早春にしばらくコケを楽しんだ後、まもなくサクラの開花が始まって、
「今年は何だかんだで花見が長く楽しめたなぁ」なんて思っているうちに、もうGWである。
今年のGWは昨日の祝日からスタートして最大9連休になるそうですが、皆さま、もうご予定はお決まりですか?
ブログでの告知が大変遅くなってしまいましたが、昨年の好評を受け、
今年も神戸市立森林植物園にて「KOBEコケ展 2017」が開催されます。
今年の会期は5月3日(水)~5日(金)の3日間(すべて祝日)です。
会期中は、コケセミナー、コケ観察会、コケ撮影の入門講座、
蘚類・苔類のストラップが作れるセミナー、テラリウムワークショップなど、
イベント盛りだくさんで、毎日通っていただいても楽しめること請け合いです。
もちろん展示も充実していますし、コケの愛好会「岡山コケの会」の関西支部のコケに詳しい会員たちも会場に常駐していますので、
普段はなかなかできない「ちょっと聞いて!」なコケの話やコケについての質問などにも可能な限りお答えできると思います。
そしてお帰りの際には「コケの顔出しパネル」(岡モス関西Hさん作の愉快な傑作!)がありますので、ぜひ記念撮影をして帰ってくださいね。
なお、各種イベントには申し込みが必要です。
ご興味がある方はお早めにどうぞ(なかにはもう定員間近なものも~!)。
神戸市立森林植物園のホームページの画面をスクロールして下部にある「イベントに申込む」をクリックすると、
各種イベントの申込フォームが出ます。またお電話での申し込みも可能です。
※神戸市立森林植物園HP「イベント情報」→ ☆
TEL:078-591-0253
ちなみに。5月5日10:00~のコケセミナー「コケの世界を撮ろう -コケを理解するための写真入門-」で
講師を勤められる左木山祝一さんは、素晴らしいコケの写真を撮られることで、コアなコケ好きの間でいま話題のお方。
じつは『知りたい 会いたい 特徴がよくわかるコケ図鑑』に出てくる写真も何枚もご協力をいただき、大変お世話になりました。
そのすばらしいコケ写真については、ここでいろいろと語るよりも、
まず左木山さんのブログ「そよ風のなかで Part2」をご覧いただければ一目瞭然。
「いったいどうやって撮ったの?」とききたくなってしまう写真が満載です。
虫や草花にも大変お詳しく、物腰柔らかでお話も面白い左木山さん。
今回のようにコケがテーマのお話を聴けるチャンスはなかなかないと思うので、
ご都合がつく方はぜひぜひ。私のイチオシです。
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さてさて、この春は他にもイベントにアツいコケまわりのようです。
5月は「KOBEコケ展」以外にも各地でコケに関するイベントがあります。
いずれもフィールドワークを含めたイベントのようで、興奮します(笑)。
私のわかる範囲でですが、ご紹介しておきます。
●5月7日(日) <奈良県>
「吉野川紀の川しらべ隊『吉野山のコケをしらべよう』」
~吉野駅から七曲りの坂を歩きながら、里山のコケを調べます~
・日時:5月7日(日)13時30分~16時30分
・集合&解散:近鉄吉野駅前
・定員:20名
・対象:小学生~
・参加費:500円(無料)/川上小中学校在校生無料
・講師:道盛正樹(NPO法人大阪自然史センター)
・問い合わせ・申込み:森と水の源流館 TEL:0746-52-0888
※森と水の源流館HP→ ☆
●5月14日(日) <石川県>
「第1回 苔ゼミ(Moss Seminar) in 苔の里」
・日時:5月14日(日)10時~12時
・場所:苔の里(石川県小松市日用町)
・定員: 30名限定
・対象:中学生以上
・参加費:2,000円(苔の里入園料含む)
・持ち物:ルーペをお持ちの方は持参
・服装:植物観察に適した服装(苔を傷めるような凹凸の激しい履物はご遠慮下さい)
・講師:大石善隆(福井県立大学学術教養センター講師、『苔三昧 もこもこウルウル寺めぐり』著者)
・申込み:hiyou.koke(at)gmail.com へ。※(at) は @ に置き換える
※詳細は叡智の杜HP→ ☆
☆5月28日(日) <長野県>
「苔の森開き」
・日時:5月28日(日)9時30分~12時
・場所:白駒の池 有料駐車場前(白駒の池 入口)
・定員:50名
・参加費:無料
・持ち物・服装:雨具、できれば長靴、デジカメ、虫眼鏡、あればルーペ、筆記用具、
服装は標高2100mの山岳地帯ですので、寒さ対策が必要
・申込み:北八ヶ岳苔の会の「青苔荘」に電話で申し込み TEL:090-1423-2725
※詳細は北八ヶ岳苔の会HP→ ☆
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●おまけ
