米国駐在時、国際線はJAL、米国国内線は極力アメリカン航空に統一していたが、メタリックなシルバーにアメリカらしい赤、青、白のストライプが入ったアメリカン航空の機体デザインは結構気に入っている。

通常、座席はエコノミークラスだが、アメリカン航空は頻繁に乗っていた関係で、プラチナ会員のステイタスまで上がっていた為、時々ビジネスにアップグレードされることが一つの楽しみだった。NY-SF/LAなどの大陸横断路線のビジネスクラスは、決まって”一体何歳なの?”と思うような、”超ベテラン級”のおばちゃんCAと、比較的若く、どう見てもおまえ”ゲイ”だろー、と言った感じの男性のCAがセットでサービスしていることが多い。ビジネスクラスではディナーの場合、まずお約束の暖かいナッツが出てきて、食事はステーキかパスタ。朝食が出るフライトの場合は、チーズオムレツかシリアル・フルーツ・ヨーグルトプレートを選ぶパターンが定番。朝食の場合も夕食の場合も、仕上げは名物のミルクとOtis Spunkmeyerのチョコレートチップのクッキー。機内で焼いているらしくこれが結構美味しい。

アメリカン航空の国内線ビジネスクラスでは、小型のビデオプレイヤーを貸し出しているが、これがARCHOS社製のメ[タブルビデオプレイヤーとBOSEのヘッドホンセットとなっていて、予め映画やTV番組が幾つか録画されている。実に画質も良く、使い方もタッチパネル式でいたって簡単。米国の国内線でもこのようなサービスがあるのはなかなか粋な計らいである。

今回の米国マイアミ出張は、国際線の部分も往復アメリカン航空を利用する筈だったが、行きはちょうどタイミング悪く日本に大型で強い勢力の台風4号が上陸し、「海の日」3連休の日曜日に関東にも上陸してしまった。日曜日がアメリカ出張出発予定日だったが、この台風のせいで見事にアメリカ行きのフライトがキャンセルとなってしまい、仕方なく翌日の月曜日のフライトに変更した関係で、当初予定していたアメリカン航空ではなく、ユナイテッド航空でワシントンDC経由直接マイアミに入ることになった。個人的にみんな航空会社の好みがあったり、一度悪い経験があるとどうも好きになれなかったりするものだが、僕はユナイテッド航空がどうも好きになれない。案の定、今回ユナイテッドのワシントンDC-マイアミ便がキャンセルになってしまい、1日ワシントンDCで足止めを食らってしまったが、不思議な因果だ。でもこんなピンチの状況下でも本当にいつも助けて貰っているのがこちらでお世話になっている旅行代理店の担当者。まさに「花より男子」で言う、「ピンチの時の花沢類」状態である。フライトのキャンセルが決定した瞬間、カスタマーサービスカウンターは別のフライトを押さえようとたちまち大混乱となったが、僕の場合は旅行代理店に電話1本で先回りしてフライト変更、ホテル予約等を全て手配してくれるので、ピンチの状態も楽々クリア。ボンド的な出張が楽しめるのも、このように多くのSecret Agentに支えられていて初めて実現するのである。