モントリオールの決勝でカロリーナ・プリスコバ(チェコ)を6-3、7-5で破り、WTA1000大会で初優勝したカミラ・ジョルジ(イタリア)。
美しいランジェリー姿などでSNSでも大人気の彼女は29歳で優勝は3大会目、常に素晴らしい試合を見せてきた選手だ。
優勝後、ジョルジがインタビューに答え、テニスや人生について語った。
WTA(女子テニス協会)の公式ホームページが伝えている。
大会開始前の世界ランキングでは71位につけていたジョルジの優勝を意外に思う読者もいるかも知れないが、ここ数週間は非常にいいプレーを見せていた。
彼女曰く、より賢くより戦略的に戦うことができていること、そしてほぼノンストップのスケジュールで試合をこなせていることが成功の理由だそうだ。
優勝後のランキングは33位にジャンプアップした。
「優勝することができてただただ嬉しいわ」と語ったジョルジ。
「これまでは機会が無かっただけだったと思う。怪我も多かった。今年は数多くプレーできているし、体の調子も良い。いつか成し遂げられると確信していたわ」
世界6位のプリスコバに勝利したジョルジは、その1週間だけでトップ20の選手に対し3勝したことになる。
他には16位のエリース・メルテンス(ベルギー)と、12位のペトラ・クビトバ(チェコ)を下した。
今シーズンのジョルジは、「全仏オープン」以前はトップ20の選手に1勝もできていなかった。
だがクレーコートシーズンが終わってからこれまでの20試合中16試合で勝利、トップ20相手にも7勝しており、絶好調だ。
Q. マッチポイントを決めた後、あそこまで感情的になる貴方を初めて見ました。勝利した時はどういう気持ちでしたか?
優勝できたことがただすごく嬉しかった。
今年の始めから、すごく良いテニスができていた。
今週は素晴らしい週を送ることができた。
それがすごく嬉しい。
私が安定していたら、つまりハイレベルの試合を多くプレーできていれば、やり遂げられるって分かっていたわ。
だから、優勝できたことが単純に嬉しい。やったわ。
コーチでもある父がいつもそばにいて、ずっと私を支えてくれた。長時間の練習を共にしてきたから、このトロフィーを手に入れることができた。
Q. 優勝できてとても嬉しく誇らしい気持ちでしょうね。これまでの道のりを振り返ってもらえますか?
一緒に冒険してきた感じよ。一緒に成し遂げたの。
まるで童話みたいね、ほんとに。私が小さい頃、父はいかに自制心が重要かを教えてくれた。自制心は人生でも重要ね。
テニスはまるで人生みたい。ツイている時もあれば、ツイていない時もあって、いつでも起こることよね。
1つのテニスコートで多くのことが起こるし、それも人生と一緒。
だから、テニスって人生観だと思う。すごいことよね。
私はとても幸運だった。家族ほど、自分のことを支えてくれて、自分の望むもの、自分にベストなものを分かってくれる存在はないわ。
家族はいつもそばにいてくれる。自分がいいことをしたから来てくれるんじゃない。悪い時も、良い時も、素晴らしい時も、いつもそこにいてくれる。
コートの中でも外でも、嬉しい瞬間はたくさんある。そして素晴らしい父であり、コーチである父のことも誇りに思っているわ。
Q. ずっと素晴らしいテニスを続けてこられました。貴方のプレーを見て、ファンは今度こそ大きな大会で優勝してくれるのではないかと毎週期待してきました。もっと若い頃に結果を出せなかったことについてはどう考えていましたか?
でも私はずっと自分のキャリアに誇りを持っていたわ。
まず、テニスは人生のすべてじゃない。
テニスは好きよ、これは私の仕事で、スポーツが大好きなの。
スポーツに関して私はとても情熱的だし、それはどんなスポーツでも一緒。オリンピックではすべてのスポーツの情報を追っていた。
スポーツは素晴らしいものよ。 コートの外からは、あれができる、これができないって言えるわよね。
コートの外からはすべてが簡単よ。
私だってソファーでテレビを見ながらサッカーのプロみたいなことを言えるけど、実際にはサッカーなんて全くできない。
だから、すべては起こるべくして起こるのよ。星は、どうすればいいか分かっている。そういうの、信じるタイプなの。
Q. 貴方のキャリアに関して、もっとも落ち込んだのはいつですか?
私のキャリアでそういう瞬間があったことはないわ。人生も芸術もたくさん楽しまなきゃ。
子供の頃に母が教えてくれたの、多様性を持つことが大事だって。
その方が健康的よ。 母は素晴らしい人。スポーツ好きだけど、現代美術の先生だったの。
今は、私が着ているブランドGiomilaをやっているわ。母は私が小さな頃からいつも素敵な服を着せてくれた。
父がスポーツで、母は芸術担当。
いつもショッピングや美術館に連れて行ってくれた。 私の人生はいつも満たされていたわ。
だから私は人生で落ち込んだことはない。だってテニスは自分の仕事だと思っているから。
調子が出ない日もあるわ、でも人生には他の事だってある。
友達と一緒に出掛けても良い。
他にもたくさん興味がある。読書も大好きなの。いつか作家になれたら良いな。
私には興味のあることがたくさんある。テニスの試合で落ち込むなんて良くないわ。
Q. それはとても健全な考え方ですね。コートでの貴方はすごく真剣で集中しているように見えるので、負けると精神的に打ちのめされるのではないかと考えてしまいます。ですが、貴方はキャリアに関してとてもバランスの取れた考え方をされているんですね。
そう、私はコートの外ではとてもバランスの取れた人間なの。
私の人生は、必要なものがすべてある。
家族は私を愛してくれている。それが人生で一番重要なことよ。
家族が自分を愛してくれていると知っているだけで、元気になれるわ。とても大事なことなの。人生のすべてに余裕ができるわ。家族と友人が大切ね。 (テニスデイリー編集部)