かわいいコケ ブログ I'm loving moss!

コケの魅力を広く知ってもらいたくて、情報発信中。
コケ、旅、山が好き。コケとコケにまつわる人やモノの記録です。

【告知】第2回:コケときのこの観察会

2011-10-24 16:33:18 | 文系女子のコケ目線


7月に行われたイベント第2弾を11月6日(日)に
再び東京理科大で行います。詳細は以下の通りです。

なお、ゲスト講師は前回と同じく、
「コケ雑記」「キノコ雑記」の浅井さんと私です。

午前中にミニ講習、昼食後に外で観察といった流れで、
内容的には前回とほぼ同じになるかと思います。


-----第2回 コケとキノコの観察会--------------------------------------

●対象:コケ キノコ観察の初心者(定員10名)

●日時:2011年11月6日(日) 午前10時 運河駅集合、午後4時終了予定

●場所:東京理科大学野田キャンパスおよび自然公園

●申し込み:中島啓光(世話人兼講師) h-nakaji@ynu.ac.jp

※お弁当持参です(もしくは駅前のコンビニでも買えます)。
※雨天の場合は中止。その際は参加者に追って連絡します。

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前回に興味があったけれど参加できなかった方、
また、前回見たコケとキノコが秋になってどう成長したかを見たい方、
定員10名ですので、ご興味のある方はお早めにお申し込みくださいマセ。

キノコたち虫たち地衣類たち。

2011-10-14 10:16:25 | コケをめぐる旅

▲おてんとさまに向かってコケがをのばしている脇で、ひっそりと黄色いキノコが…。奈良にて。



コケの写真を撮っていると、
コケ以外にもいろんな生き物と出会う。

それはたとえばキノコ、たとえば虫、たとえば地衣類。

長野・奈良に行ったときに撮った写真が
たくさん出てきたので載せておこう。

※種類は全然わからないのであしからず。むしろ名前がわかったら教えてください。




▲森のサンゴ



▲朽ち木に現れたハンドベル隊。



▲ナイトメアー・ビフォア・クリスマスのジャックみたい。



▲アスパラガスのようなモヤシのような。



▲勝手に命名、「オチチダケ」。色から形からしてこれはお乳でしょ。



▲大型でマンゴーのようなオレンジ色。ちょっと目立ちたがり屋さん?




▲フンコロガシの一種だとか。せっつくとチュインチュインと鳴いて怒っていた。



▲カミキリムシ(おそらく)、地衣類に擬態中。




▲パンクな兄ちゃんよりもおっ立ってるゼ!(地衣類)。



▲地衣家の紋章。手のひらよりも大きい。いったい何年かかってここまで育ったのだろう。



昔からコケだけでなく、
キノコも虫(ゴキブリ以外)も
好きではあったけれど。

いまは、ただ好きというよりも、
彼らの巧みな暮らしぶりや生き方のセンスに
心惹かれて仕方がない。

そしてコケと同じく、
彼らはとってもユーモアあふれる姿で
いつだって見る者を楽しませてくれる。


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<告知:コケイベント>

◆「苔道入口 ~下を見れば、素敵な出逢い~」

●日時:2011年10月29日(土)13時〜コケランチ、14時〜トークライブ

●場所:代官山カフェ 『山羊に、聞く?』

●料金:\2,500(コケDELIランチプレート&ドリンク付)予約制(14時以降のドリンク代別途)


ふとしたきっかけでツイッターでお知り合いになった、
コケ友で俳優の石倉良信さんがコケトークライブを行います。
そこに私もゲスト出演として参加、石倉さんとコケトークをします。

