
昨年発売された最新アルバム『アフロディーテ』を引き下げてのライブであったが、印象的であったのが、ステージ上に6枚設置されたスクリーン。普通スクリーンに映し出されるのは歌っているアーティストのアップとかだったりするのだが、カイリーのステージは彼女の歌っている顔が映されることは一切無し。スクリーンに流れるのは、シンクロナイズドスイミングのシーンなど、水のイメージが多く、シルク・ド・ソレイユの舞台『O』を見ているような、幻想的なステージ。アルバム『アフロディーテ』のイメージそのままであった。

アルバム『アフロディーテ』はかなり前にiTunesでダウンロードして聴いていたのだが、正直そんなに聴きこんでいなかった。しかし今回カイリーのライブに行くことが決まり、数日前からやっつけでの予習。ちゃんと聴いてみると、かなりノリノリでいい曲が多いことを発見。そして、ライブでもアルバムから『All the Lovers』、『Get Outta My Way』、『Put Your Hands Up』、『Closer』、『Aphrodite』、『Looking for an Angel』、『Can’t Beat the Feeling』など多くの曲を披露。中でもアルバムのタイトル曲『Aphrodite』はかなりカッコいい曲で、ライブの口火を切るのに相応しい1曲。『Looking for an Angel』はとても明るく、軽快な曲だが、あのユーリズミックスの1985年リリースの名曲、『There Must Be an Angel』にも雰囲気が似ているなあ、と思っていたら、何とこの曲のカバーも続けて歌い、会場は大いに盛り上がった。

『アフロディーテ』からの曲以外には、カイリーお馴染みのヒット曲である『I Should be so lucky』、2001年のヒットナンバーでアルバム『Fever』に収録されていた『Can’t Get you out of my Head』なども歌い。懐かしさ満載でもあった。セットリストは下記の通り。計24曲を熱唱してくれた。

1) APHRODITE
2) THE ONE
3) WOW
4) ILLUSION
5) IN YOUR EYES
6) I BELIEVE IN YOU
7) CUPID BOY
8) SPINNING AROUND
9) GET OUTTA MY WAY
10) 2 HEARTS
11) WHAT DO I HAVE TO DO?
12) CONFIDE IN ME
13) CAN’T GET YOU OUT OF MY HEAD
14) IN MY ARMS
15) LOOKING FOR AN ANGEL
16) THERE MUST BE AN ANGEL (PLAYING WITH MY HEART)
17) LOVE AT FIRST SIGHT
18) IF YOU DON’T LOVE ME
19) BETTER THE DEVIL YOU KNOW
20) BETTER THAN TODAY
21) I SHOULD BE SO LUCKY
22) PUT YOUR HANDS UP (IF YOU FEEL LOVE)
23) ON A NIGHT LIKE THIS
24) ALL THE LOVERS


正直、これまでそんなにカイリーのファンというわけでもなく、普通に聴いていたアーティストであったが、今回のライブをきっかけに過去のアルバムを聴いていると、彼女独特な歌い方がとても印象に残った。42歳になったカイリーは、大人の妖艶な魅力を放ち、昔から少しも声が変わっていないというのもファンには嬉しい限りである。
