かわいいコケ ブログ I'm loving moss!

コケの魅力を広く知ってもらいたくて、情報発信中。
コケ、旅、山が好き。コケとコケにまつわる人やモノの記録です。

【お知らせ】ホームページを作ってみました

2022-10-26 16:22:22 | 未分類

2022年10月、このたび新しいホームページ(←クリックしてみてください)を作ってみました(じつは夏前からちょこちょことがんばっていました!)。

今後の更新は基本的にホームページにしていきますので、どうぞよろしくお願いします。

もちろん長年書き綴ったこのブログもこのまま残しておきますヨ。
どなたかがコケについて何かしらを知りたい時、ご参考になれば幸いです。


<追伸>
11月20日(日)にNHK文化センター神戸教室主催で「キノコとコケの鑑賞会」を開催します。
詳細は、新しいホームページの「Events」をご確認くださいませ!


暑中お見舞い申し上げます。

2020-07-28 16:26:10 | 未分類

▲シフネルゴケ

 

近年まれに見る梅雨の長さで、いまだ本格的な暑さを感じない毎日。
「暑中」ではないよなぁと思いつつ、皆さんお元気ですか? こちらは元気ですよ!
というのが伝えたくて、更新した次第です。


とはいえ、つい昨日のこと。
5年くらい前から時々通っていたごはん屋さんが6月下旬に閉店したと知り、びっくり。ひどく落ち込んでしまった。
このコロナ禍、気に入っているお店が潰れないようできる限りは利用していたつもりだったが…。
彼女たちの力になれなかった。「悔しい」の一言に尽きる。

そして、そんなことが今の日本の、いや世界のいろんな場所で、いろんな形で、
日々無数に起こっていることなのだろうと思うと、途方に暮れてしまう。

 

不穏なお天気に、不穏な世相、気が晴れる材料がなかなか見つからないが、
いまできること・必要とされていることを黙々と続けていくこと、期待に応えていくこと。
大切な人への連絡はできるだけ取ること。
リラックスして笑える時間を忘れないこと(いまは今月から始まったドラマ「半沢直樹」にはまってます。笑)。
そんなことを改めて胸に刻んだ夜だった。

 
先月の京都のコケ観察会以来、またコケから少し離れている日々だが、
梅雨が長いおかげで近所のコケたちがいつもふくふくとした緑色で、癒される。

とはいえやはり恋しい。山のコケ。
もうそろそろ、近くの山へ出かけねばなるまい。

そんなわけで、山への恋しさを募らせるあまり、
今日のトップ画像は初春に観察したシフネルゴケ(苔類)を載せてみた。
夏に見るとまた涼しげで緑麗しく、ほれぼれしてしまうなぁ。

 

ちなみに、コケ観察会は、秋以降にお預けになっているものが、一つ、二つ。
この夏は〝執筆〟を仕事のど真ん中において、コツコツがんばりたいと思う。

 

▲その時は胞子体もたくさんつけていた。初めて見るシフネルゴケ、さらに胞子体まで!と大興奮したことが懐かしい!

 

▲ルーペで覗くと、からだはレースのようにひらひらとして華のあるコケだが、風景の中で見ると意外と小さくて地味

 

 

【最近読んだ本、いま読んでいる本】

「ざらざらをさわる」(三好愛/晶文社)

 

 

作家の川上弘美さんの本が学生時代から好きで、「某(ぼう)」という本が出版されたときに本屋さんで見かけ、
「あ、また川上さんの本でたんだな」となにげなく手に取って表紙画を見て以来、
ずっと気になっていたイラストレーターの三好愛さん。

最近Twitterで彼女をフォローしたら、なんと今度はご自身のエッセー集が出たというのでさっそく購入。
一見したらわざわざ書かなくてもいいかもしれない日常のこと、思い出、これからしてみたいこと、
それらが何とも絶妙な角度から、絶妙な言葉選びとテンポで紡ぎ出されていて、静かな驚き多々。
ニヤニヤさせられたり、そういうもののとらえ方って面白いな、
あれ、こっちはなんだか懐かしい感覚だなとか思わされているうちに、あっというまに読んでしまった。