先日、地元の本屋さんで『特徴がよくわかるコケ図鑑』が書棚に並んでいるのを初めて見て、じわっと感動。
棚の右横と下を占めるキノコ関係の本に比べたら数はまだまだだけど、
それでも10年前に比べたら、初心者向けのコケの本はだいぶ増えたと思う。
いよいよ本の出版が今週に迫り(アマゾンではどうやら今日からの模様)、日ごとに緊張感が増してきている今日この頃。
自分のことはいまだによくわからないが、どうも私は元来、何か動いていないと気持ちが落ち着かない性分なのらしい。
日々増してくる緊張感と比例するがごとく「あと著者ができる仕事といえば、宣伝活動のみ!それに邁進すべし!」という意気込みも静かにじわじわと。
監修者の秋山弘之さん(兵庫県立人と自然の博物館)をはじめ、
たくさんのコケ仲間、コケの有識者の方々のご協力があってこそできあがった今回のコケ図鑑。
コケに興味がある人にはきっとお役に立つ本だとかたく信じているので、
これからは、広くこの本の存在を知っていただけるよう、行けるところならどこへでも、本を持参して回り、
宣伝活動に勤しみたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
そしてありがたいことに早速、そのような機会に恵まれたので、今日はそのお知らせをば。
今度は関西でコケのお話会&ミニ観察会をさせていただけることになりました。
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コケのお話会&ミニ観察会 「もっと知りたい コケの魅力」 (仮題)
●日時:4月23日(日)午後2時~3時(午後1時より整理券配布)
●場所:陽春園植物場(兵庫県宝塚市)
※阪急電鉄宝塚線「山本」駅下車、西へ徒歩約7分。※お車でのお越しもOK。駐車場完備
●講師:藤井久子
●定員:20~30人(コケを見るにはという一応の人数です。会場は大きいので、それ以上でも受け付け可)
●参加費:無料
●持ち物:不要(ルーペや霧吹きがある方は持参)
●申し込み:不要(当日直接、陽春園へお越しください)
▲陽春園の外観。歩いて、または車でこられた際、この看板が目印です
▲陽春園の入口
園芸店でこのような会をさせてもらうのは初めてで、おそらくメインで集まるであろう園芸好きの方々にどのような話をすればと
お話をいただいた時はちょっと戸惑ったのだが、店主の野里さんいわく、園芸面から見たコケの話ではなく、
道端や山道で出会うコケの見方・楽しみ方を話してほしいとのことだったので、そのような話を初心者向けにさせていただこうと思っています。
でも座学だけだと個人的に面白くないので、野里さんにお願いしてせっかくの機会だし園芸店で見られるコケを見て回りたいと。
なので、座学の後に少しフィールドワークの時間も設けてもらいました(参加は希望者のみ)。
簡易ルーペを持っていくので、普段は人目が気になってなかなかできない園芸店の鉢植えに生えているコケを、
大手を振ってじっくりと皆さんと見て回れたらと思っています。
ちなみに先月末、下見に伺ったところ、このような春爛漫のコケたちがあちこちに。
最後のゼニゴケはとくに春とは関係ない風貌だが、むしられてもむしられても生えてくることで、
園芸関係者には「庭にはびこる邪魔者」としておなじみのコケ。
しかしここでも店員さんの目の届かぬ場所を見つけて、ちゃっかり陣取っていてさすがだなと。
そんなわけで、ご興味のある方はぜひお越しくださいませ。
当日を楽しみに、お待ちしております。
ちなみに。陽春園さんがある兵庫県宝塚市山本地区は、古くから植木の一大産地として知られ、
界隈は植物を生産している圃場や園芸・造園関係のお店がとても多いエリア。
そして陽春園さんはその中でも大きな敷地を有する園芸店で、店の中を見て回るだけでもとても楽しい。
幅広い植物や園芸グッズを取り扱っていて、さらにはゆったりくつろげるカフェまであり、
「こんなお店が近所にあれば…」と思わずうっとりしてしまいました。
そんなお店の様子も、最後にちょっとご紹介。
▲とにかく広い。屋外にも屋内にも、大きいものから小さいものまで種々の植物が並ぶ
▲カフェ。飲み物のみならずワッフルなどのメニューも充実
▲盆栽各種。コケ好きとしては見逃せないコーナーである
▲いま人気の苔テラリウムコーナーも
▲コケやシダの鉢、パック売りなど
▲この時季ならではの胞子体つきタマゴケも
コケについても「こんなに置いてるんだ!」と驚くほど取り揃えられておられるので、
ぜひお話会と一緒に、お気に入りのコケや鉢植えを見つけにお越しいただけたらと思う。
あ、あと私についてはもちろん「特徴がよくわかるコケ図鑑」も持って行きます!
