かわいいコケ ブログ I'm loving moss!

コケの魅力を広く知ってもらいたくて、情報発信中。
コケ、旅、山が好き。コケとコケにまつわる人やモノの記録です。

【お知らせ】英文ウェブメディア「IGNITION」にコケの記事を寄稿

2015-10-29 06:17:25 | 文系女子のコケ目線
10月も気づけばあっという間! 先月に続き、どうにか月末に更新ができてよかった!
(本当は1週間に1度は更新したいのですが…気力はあるが体力が追いつかず(T_T)カナシイ!)

昨日あたりから、ようやく今月初旬から取りかかっていた仕事がひと段落つき、ホッとしているところ。
これからは11月21日(土)~23日(月・祝)開催の「第3回苔・こけ・コケ展」(開催場所:京都府立植物園)に向けて、
ひたすら邁進していく所存! また詳細については、後日ブログでご案内したいと思います。


さて、今日のお知らせは・・・

このたび大変ありがたい機会をいただき、海外読者向けに日本のカルチャー情報を発信している英文サイト「IGNITION」に、
コケの魅力や、私がコケに惹かれる理由、最近のひそかなコケブーム、おすすめのコケスポットなどについて文章を書かせていただいた。
英文の記事なのですが、写真もたくさん載せているので、ぜひ一度見ていただけると幸いです
(他の記事もまた興味深いものばかり。ジャパニーズカルチャーは奥が深い!)。

●IGNITION 「A Moss Girl’s Guide to Japanese Moss Viewing

ちなみに、私の日本語の文章を英訳してくださったアメリカ人の翻訳者が、少し前まで京都に住んでいてコケをよく愛でておられたのだとか。
なんという嬉しい巡り合わせ! 個人的なアドレスを編集者の方から教えていただいたので、これからコケの写真を送ってみようと思う。





PEATでスキンケア&コケ情報

2015-10-04 16:07:20 | 文系女子のコケ目線
しばらくお休みしていた仕事をここ最近少しずつ再開したのだが、いざ蓋を開けてみると、
おぉ!とちょっとのけぞる量になっており(それはそれでとってもありがたいことなのですが)、
てんやわんやの9月、そしてそのまま10月に入ってしまった…という今日この頃である。

思いおこせば日に日に雲が高くなっていったり、日が暮れるのが早くなっていったりと、
空を眺めていると秋がもうそこまできているのだという気配を感じていたのだけど、
つい先日、少し視線を落としてキンモクセイの橙色とあの強い香りをかいだ瞬間、
はっきりと秋の輪郭をつかみとったという実感がわいたのだった。

そして、忙しさにかまけてここ最近鏡もろくに見ていなかったわけなのだが、
ある日の深夜、鏡台の前で改めてまじまじと自分の顔を見てみると、
そこにはすっかりくすんだ肌をまとった自分がいて、ちょっとおののいた。

この肌のくすみ、何とかならんものか…。
いや、ならんとしても何かしないとこのままでは気がすむまい。

どうやら深夜の鏡には、普段ほとんど肌の手入れもしないズボラ女子の
わずかばかりのプライド(?!)をかきたてる不思議なパワーがあるようだ。

さて、どうする。

ふと「そうそうあれがあった!」と思い出し、戸棚の奥を探す。
そして出してきたのがこちら。



フィンランド製のフェイスパックだ。

どうです、パッケージからしてちょっとおしゃれでしょう?

もちろん、日焼け止めすら適当にしか塗らない私がこのような海外製のパックの存在を知るよしもなく、
美容グッズにちょっと詳しい従妹があるとき「こんなのあるよ!」と教えてくれて、以前購入したものである。

パッケージに「PEAT」(ピート)と書かれているが、
つまりこれは「泥炭(でいたん)」、泥炭パックということ。

泥炭とは、湿地や沼地などにおいて水生植物やコケなどが枯れて堆積し、
完全には腐らないまま、長い年月をかけて部分的に分解され、炭化したものだ。
一見すると褐色の土の塊のようで、中には多量の水分を含んでいる。

この湿原や沼地で泥炭のもととなる「コケ」というのが、主にはミズゴケの仲間をさす。
ミズゴケは英語名で「Peat moss」という名前がついているほどだ。

ミズゴケは湿原や沼地の一面を覆うようにふかふかの大群落をつくる。
そして表層で生きているミズゴケの下には、彼らの前の世代のミズゴケたちがの大量の死体が、
さらにその下には炭化して「泥炭」になりつつあるさらに古い時代のミズゴケが堆積している。

つまり、表面積のみならず、深度においてももまた「大群落」というわけで、
彼らが湿原や沼地という環境そのものをつくり、保持しているともいわれている。



▲ミズゴケの一種、ホソバミズゴケ。


・・・っと、ちょっと話が遠回りしてしまったが、そんなわけで、
このパックのパッケージにもかわいらしいミズゴケのイラストが描かれている。




そして、蓋を開けると中身はこんな感じ。
成分は「水・泥炭」のみというだけあって、まさにザ・泥炭色。




これを顔の表面に塗ってパックする。塗っても匂いはほとんど感じない。
説明書によると、肌表面の古い角質を取り除きハリを与える効果があるのだとか。
また、お湯に溶けやすいので入浴剤として使ってもよいらしい。
さすがにパックした顔はお見せできませんが、使った後は肌が少しツルツルになった気がする。

日本にも昔から緑茶石鹸や米ぬか化粧水をはじめ、最近では日本画や日本人形の顔料となる胡粉を使った「胡粉ネイル」などもあるが、
フィンランドは「ピートパック」。こうしたコスメにもお国柄があるのだなと妙に感心してしまった。

ちなみに、数年前にコケ友のHさんからアメリカ土産で
こんなものをいただいたこともあった。



ラベンダー、パチュリ、オークモスを使ったハンドメイドソープ。
この「オークモス」とはコケではなく、樹枝に生える地衣類のこと。
オークモスは香料として、主にエッセンシャルオイルや香水に使われることが多いという。

この石鹸もメインで香るのはおなじみのラベンダーなのだが、
やはりそれだけじゃなくて、ちょっとスパイシーで渋みのある複雑な香りもする。
個人的には、この「渋み」が水を含んだ樹皮や腐葉土のようなイメージを持った。

数年たっても香りはしっかりあるし、なんだかもったいなくて、
いまだ使えずにピートパックと同じ洗面台の戸棚に大事にしまっている。


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【コケ情報】

1.10月6日(火)24時25分~25時25分放送のフジテレビの新番組「おっかけのおっかけ」で、
  「コケに恋するコケおっかけ」としてコケ仲間のSさん、Yさん、Iさん、Tさんらが出演されるとのこと。
  ※ただし、番組表をチェックしたところ関西圏では放送がない模様…残念無念!
   タイムラグがあってもよいから、どこかで放送してくれないかな。。

2.同じく10月6日(火)9時50分~11時15分放送の関西テレビの「よ~いドン!」の「となりの人間国宝」のコーナーで、
  大阪・心斎橋で苔盆栽や苔鉢を栽培・販売されている「苔なっこ」さんが出演されるとのこと。
  ※逆にこちらは関西ローカルの番組のようで、関西圏外では放送がないかもしれません…。

3.前回の記事に書きましたが、10月17日(土)開催の「第10回コケ観察会@東京理科大学 野田キャンパス」の申し込み受付中です。
  すでに何人か申し込みがありましたが、まだ定員までには達していないとのことなのでご興味のある方はお早めにどうぞ。