1つ1つのお話が短いので隙間時間に読めるのもいいし、各お話の末尾にそのお話にまつわる挿画がついているのも贅沢。
この本をきっかけに、一日の中で毎日少しだけ「自分」というものについて振り返る時間を持ちたくなった。

また少し時間が経ったら、きっと読み返したくなると思う。

 

 


みなさん、お大事にすごしてくださいね。

2020-03-31 16:28:10 | 未分類

 

  ▲胞子体を伸ばしたホソバミズゼニゴケと(おそらく)シロバナネコノメ(ユキノシタ科)。

 

東京オリンピックの延期が決定し、ホッとしたのもつかの間。
子供の頃からテレビで見て親しんできた志村けんさんの突然の訃報で、
昨日はほとんど仕事が手につかなかった。

世界で3万人以上が亡くなっていても、(それでも私や家族は大丈夫だろう)と
どこか他人事のようにニュースを見聞きしていた昨日までの自分。
それが何の根拠もない、いかに感覚だけの甘い算段であったかと身につまされた。

 

いったいこれからこの国はどうなってしまうのか、いまよりさらに生活が厳しくなってしまうのかという不安から、
落ち着いた心を取り戻すのはなかなか難しく、足が少し宙に浮いたような感覚のまま、ただするべきことに追われてきたここしばらく。

普段通りの気持ちでいることは引き続き難しいだろうが、いまのところありがたいことに自分も家族もとくに異常なく元気だ。
「3密」を避けながら、免疫力を下げないように日々の食事と適度な運動に気を配り、過剰にストレスをため込まないように過ごすこと。
そして自分が感染源にならないように、行動に気をつけること。こういったことを、日々揺れ動く感情とは切り離して淡々と続けていきたい。

 

この騒ぎに乗じて殺伐としたニュースも多いが、世界中の人たちの多くが、
いまの私と同じような思いで、世界を見つめ、困難を乗り越えようとしている。

船から振り落とされた私たちは、溺れないように自分の手足を掻くことに必死で、残念ながら隣人を助ける余裕はない。
でもお互いに、必死でなんとか生き抜こうとがんばっている。そういう姿だけは見せ合うことができる。
そしてまわりを見れば、もっと無数の人たちが同じように、めいめいに海に浮かんでいる。

気持ちがネガティブになりそうなとき、こうした想像力を働かせることが、いまの私のおまもり代わりになっている。

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さて、いまがまさに旬で見ごろのコケたちですが、予定していた東京や大阪での観察会は中止になり、
先にお知らせした神戸でのコケ観察会も延期にすべきではないかと今は考えています
(主催者と相談の上、また方向性が決まったらお知らせします)。

 ※(2020.4.1追記)新型コロナウイルスの感染拡大を受け、神戸で開催予定だった「摩耶山コケトリップ」は延期になりました。お申込みいただいた方には追ってご連絡します。

 

なかなか遠出もかなわない人が多いと思いますが、近所の街角や山などでひとり見るぶんには問題ないかと思うので、
運動不足解消がてらコケを探しに行ってみるのもよいかもしれません。

いまのこういう時期だからか、いつも以上に元気がもらえる気がします。

 

▲3月初旬のジャゴケ。今年も〝キノコの山〟が出てきました

 


暑中お見舞い申し上げます。

2017-08-03 16:45:50 | 未分類

▲ムツデチョウチンゴケの雄株の雄花盤(ゆうかばん)。氷菓子みたい  (2017.6月 長野県北八ヶ岳)


暑い。とにかく毎日、えらく暑いです。

とはいえ私自身はもともと暑さにはわりと強いほうで、日に焼けるのもそれほどイヤではなかったりする。
普段から、頭が熱くなるので日傘くらいはさすけれど、アームカバーは解せない派(←どうでもよい情報ですがっ)。

じりじり焼けるアスファルトの上で街路樹のクマゼミやアブラゼミの数を数えたり、
青い空と桃色のサルスベリの見事なコントラストをぼーっと眺めたり、
洗濯ものの乾きの早さに感動したり、この暑い日々をそこそこ満喫中だ。

