かわいいコケ ブログ I'm loving moss!

コケの魅力を広く知ってもらいたくて、情報発信中。
コケ、旅、山が好き。コケとコケにまつわる人やモノの記録です。

気長に待てば・・・

2009-11-30 11:30:51 | 近所のコケ
コケにとって秋から冬は、
なかなか過ごしやすい
季節だといわれている。

夏の暑さで失った生気を取り戻し、
春に向けて準備をする時期なのだとか。


我が家では一番古株の
ヤマゴケとコケサンゴのコンビも、
ようやく活動再会の兆し。






夏には、ヤマゴケは葉が枯れてラクダのような黄土色、
目も当てられないくらい痛々しい姿になっていたが、
(主に私が旅行に行った間、面倒見てあげられなかったせいが多分にあるが)、
ここ数週間前から、だんだん緑色が濃くなっている。


また8月頃から茎の1本すら生えなくなったコケサンゴも、
なにやら小さい藻のような緑がチラチラと姿を見せ始めた。



▲右下の土が丸見えになってる部分が、コケサンゴが生えているところ。



▲さらに近づいてよーく見ると、藻のような緑が。



今思えば、こうしてコケの記録をつけるのなら、
あの痛々しい夏の姿もカメラにおさめておけばよかった!とやや後悔。


これからはちょいちょい記録をつけていくつもりだ。



コケを育てるのは難しいという人が多く(私もそうだが)、
中には、枯れたと勘違いして捨ててしまう人も多い。

でもどっこい、コケのたくましい生命力は
気長に待ってこそ、本領が見られるというもの。


ここでマメにつけた記録が、
いつかどこかで誰かの
お役に立てばと思っている。



▲今年6月のコケサンゴ



▲このころは、なんと土の中からカタツムリの赤ちゃんが出てきて、コケと同居していた。


コケ鉢 in 戸隠

2009-11-12 11:39:13 | コケをめぐる旅
さてさて。今回も戸隠の続き。


戸隠といえば、蕎麦。

宿でもらった「蕎麦マップ」なるものを開くと、
まぁたくさんの蕎麦屋さんがあること!

「戸隠蕎麦といっても、お店によってかなり味が違いますよ」と
宿主にアドバイスいただいたものの、どのお店を選んでよいのかわからず。


結局、宿から一番近い「極楽坊」というお店へ行くことになった。



▲古民家風の店内。囲炉裏を囲んで食べる戸隠蕎麦は格別。



この時季だけの新蕎麦のおいしさはさることながら、
私がこのブログで紹介したかったのは、
店主が育てていらっしゃったコケ鉢たち。


中でも小皿にちょこんとのったコケは、
「天然のコケ玉」とのこと。



というのもこれは、
戸隠の山の中にある洞窟の天井部分に
このままの形でぶらさがっていたそうで、
それをそのまま取ってきて育てているのだとか。



そのほかのコケ鉢は、
庭先に生えていたコケ、
スギやカエデの赤ちゃんを
組み合わせて作ったのだそうだ。


霧吹きでほどよく湿りをもらったコケたちは、
縁側でポカポカ日光を浴びながら、
小春日和をすごしていて、なんとも気持ち良さそう。



▲奥では柿の皮を干していた。料理に使うとのこと。


「この子たち、かなりかわいがられているな」とお見受けした。






▲軒先では柿を干していた。

コケ鉢 made in 戸隠

2009-11-11 09:59:21 | コケをめぐる旅
またまたご無沙汰しております。

いきなりですが、今回から文章は「である調」でいきます!
(↑って、この文句自体が「ですます調」だけどっ)

不特定多数に読まれるブログであることを気にして、
いままで「ですます調」でやってきたのだけど、
やはり普段からちょっとした文章を書くときも、
日記を書くときも、手紙以外は「である調」の私。

このブログもやはり書き慣れた文体でないと、
どうにも本調子がでない気がして……。

というわけで、前頁まで読んでくださっていた方、
読み心地が今までとちょっと違いますが、ご了承くださいませ。


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先の週末、長野県の戸隠へ行ってきた。
目的は「第1回信州戸隠トレイルランレース」。

走るのがめっぽう苦手な私は、
もちろん選手ではなく、応援組。

トレイルランとは、平たく言えば山を走るスポーツのことで、
初冬の山岳コースを駆け抜けるみなさんのなんとも勇ましいこと!




コースは5キロ、25キロ、45キロとあり、
早い人は45キロを4時間強で走る。



フルマラソン以上の距離の山道を走るなんて、
私には想像を絶する世界。

やはり私にとって長野といえば「コケ」なのである。



選手たちがスタートしたあと、
戻ってくるまでの数時間、
コケ巡りをするために周辺を散策。

休憩に入った「ヒマラヤの詩」という
ネパール系料理を出すカフェ(森の中にあり、雰囲気もとてもおしゃれ!)で、
店主の方とちょっとした会話を交わすうちに、
ご好意でお庭のコケをもらうことになった。


▲ヒマラヤの詩にて。ネパール風チャイとチーズケーキをいただいた。



この展開、私にとってはかなり興奮モノ。

というのも、今まで南アルプスや屋久島のコケを観察してきたが、
どの場所も国立公園だったり、世界遺産だったりで、
コケを採取してはいけない場所だった。

しかし今回は私有地。
しかも持ち主本人の許可も得てのこと。

お言葉に甘えてスコップまで貸していただき、
何種類かのコケを採らせていただいた。

持ち帰るときもコケの水分を気にしながら、
家に帰って早々、鉢に植え替えた。




コケというのは、
どこにでも生えているようで、
実はかなりコケなりのこだわりをもって
住む場所を選んでいる。


すでに我が家にはコケ玉はじめ、
我が家に来て3ヶ月~半年以上たつ3種の鉢があるが、
いずれもまだまだ本調子ではなく、
我が家に慣れるのに時間がかかっている状態。


空気が澄み、湿度もたっぷりある戸隠の森で育ってきたコケたちにとって、
都会の真ん中にあるボロアパートの我が家のベランダはさぞや異空間であろうが、
ゆっくり環境に慣れてもらえればと思う。


▲左3つが今回のニューフェースたち。



信州戸隠トレイルランレース。
http://www.togakushi-trail.jp/

ヒマラヤの詩 
http://himalaya1996.seesaa.net/