石倉さんは、長年シティー派ゴケに注目し、
ご自宅のベランダでも自家製コケタワー(園芸棚)を作られて、
上手にコケを育てられている、まさに「緑の指」の持ち主。

 ※緑の指…自然と植物の気持ちがわかり、植物を育てるのが上手な人のこと。


「苔道入口」のタイトルの通り、
今回はそんな石倉さんがコケの魅力を広めたいと企画した
コケを楽しむための初心者向けのイベントです。

トークあり、ライブありで、どちらかといえば
コケナイトのようなわいわい楽しい内容になりそうです。
もちろん、コケとはなんぞやというお話も少しします。


「コケのこと、なんにも知らないけどなんか興味がある」

「コケを育ててるんだけど、コケの生き様を知ってもっとコケと仲良くなりたい」

など、コケが気になっている方が
気軽に参加していただければ幸いです。


土曜のお昼、おいしいランチを頂きながら、
みんなでコケで盛り上がりませんか。


●予約→ info@bestlarch.com へ 。※タイトルに「苔道入口」とお書き下さい。

●問い合わせ→ベストラーチ(株)  TEL 03(3541)8361                                        

※さらなる詳細は→ 石倉良信公式ブログ「ほろ酔い日記」  へ。                                                    

アゲアゲなエゾチョウチンゴケ

2011-10-06 10:02:47 | コケをめぐる旅
細々と続けてきた「出会えてうれしかったコケ」シリーズ。
今回がようやくラスト!(長かった~)

最後は奈良大会の時に出会ったコケではなく、
7月の長野コケフォーレとのきに出会ったこの方、



▲エゾチョウチンゴケの雄株


なんといっても特徴はこのツンツンと針のように
おてんとさまに向かって伸びる無性芽!

 ※無性芽
  個体の一部から生じる新個体となる芽。
  
  コケの多くは胞子で子孫を増やす(=有性生殖)以外に、
  胞子がうまく散布されなかった時のことも考えて、
  雌・雄が合体しなくても新個体を発生させることができる。
  この無性芽や葉の一部などから新個体を発生させる
  生殖方法を総じて「無性生殖」という。


無性芽は、葉や茎、仮根など
コケの種類によっていろいろな場所につき、
大きさや形もさまざまだ。

しかし、このエゾチョウチンゴケのように、
こんなに目立つ場所に堂々とした無性芽をつけるものは、
あまりないように思う。


なお、ちょっと見えづらいが、茎の先端、立ち上がった無性芽の囲みの中心にある丸い部分、
たとえるならマーガレットの花のおしべのように見える部分は、造精器が集まったものだ。

このように造精器が茎の先端に集まって、
花の形のように見える構造をコケ用語では
「雄花盤(ゆうかばん)」という。

雄花盤はコケの種類によってできるものと、できないものがある。
手元の図鑑によるとエゾチョウチンゴケを含むコバノチョウチンゴケ属の雄株は、
雄花盤(ゆうかばん)ができるのが特徴の一つとのこと。


まわりにすでにちょっと古くなった胞子体をつけた
雌株がいたことからさっするに、
これらの雄株は少し前に繁殖のため雄花盤から精子をだしきり、
しばらく休息したのちに、

「よっしゃ、今度は無性芽でまた子ども(自分のコピー)を増やすか!」

てな具合に、こうしてさかんに無性芽を伸ばしているのかもしれない。



▲おそらくこちらは雌株(雄株のように中心がお花のようになっていないので)。古めの胞子体がちらほら。 


そしてよく見れば、雌株のほうも雄株に負けじと
しっかり無性芽をつんつんさせている。


たかがコケ、されどコケ。

体力があり、活動しやすい気候に恵まれたたうちは、
こうしてできる限りのことをして精一杯いまを生きている。

とくにエゾチョウチンゴケの無性芽は
いかにも「やったるでー」という彼らのアゲ↑アゲ↑な
気分が体現されているかのごとき形で、見ているだけでおもしろい。

このアグレッシブな生き方、私もちょっとは見習わなくちゃだわー。



●おまけ


 

 
▲7月に長野県伊那市で行われた長野コケフォーレの思い出。


コケフォーレというのは要は地元のコケを観察し、
さらに図鑑と顕微鏡で同定まで行ってしまおうという
2泊3日のコケ強化合宿のようなもの。

日本蘚苔類学会の会員であれば、
初心者でも参加できる非常に門戸の広い会なのである。

宿のごはんもとてもおいしく、
カエルとも気軽にお友達になれるような恵まれた自然の中で、
深夜まで思うぞんぶん顕微鏡でコケを同定し、参加者の皆さんとコケ談義をし、
私にとってはとても貴重なコケ体験ができた合宿だった。

唯一残念だったのは、この合宿の1日目で、
私のいつも使っている一眼レフが壊れてしまい、
予備で持っていたコンパクトデジカメでしか写真が残せなかったこと。

一眼レフだったらもう少し、雰囲気のある写真が撮れたかと思うとちょっと残念だ。