一方で、暑いからこそ「涼を感じる」というのもまた夏ならではの楽しみ。

というわけで、今日は視覚的に涼しさ満点、
6月に行った北八ヶ岳の森から、
涼しげなコケたちをおすそ分けいたします。

気分だけでも少し涼しくなりますように。



▲ムツデチョウチンゴケの群落。雄株の雄花盤はまるで緑の花



▲下から回り込んで見ると・・・虫の目線から見たコケってこんな感じなのかな



▲ムツデチョウチンゴケの胞子体つき雌株。ムツデ(六手または六出?)の名前の通り6本の胞子体をつけていることは、じつは意外と少ない




▲一方こちらはスジチョウチンゴケの雌株。ムツデチョウチンゴケの圧倒的存在感の影に隠れがちだが、こちらもぷっくりとした蒴(さく)がかわいらしいこと



▲スジチョウチンゴケの雄株。透きとおるように薄い葉。1枚拝借してうちわにしたい
 ※事実、分類は「ウチワチョウチンゴケ属」に属するコケだったりします



▲スジチョウチンゴケの雄株の雄花盤。雄株の雄花盤は、なんてフォトジェニック!


その花のような容姿ゆえ、チョウチンゴケ科の仲間を見ると、ついつい雄株ばかりに目がいってしまうが、
雌株の面目も立てるべく、最後に「チョウチンゴケ科のヴィーナス」と自分が勝手に呼んでいるこのお方もご紹介。


じゃじゃん!




▲タチチョウチンゴケ。東南アジアが主な生育地で、日本では南方に多い。絶滅危惧種(2015.12月 兵庫県)


このたわわな胞子体。
あるものにそっくりなことから通称があるのですが、
何かわかるでしょうか?







正解は・・・・・・「オッパイゴケ」。


そう言われると、見るほどにどこもかしこもオッパイに見えてくる不思議。
あ。ただでさえ暑いのに、最後の最後でドキドキさせちゃってスミマセン・・・。

皆さま、楽しい夏を!


2017年、明けましておめでとうございます。

2017-01-04 17:41:51 | 未分類
 
 
 ▲ホウオウゴケ。姿が鳳凰の尾羽に似ているのが和名の由来。胞子体の柄は茎の途中から伸びる



明けましておめでとうございます。2017年・酉年が始まりました。

今年もまた自分のコケの記録帖として、思い思いのことをこのブログに綴っていきます。
更新は決して頻繁ではありませんが、気長におつきあいいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。

昨年は、コケに関係あることでもないことでも、いろんな仕事をさせてもらうチャンスがあり、
非常にありがたかったのですが、子どもを育てながら仕事をするのが予想以上になかなか大変なことだと痛感…(子育てなめたらアカン)。

それなのに欲を出してコケカレンダーも作ったので、最後のほうはもうてんやわんや。
でも、おかげさまでカレンダーは12月中に完売。完売したことがなかったうえ、しかも年内に売り切れるというのも新記録で、とても嬉しかったです。


そして今年。まず目下の目標は、春に向けて新しいコケの本を世に出せるようにすることです。
「編集者泣かせかっ!」というくらい原稿執筆が遅れており、編集者のEさん、また監修者のA先生にはご迷惑をかけっぱなし、
昨年後半からはそのことで謝りっぱなしなのですが、今年度内には何としても仕上げなければと思っています。

それが終わったら、ちょっとだけ旅に出て、コケをはじめ自分の興味のある分野について、
いろいろとインプットをしたいなぁというのがひそかな夢です。


さて、話は変わって、トップ画像のホウオウゴケは、酉年にちなんで、そして縁起の良いという意味合いもあって載せてみたもの。

コケ好きというのは、本当に凝り性の人が多いもんで、コケ友さん同士で交わす年賀状には必ず干支にちなんだコケが登場します。
果たして今年はどんなコケ年賀状が見られるのか、私にとってこれが年始のひそかな楽しみになっていたりするのです。

ちなみに今年の私のコケ友さん向けへの年賀状は、ホウオウゴケ(蘚類)、ダチョウゴケ(蘚類)、クジャクゴケ(蘚類)のトリプルコンボで攻めてみたのですが、
コケ友Mさんから届いた年賀状には、さらにコキジノオゴケ(蘚類)、ヒメトサカゴケ(苔類)が登場。さすがMさん、と思わず唸りました。そんな酉年の始めです。



<コケカレンダー2017についての私信>

12月22日にご注文いただいた神奈川県のYさま、12月23日にご注文いただいた京都府のHさま、
それぞれに12月23日中に返信を差し上げているのですが、届いておりますでしょうか?

