会090611 櫻井よしこブログ090613 鶴橋のコリアンタウン090615 鮫のフライ090617 韓国の寿司事情090619 土曜日の優雅な過ごし方090621 消されなかった日本人の功績090623 消された日本人の功績②0 . . . 本文を読む
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民族主義の終焉

2009-06-29 23:39:13 | 近現代史
 先に紹介した『大韓民国の物語』のなかで,著者李栄薫氏は,韓国の教育の基本理念になっている「民族主義」について,その歴史はあまり古くないことを指摘しています。 民族主義について語られている部分を要約すると… 韓国の民族主義とは,二十世紀に入り日本の抑圧を受ける苦難の時代に産み落とされたものだ。 韓国の建国神話である「檀君神話」で,檀君が降臨したとされる白頭山は民族の聖地になっている。しかし,18~ . . . 本文を読む
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兄弟姉妹の呼び方

2009-06-27 16:59:46 | 言葉
 日本語では親を同じくして年上の男を兄,年下の男を弟,年上の女を姉,年下の女を妹と言います。 英語は「親を同じくする男」をブラザー,「女」をシスターと称し,年上/年下の区別のためにはエルダー(年上の),ヤンガー(年下の)を前接させて区別する。 一方,タイ語では,「親を同じくする年上」をピー,「年下」をノーンと言い,男女を区別するには,チャーイ(男の),サーオ(女の)を後接させます。 すなわち,日本 . . . 本文を読む
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韓国の虫食文化

2009-06-25 23:38:18 | 食べる
 ポンテギについては,以前このブログにも書きました。韓国では老若男女に愛される,国民的スナックです。これが,米軍のタブロイド紙に紹介された,という記事がありました。(→リンク)「ポンデギを食べていなければ韓国生活初心者」「ポンデギを食べたことがなければ韓国生活を完全にしたとは言えない」  タブロイド版在韓米軍週刊紙「Morning Calm」が最近、ポンデギに関する記事を載せた . . . 本文を読む
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消された日本人の功績②

2009-06-23 23:58:44 | 近現代史
 台湾における八田与一と同じように,朝鮮半島にも同時期,水利工事に身を捧げた技術者がいました。 松尾茂さん(1910~)です。その経験は,『私が朝鮮半島でしたこと』(草思社,2002)にまとめられ,その内容がこちらに紹介されています(→リンク)。私も発刊後まもなく読みました。 内容を簡単にご紹介すると… 不況に見舞われていた1928年,18歳のときに朝鮮半島の親戚に養子に出され,養父にしたがって中 . . . 本文を読む
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消されなかった日本人の功績

2009-06-21 16:51:27 | 近現代史
 以前,このブログに「消された日本人の功績」として,韓国の淑明女子大学を創設した淵沢能恵女史のことを紹介したことがあります。 このように韓国では,植民地期に韓国の文化や産業のために尽くした数多くの日本人の痕跡を消し去ろうとする努力が,官民を挙げて推進され,成功を収めつつあります。 同じ植民統治を受けた,お隣台湾では,韓国とは反対に,日本人の功績を後世に伝えようとしています。 次は,台湾の国定歴史教 . . . 本文を読む
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土曜日の優雅な過ごし方

2009-06-19 23:32:51 | 日々の暮らし(帰任以後、~2015.4)
 しばらく前から,タイ語を習っています。数年間,市販の本を買い込んで独習していたのですが,限界を感じ,スクールに通うことにしたのです。 土曜日の午前中,一時間。プライベートレッスンなので,レッスン内容は私の希望に合わせて設計してくれるのがありがたい。 私は別に会話ができるようになりたいわけでなく,あのクネクネして蠱惑的なタイ文字を読むことが目的でした。すでにタイ文字そのものは,独習によってほぼマス . . . 本文を読む
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韓国の寿司事情

2009-06-17 23:23:15 | 食べる
 1年以上前の新聞記事ですが(→リンク) 国際化に成功した寿司ブームが韓国にも上陸した。 ソウル地下鉄2号線の三成(サムソン)駅を中心に半径1キロ以内に‘シーフードレストラン’は4店もある。 (中略) 寿司ビュッフェ形態のシーフードレストランは、06年3月に米国系の「トダイ」(Todai)がソウル三成洞にオープンし、国内に紹介された。 このレストランは当時、平日でも‘2時間待ち’となるほど人気を集 . . . 本文を読む
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鮫のフライ

