▲コケ好きたちのお祭り「コケナイト☆リターンズ」。荻窪のカフェ・6次元にて。
赤目四十八滝のレポートをいったん中断。
今日はひとまず、先週大盛況のうちに幕を閉じた
「コケナイト☆リターンズ」についてご報告を。
6月中旬にコケ好きたちが気軽に参加できるイベント
「コケナイト☆」を開催したところ、予想以上に反響があった。
あまりの応募者多数のため、会場に入りきれず参加できなかった方もいたほど。
●6月の「コケナイト☆」の様子。
http://blog.goo.ne.jp/bird0707/e/3581d641ff6eddbf27da7a5f8bc3ec33
その後も「募集が締め切られたので、行けなかった!」
「ぜひ、またやってほしい!」と嬉しいリクエストが多かったことから、
7月13日(水)に行われたのが、かえってきたコケナイト、
その名も「コケナイト☆リーターンズ」なのである。
今回も40人近い参加者が集まり、
会場のカフェ6次元は人・人・人でぎゅうぎゅうづめ。
しかも、今回はあくまで「リターンズ」ということで、
トーク内容も前回とほぼ同じにもかかわらず、
前回参加されて今回もまた来て下さった方が
4、5人いらっしゃる(しかもお友達を連れて)。
コケ好きさんたちのコケに傾ける情熱や
これほどにも熱いものなのかと改めて驚いてしまった。
▲開場直前の6次元。前回に比べよりコケっぽい雰囲気になるよう、コケ写真を飾る。
▲コケーキ。「I LOVE(ハート) コケ」の上り旗つき!
またドレスコードも前回に引き続き「コケっぽい服装」だったので、
今回も皆さん創意工夫のコケ衣装が見られて楽しかった。
まるでコケ群落のような緑のぼんぼんがついた帽子や
ヘアバンドを自ら作って被ってきてくださった方、
コケっぽいストールをこの日のために購入してまとってきてくれた方、
昼間は会社勤務なのであまり社内で怪しまれぬよう緑のカーディガンや、
緑のシャツ、緑のワンピースなどをさりげなくお召しになって登場してくれた方。
また、「I LOVE(ハート)KOKE」と刻まれたネイルを爪に施してきてくださった方、
さらに本物のコケが入った「マイコケ鉢」を持参してくださったカップルもいた。
そんななか、とりわけ目立っていた人がこちら。
▲イラストレーターの永井ひでゆきさん。手にはコケドリンク。
つい最近、全身緑の衣装で来日し、「徹子の部屋」では自ら黒玉ねぎとなり
話題を呼んだレディー・ガガから、インスピレーションを得てのこの衣装。
永井さんいわく、
「あの緑の衣装には『コケがいま日本でブームになってるって本当?』っていうガガからの
隠されたメッセージが込められていた。だからこの衣装は、
『そう、コケはいまブームだよ』という僕からの答えなのです」
とのこと。
おそるべし想像力(てか、妄想力?)。
とにかく永井さんのやることは、
いつも私の期待以上なのである。
さらに今回も実際のコケを見てみようということで、
4~5種のコケたちに集まってもらった。
▲左上から時計回りにエゾスナゴケ、ジャゴケ、ハイゴケ、コツボゴケ。ルーペと霧吹きを添えて。
前回は、ゼニゴケやハリガネゴケなど
がついたコケの姿を皆さんに見てもらったが、
この季節になると、をつけたコケは少なくなってくる。
※(さく)=コケの胞子が入った袋。コケに花はなく種もつけない代わりに、胞子で増える。
そこで今回は「エゾスナゴケ」を使って、
乾燥して休眠しているコケに霧吹きで水を吹き付けて、
一気によみがえる姿をルーペで見てもらうことにする。
くしゅくしゅと葉が縮れ、かちかちにかたまっていたコケ群落が、
水を得たら瞬時に葉が開き、色も鮮やかによみがえる姿に、
会場は「おぉ~!」「開いたぁ~!」と驚く声があちらこちらから。
しかもエゾスナゴケは葉が完全に開くと、
星のような形に見えて、これがまたとても美しいのだ。
▲エゾスナゴケ。右上の小さな群落だけちょっと葉が開いているのがわかるでしょうか。
▲エゾスナゴケのアップ。水を得て完全に葉が開くと、こんなに美しい。
▲キラキラと輝いて人を引きつける魅力たっぷりの姿はまさにコケ界の「スター」。
(『コケはともだち』より。イラスト:永井ひでゆき)
そんなこんなで前回同様、私からのコケ植物についての話、
永井さんからの「コケファッション2011秋冬」のお披露目もあり、
あっというまに時間もすぎて、名残惜しくも22時に会はお開き。
帰りの電車でツイッターを見ると「楽しかった」という感想が多く寄せられていて、
「こちらこそ楽しいイベントをありがとう!」という気持ちで帰路に着いた。
ちなみに前回に比べてリターンズは、
より幅広い年齢層(20代~60代くらいまではおられたように思う)、
男女比も男子の人数がより増えていた。
なかには「コケが好きなのに、コケの話をできる場所が他になくって…」と、
その見た目からはまさかコケ好きとは想像できないほど、
〝できるサラリーマン〟風のビシッとしたスーツ姿で
お仕事帰りに来られた男性(30代くらい)までいたほど。
以前、6次元店主のNさんが〝コケ好き女子〟のことをズバリ、
「コケガールは森ガールや山ガールと共存できる。
京都や屋久島を愛し、下を向いて歩くのが好きな文科系女子。
コケガールはワビサビのわかる30前後のアラサーになってくると、コケージョに進化」
と、おっしゃっていた。
上手いこと言うなぁと思っていたのだが、
今回の参加者の顔ぶれを見ていると、
〝コケ好き層〟は老若男女と問わず、
かなり厚いのかもしれない。
コケガール、コケージョに続き、
さらなる新造語が生まれるかも!?
それはともかくも、またみんなでわいわいがやがや、
それこそコケの群落のようにギュッと集まって、
コケの話題で心潤うようなイベントができたらいいなと願う。
▲帰りに参加者の方からこの日のために作ったというコケボンボンを頂く。
緑一色じゃないところがとてもイイ!(コケをよく見てる証拠!) 髪や腕につけよっと。
▲私もひそかにマイゴケを持参。ミズゴケとモウセンゴケ(種子植物)が入った鉢。