もし返信が届いていないようでしたら、お手数ですがご一報いただけると助かります。
なぜだか時々、こちらの返信がいただいたメールアドレスに送っても届かないことがあるようです。
なお、カレンダーは取り置きさせていただいています。




カレンダーをめくるとき

2015-02-14 14:04:20 | 未分類

▲今年はこのコケカレンダーを部屋に飾っています


------(最初にちょこっとコケ情報)------------------------------------------------------------------------------

明日2/15(日)昼 11:30~12:00にBSフジにてコケを特集した番組が放送されます。

『ガリレオX「苔ガール!コケ坊主? 苔に秘められた進化の謎」』

初放送は5日にすでに放送済みとのことで、うっかりそれを見逃してしまったワタクシ・・・。
明日の再放送は必ず見なくては!

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今年もあっというまに1か月が過ぎた(おぉ早い!)。

昨年はコケ以外のことでわりとバタバタした日々が続いていたため、
とうとう2年連続作ってきたコケカレンダー「苔暦」が
作れずじまいだったことが心残りのひとつ。

しかし年明け、そんな私に思いもよらないプレゼントが届いた。

封を開けてびっくり、なんと普段から親しくさせていただいている
“コケな皆さま”合作のコケカレンダーが入っていたのだ。

企画してくれたのはコケ友YさんとTさん。
「2015年版の苔暦がなかったから、今年は私たちで作ってみたよ」と。

ううぅ・・・感激のあまり涙が出ました。いや、おおげさではなく、ほんとうに。


カレンダーづくりにかかわられたのは14人。

12か月の一月ひと月に12人それぞれのお気に入りのコケの写真が載り、
さらにTさんとYさんの愛らしいコケ写真が表紙と裏表紙を飾る。
どれもこれも何とまぁ美しいこと!皆さんのコケへのあたたかい眼差しがひしひしと伝わってくる。

またカレンダーの数字部分には「NO MOSSES,NO LIFE」の文字と共に
かわいいコケのイラストが入っているのも見逃せない。

こんな唯一無二の贅沢コケカレンダー、世界中どこを探しても他にあるまい!
なんちゅうマニアックな、と呆れられるかもしれないが、
何と言われようとこれは私にとっては家宝級の宝物だ!



▲2015コケカレンダーは2月~2016年1月まで。ちなみにカレンダー欄の8/10、12/2、1/22、1/29日には「今日の誕生花はコケ!」とあり、
12/25には「メリークリスモス」と書かれている!



▲さらにカレンダー欄の下には「NO MOSSES,NO LIFE」のロゴと(おそらく)イチョウウキゴケコケと思われるかわいいイラスト入り♪


これから毎月、毎月、カレンダーをめくるとき、きっと私はお一人おひとりの顔を思い浮かべ、
その人と一緒に観察会で見たコケのことや、私に話してくれたコケの話、熱心にコケ観察されている姿などを思い出すことだろう。
そして今のこの気持ちを再び思い出してまた幸せな気分に浸れるはずだ。
こんなものを年明け早々いただいて、2015年はなんて幸先がよいのだろう!


最後に。制作にかかわられた14人の方から写真をブログに載せる了解を取ったので、
コケカレンダーの中身を一挙ご紹介させていただこう(制作者の名前はイニシャルのみ)。
個性的なコケの面々に負けず劣らずの十人十色のキャプションにもご注目!