▲タマゴケ。赤目四十八滝にて(2017.3月下旬)
またも更新が滞ってしまった。
早春~春にかけての時季にこのブログの更新がないというのは、
たいがいコケを見に出かけているか、風邪を引いているかのどちらかなのだが、
今回はその両方なのであった。
コケを見に行っては風邪を引き、
ちょっとよくなったと思ってまた出かけると
風邪がぶり返すを繰り返していた。
しかも家族全員が患っていたので、風邪をひきつつも家族の世話もせねばならず、
余計に体力を消耗して治りにくかったのかもしれない。
長引く風邪前線は先月下旬からいまだわが家に停滞しており、
いまのところ私の喉と鼻の調子はいつもの6割程度。
味と匂いがよくわからないからか、気付いたら、
ここぞの執筆のためにとっておいたチョコレートを
無駄をむさぼってしまい昨日は激しく後悔した。
こういう時は特売のアーモンドチョコにしておかねば。
だいぶ気候も暖かくなってはきましたが、どうぞ皆様もお身体にはお気をつけください。
さて先日、幼なじみからLINEで「アマゾンで新しいコケの本の表紙、見たよ~」との連絡があり、驚いた。
慌ててパソコンを開いたところ、確かに出ている。
画面左側には本の表紙が、そして画面右側には「ただいま予約受付中です。」とばばんと出ている。
なんと。いつのまに!
ここ最近、そんな具合でコケ観察と風邪治療に全精神が向いていたためすっかり油断していたが、
時は、いよいよ新しいコケの本の発行目前を迎えていたのであった。
いやはや、風邪を引いている場合ではなかった。
というわけで、アマゾンでも表紙画像は見られるのだが、
せっかくなのでこのブログでも紹介させていただきたい。
今回の本は、こんなお顔をしております。
▲『知りたい 会いたい 特徴がよくわかるコケ図鑑』(発行元:家の光協会 著者:藤井久子 監修:秋山弘之)
「初心者~中級者がルーペでわかる、楽しめるコケを紹介する図鑑」というのが今回の本のコンセプトなので、
デザイナーのNさんが、「ルーペでのぞく、ちょっと不思議なコケの世界」というイメージで、このデザインに仕上げてくださった。
黒色がベースなのでコケたちがキリリと際立ち、
書店でもちょっと目立つのではないかと期待している。
発行日は4月15日前後になるようだ。
また本の詳しい内容については、これからじわじわと紹介していきたいと思うが、
どうぞご興味のある方は、お手に取っていただければ嬉しいです。
なお、担当編集者Eさんの直近の情報によると、
すでにAmazonでの予約がなかなか好調とのこと。
どなたが予約してくださっているのかは存じませんが、
お一人お一人にお礼を言ってまわりたいくらい感謝しております。
ありがとうございます。
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●おまけ
3月下旬、風邪引き前に行ってきたのが赤目四十八滝(三重県)。
毎年早春~春にここを訪れるのが、4、5年前から恒例行事となっている。
今回も期待どおりイキイキとした春のコケたちにたくさん出会えた。
とくに今回はこの時季に胞子体をよく伸ばす苔類を中心に見て回った。
▲クモノスゴケがいっせいに胞子体を伸ばし始めている。
群落の真ん中にはちょこっと間借りしたコマチゴケも。こちらも胞子体がちょっとだけ伸びている
▲この時季がまさに見頃のジャゴケ。キノコの山がにょきにょき
▲シダレヤスデゴケ(おそらく)。毎回通っている道なのに、今回初めて彼らの存在に気付いた
▲滝のしぶきがかかりそうな場所の木の葉の上に生えるカビゴケ。パッと見は本当にカビのようだが・・・
▲ルーペで見てみると、細い茎にてんてんと葉がついて、ちゃんと植物らしい姿をしているのがわかる
▲ナガサキツノゴケもちょうどツノ(蒴)を伸ばしていた。ツノゴケ類は、日本に知られるコケ約1700種中、
たった17種しかいないため、出会えるとそれだけで得した気分になってしまう
ちなみに、じつはこの日、偶然にも今回の本の監修をしてくださった秋山弘之さんと現地でバッタリお会いし、
久々にお顔を見て(制作中はメールのやり取りばかりだったので)、ひとまずのお礼が言えたのもとても嬉しい出来事だった。