2009-06-15 23:35:40 | 食べる
 週末,地元のデパートの地下食料品店へ,夕食の食材を物色しに行きました。魚売り場を眺めると,周辺のスーパーではあまり見られないものが揃えられています。地方都市のデパートとはいえ,「デパ地下」のプライドでしょうか。 埼玉の奥地らしく,鮎(あゆ),岩魚(いわな),山女(やまめ)といった川魚が並びます。韓国では鮎をウノ(銀魚)と言い,日本人集住地域のスーパーにときどき並びますが,岩魚,山女は見たことがな . . . 本文を読む
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鶴橋のコリアンタウン

2009-06-13 17:35:04 | 食べる
 かねてより大阪に知人に,大阪随一のコリアンタウンである鶴橋に連れていってほしいとお願いしていたのですが,今回の大阪出張のおり,実現しました。 出張前に,予習用サイト(→リンク)を紹介され,ざっと目を通す。一口にコリアンタウンと言っても,鶴橋だけでなく,猪飼野,今里などいろいろあることを知りましたが,とりあえずいちばん名の通った鶴橋に行くことにしました。 環状線鶴橋駅前には,焼き肉屋街が広がってい . . . 本文を読む
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櫻井よしこブログ

2009-06-11 23:42:17 | 韓国雑学
 読者の方より,櫻井よしこさんのブログの盧武鉉氏関係の記事を紹介され,読んでみました。とても面白かった。(→リンク) それによれば,盧武鉉氏は,自伝で若いころを振り返り,「心の奥底に他人への恨みや敵対心を抱いていた」,「ある日学校で、金持ちの子の鞄をカミソリで切り裂いた」,「結婚生活では女房を殴ってでも、言うことをきかせることが大事だ」,「男なら、少なくとも女3人くらいは常に周りにはべらせておかな . . . 本文を読む
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「大韓民国の話」書評会

2009-06-09 23:32:27 | 韓国雑学
 2007年6月29日の聯合ニュースで,李栄薫の『大韓民国の話』の「書評会」の様子が報道されています。出席者は,ニューライト系の学者が中心で,「京郷新聞」とは違って,肯定的な評価が大部分。拙訳でご紹介します。「悪質親日派が断罪されなかった点を指摘すべきだった」李栄薫教授「大韓民国の話」書評会 「論争を呼ぶ学者」ソウル大経済学科李栄薫教授が最近出版した「大韓民国の話-解放前後史の再認識講義」の書評会 . . . 本文を読む
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植民地近代化論

2009-06-07 23:04:41 | 近現代史
 教科書の左傾化,そして「民族主義」と裏腹の関係で「反日」が強化され,さまざまな日帝残酷物語が創作されて教科書に記載されるようになったことに危機感を覚えた歴史家たちが,「植民地近代化論」を唱え始めたのが90年代中盤です。 韓国の高級言論誌『創作と批評』は1996年に,「植民地近代化論」を特集し,そのなかの土地調査事業に関する論文を私が翻訳したものは,かつてご紹介した通り。 しかし,そのような主張を . . . 本文を読む
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国定教科書の反日と反共

2009-06-05 23:00:05 | 近現代史
 私が韓国に本格的に関わるようになったのは,1990年。盧泰愚大統領の治世でした。 すでに時代は民主化の流れにあり,民主化の闘士,金泳三か金大中が大統領になるのが自然だったにもかかわらず,盧泰愚のような軍人出身者が当選したのは,両金が最後まで譲らず,さらに全斗煥時代末期に,例の金賢姫による大韓航空爆破事件が起こって,一気に反共ムードが高またためです。 90年当時,私は阿佐ヶ谷にあった韓国専門古本屋 . . . 本文を読む
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『大韓民国の物語』

2009-06-03 23:36:57 | 近現代史
 これまで,日本の植民地支配について実証的な研究を発表して物議をかもしてきたソウル大学教授,李栄薫の『大韓民国の物語』(永島広紀訳2009年文藝春秋)を読みました。 李栄薫教授については,これまでも当ブログで紹介したことがあります(→リンク)。こちら(→リンク)は,本書の韓国版が2007年に刊行されたときの記事。 まえがきによれば,この本は,2006年に編まれたニュー・ライトの論文集,『解放前 . . . 本文を読む
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