▲表紙。ムクムクゴケと落ち葉のコントラストが美しい!(撮影者:Tさん)



▲2015年2月:「コケ植物の胞子体は子孫を残すための大事な部分。これが繊細な構造を有し、個性的で、美しいことには、
 意味があるに違いない。若い胞子体には、希望や生命の息吹が感じられる。」(東京理科大野田キャンパスにて/Nさん)



▲3月:「2013年3月21日 Malaysia,Fraser's Hill,Bishop trailにて」(Schistochila aligera(Nees&Blume)J.B.Jack&Stephani(オヤコゴケ科)/Oさん)



▲4月:「1.枝の基部では葉が三列螺旋状についているのがわかる。2.『枝はやや平らに葉をつけ、先が太くなって尾状に伸びる』という
 平凡社図鑑の記述がよくわかる。3.胞子体が初めて見つかった場所にて。4.立ち上がらない平坦な群落をつくることも。
 5.風の強い所では針状に尖った枝になる。」(コモチイトゴケ亜科の稀産種5種/Aさん)



▲5月:「2011.May.18 京都高尾にて顕微鏡写真。春先からコケの緑はイキイキさを増してきます。
 そんな蘚類の隙間にこそっと居候を決め込んでいるヨウジョウゴケの仲間に出会うとよく冬を越してきたと感心します。」
 (シコクヒメクサリゴケ Coloejeunea shikokiana/Mさん)



▲6月:「蘚類なのか苔類なのか、姿も名前も幻のコケ!こんなに美しいなんて、想像を超えた美しさにうっとり!惚れなおしたぜ!
 誰かに気が付いてほしかったのかな 耀きすぎでしょう!でも気がつくな!いつの日か 君にふさわしい魅力的な名前に変えたい!
 だから耀こう!今年もまた会いにいくから!」(ミズゴケモドキ 八ヶ岳にて/Fさん)



▲7月:「2015年の八ヶ岳に思いを馳せながら、2005年の八ヶ岳で出会ったコケたちを選んでみました。
 (左から)マルダイゴケ、クマノチョウジゴケ、ウチワショウジゴケ、ヤリカツギ」(八ヶ岳のコケたち/Kさん)



▲8月:「2014年8月27日 京都市西京区、西芳寺川上流で撮影。この場所は、西芳寺(苔寺)の奥になり、川沿いの谷筋は湿気が多く、
 四季を通して元気なコケを見ることが出来ます。」(トサノゼニゴケのコーラス/Tさん)



▲9月:「TG-3深度合成モードで撮影。生息する森の様子が、ぼんやりと写り込んでいる所が気に入ってます。」
 (ヤクシマミズゴケモドキ Pleurozia subinflata(Austin)Austin/Hさん)



▲10月:「奥入瀬渓流の中のコケを代表するひとつです。」(アオハイゴケ/Kさん)



▲11月:「2009年11月30日 岡山県岡山市福浜町。岡山市中区の操山周辺には、『ダンゴゴケ天国!』が広がっています。
 ぜひ一度、見に来てください。(キビノダンゴゴケ(Sphaerocarpos donnellii)/Nさん)



▲12月:「2013.3.13.屋久島 白谷雲水峡。このコケを見て、あの伊沢正名さんがコケ観を一変させ、屋久島にはまったという。
 アンチヤクスギ派を代表する美しい苔」(ウツクシハネゴケ/Oさん)



▲2016年1月:胞子を抱きその成熟を待つjelly beansたち。耳をすませば彼女たちのひそひそ話が聞こえてきそうだ。」
 (オンセンゴケ(Bryum cellulare)/Mさん)



▲裏表紙。(おそらく)ウマスギゴケ。(撮影者:Yさん)


みなさん、すてきなコケカレンダーを本当にありがとうございました!


