お盆も終わり、高校野球も今日で準々決勝戦。
暦の上では立秋をとうに過ぎるが、
実際の暑さからすればようやく
夏も後半戦突入といったところだろうか。
「コケが好きで好きで」と常日頃から人に言っていると、
四季を通してステキなコケメールがたびたび届く。
コケメール。
私が勝手に名づけたのだが、
要はコケの画像付きメールのことである。
たいへんありがたいことに、
みなさん巷で印象深いコケに出会うと
私の顔が思い浮かぶらしく、
写メして画像を送ってくださる。
この夏も何人かから「コケ、見つけたよ!」との
元気なコケメールをいただいたので、今日はここでちょっと紹介したい。
▲「こけのやまだよー」(by Mさん)
横浜そごうのレストラン街にて。
てっぺんからものすごくスモークがでていたのだそう。
そういわれば確かに上のほうに
白い煙が写っている。
コケのオブジェとしても非常に珍しい例だと思うが、
人でにぎわうレストラン街の一服の清涼剤と
なっていることまちがいなしだろう。
▲「苔ふっくふく」(by Kさん)
京都・東福寺にて。
「あまりに苔が立派だったので!」ということで送ってくれた。
前日の台風により、苔がふっくふくと盛り上がっていたのだそう。
たしかにコケの元気いっぱいな様子がうかがえる。
▲「コケにつつまれたお不動さん」(by Kさん)
大阪の法善寺横丁にて。
コケにつつまれたお不動さんを発見したとのこと。
たしかにほとんどコケに覆いつくされているお不動さん。
コケと共に歩んできた歴史の長さがうかがい知れる。
京都と同じくKさんから。ご夫妻で関西のコケ報告をありがとう!
▲「コンテリクラマゴケ」(by Yさん)
熊野古道にて。「珍しいコケがあったので」と旅先から送ってくれた。
実はこのコンテリクラマゴケ、「コケ」と名がつくけれど、
シダ植物でイワヒバ科の一種。漢字では「紺照鞍馬苔」と書く。
ちなみに「苔」という言葉は昔は小さな植物の総称だったため、
今もその名残でシダ類や地衣類には「○○○○コケ」と名のつくものが多い。
おもしろいことにメールを送ってくださる大半は、
私のようにコケにどっぷりはまっている人ではない。
そこまでコケにはまってるわけではないけれど、
コケを見たら私のことを思い出してくれて、
さらにこうして手間を惜しまずメールまでくれる。
そのことがとてもうれしい。
それと同時に、彼らのことを〝コケ友予備軍〟として
ひそかにカウントしたりもしている。
※コケ友=コケ好きな友だちのことを、これまた勝手にそう呼んでいます。
「コケが好き」というとなんかマニアックで、
さぞコケの観察や分類、栽培方法なんかに詳しい人だろうという
イメージが先に立つかもしれない。
でも私はコケの楽しみ方は、感覚的なものがまず大事だと思う。
べつに名前や生態に詳しくなくたっていい
(知っているとさらに楽しみが広がることも事実だが)。
コケを見たり、コケと触れ合ったりするのが楽しい、
美しいその姿になんだか心が洗われた、
そういう感覚から発せられる言葉こそがコケ友同士の共通言語だ。
コケへの感動を画像付きでコケ友とわかちあえるコケメールは、
手軽ながらとても便利なコミュニケーションツールのひとつ。
まぁ最後にやや真面目ぶったことを書いてしまったが、
もしも印象深いコケと出会ったら、
みなさんどうぞ遠慮せず、コケメールしてくださいませ。
こちらはいつでもウェルカム。楽しみにしています!