ドイツのコケとチョコレート

2014-09-11 11:51:12 | 未分類

▲この夏の収穫。叔母からのドイツ土産。

あっというまに9月。
うっかり1か月以上もブログをおさぼりしてしまった・・・。

この夏は結局、なんら夏らしいこともせず、
コケ遠征にも出かけなかった。

そこで気分だけでもバカンスをということで、
従姉が住むドイツへ遊びに行くという叔母に頼み、
お土産を持って帰ってきてもらった。

その内容はずばり、「コケ」と「チョコレート」。

そう、これは私の人生に欠かすことのできない
「二大好きなモノ」なのである。

ちなみに「大」と付けば「三大」をうたうのが一般的かと思われるが、
私の場合、残りの一つは「ココナッツ」である。

そして何を隠そう、買ってきてもらった「BOUNTY」というチョコレートは、
なんとチョコの中にココナッツフレークがぎっしり詰まっているという、
一粒で私の二大欲求を満たしきってくれる超優れモノのチョコレートなのである。

昔は日本にも輸入雑貨の店などに置いてあったのだが、
どういうわけかここ5、6年くらいでまったく見かけなくなってしまい、
なかば「BOUNTY」の中毒者であった私はとてもさみしい思いをしていた。

しかし、ドイツのスーパーには通年置いているという情報を聞きつけ、
このたびも大量に買ってきてもらったというわけ(実際は写真の量の5倍w)。
おそらく冬いっぱいは持つかと思う。考えただけで至福だ。


さて、話がすっかりチョコレートの方を向いてしまったが、コケの方はどうだったか。

叔母は植物は好きだが、特別にコケが好きなわけではないので、
果たしてどういうコケを、何種類くらい採ってきてくれるか、未知数であった。

「どうやって持って帰ったらええかな? 湿らせとかないとしわしわに枯れちゃうよねぇ?」

案の定、そのような質問を受けたので、

1.採る時は許可を得て、
2.ひとつまみ(少量)をそのまま紙に包んで、
3.採った場所と日付を明記して、

持って帰ってきてくれたら十分だと伝えだのだが、
ご覧のとおり、えらい量を持って帰ってきてくれた。

しかし、ざっと見てみるに種類は2種類。

ナミガタタチゴケらしきものと、
もう一つは・・・ハイゴケ科の何かだろうか。







もしかしたら日本には生育していない種類かもしれないが、
あとで図鑑と顕微鏡でゆっくり調べてみよう。
これもまた至福のひと時だ。



-------------【コケ情報】----------------------------------------------------------

親しい身内にのみ公開している自分のフェイスブックではすでにお知らせしたのだが、
もう何年も前に惜しまれながら閉園してしまったすばらしい苔庭「苔の園」を
新たに「苔の里/叡智の杜」として復活させようという取り組みが、
地元の石川県小松市で始まっているのをご存じでしょうか?

叡智の杜公式ホームページ

いま、リニューアル開園に向けて必要な支援・資金を集めるべく、
クラウドファウンディングのサイトを通して、全国に支援の呼びかけが行われています。

クラウドファウンディング・モーションギャラリー「叡智の杜プロジェクト」専用サイト

そう、最近巷で流行中という「クラウドファウンディング」、
これは一般的な寄付とは何が違うのか?!(じつは私も最近知ったところ…)
そのへんのことにも触れながら、次回はこの取り組みについてもう少し詳しく書きたい思います。



【告知2】11/1(金)夜 発酵イベント「NORAH PARTY - 発酵のキセキ」

2013-10-28 15:54:48 | 未分類

▲雑誌「NORAH season2」より

先週はパソコンがえらくひどい具合に故障してしまい、
突然ブルー画面→強制終了→ブルー画面→強制終了→ブルー・・・おい、またかい!の無間地獄。
私の仕事柄、好きな時間に好きなようにパソコンが使えないというのはなんというかもう致命的なわけで。

連日のようにメーカーのサポートセンターに電話して
解決法をいろいろ探るも、もとにはもどらず・・・。

最後に泣きついたのが電化製品にわりと詳しい家人(私はひそかに「スマホの寵児」と呼んでいる)で、
結局、彼の手によりあれだけ困難を極めた不具合が、小一時間ほどできれいに解決いたしました。

私があんなにサポートセンターに電話をかけまくっていた時間はいったいなんだったのか・・・まぁ直ったからいいけど。

さて、そんなわけでブログの更新ができず、
告知が間近になってしまいましたが、胞子つながりのお知らせ2つめです。


●11/1(金)18:30〜21:00「NORAH PARTY - 発酵のキセキ」@東京・原宿

雑誌「NORAH season2」の刊行記念イベントです。

いつもこのブログではコケのことばかりですが、こちらのイベントのテーマは「菌」。
そして菌によって作り上げられる発酵食品にフォーカスしたイベントになります。


---イベント概要----------------------------------------------

●11月1日(金)18時半開場
       19時OPEN & 小泉武夫先生ご講演
       21時CLOSE
粋場(東京都渋谷区神宮前3丁目21-17)
3000円(1ドリンク/発酵料理付)

【参加方法】
こちらからお申込みください ⇒ お申込フォーム
当日参加も可能ですが、人数把握のために事前のお申し込みをお願い致します。

*NORAHをお持ちで無い方は一冊プレゼント致します。


【コンテンツ】

■ 小泉武夫先生 講演「発酵のキセキ」 19時〜19時半

 発酵学者として世界中を周り、各地の発酵文化を身体で体験されてきた小泉先生。目に見えないものを活かす人間の知恵。
インタビューの中でも日本は世界一発酵に向いている国ではないかとおっしゃられていました。
 今回のイベントでは、世界の発酵文化の面白さやこれからの発酵の可能性について存分に語っていただきます。

■ コウジとコウボの世界

 不思議でチャーミングな微生物の世界。どんな姿をしていて、何を考えているのか?!
 顕微鏡を使って、コウジとコウボの世界を覗いてみます。

■ 発酵料理&発酵ドリンク

和の発酵ゾーン
 ⇒発酵BBQ:旬の野菜をグリルして、様々な発酵調味料で召し上がれ
 ⇒いろいろな味噌食べ比べ
 ⇒いろいろな納豆食べ比べ
 ⇒いろいろな塩辛食べ比べ
 ⇒新米&新酒!

洋の発酵ゾーン
 ⇒コウボパン食べ比べ(同じ材料で、酵母を変えるとパンの味がどう変わるかを食べ比べ)
 ⇒いろいろなチーズ
 ⇒いろいろなワイン
 ⇒世界一臭い発酵食品 シュールストレミング体験

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余談になりますが自分自身は、仕事でチーズやパンの本作りに何年もかかわってきたこともあり、
じつはコケよりも菌とのお付き合いのほうが長かったりします。

仕事を通して、「菌」ってすばらしい!と菌の偉業に敬意を表してきた一人であり、
また、なにより食べることも好きなので単純に発酵食品ファンでもある。

そんな経緯から今回のイベントでは「チーズのカビ担当」としてお呼びがかかり
(どんな担当やねん!と自分でも思わず突っ込みたくなりますが・・・)、
このイベントにかかわらせてもらうことになりました。

今回のイベントで流す、菌類(カビや酵母)をより深く理解するためのイメージ映像を、
「NORAH」スタッフの皆さんの脇で、ちょこちょこっとお手伝いしております。


そんなわけで自宅では、最近はもっぱらチーズのカビを繁殖させては顕微鏡でのぞく日々・・・。


▲クロタン・ド・シャヴィニョルというフランスの山羊乳製チーズ。表面にはグレーのカビが。



▲カビをセロハンテープで少量取り、そのままスライドグラスと合わせ、カバーグラスがわりにする。



▲顕微鏡で400倍にしてみたところ。菌糸から胞子体から伸び、粒々の胞子の花が舞う。

当日もこんなカビや酵母たちの様子をお見せできると思います。


そしてそして、多くの発酵食品好きにとっては憧れ・注目の的である
小泉武夫さんがゲストに来られるのがというのが、もう私にとってはなによりの楽しみなわけで。
顕微鏡を眺めて胞子にワクワクしては、小泉さんにお目にかかれる菌曜日(じゃなくて金曜日)を想像して今からドキドキしております。

大げさではなく、小泉武夫さんのお話が間近で聞ける機会なんて
なかなかないかと思いますので、ご興味がある方はぜひお越しくださいマセ!


☆(上記の繰り返しになりますが)お申込はこちらから。

「発酵のキセキ」公式イベント詳細ページ



●おまけ



「NORAH season2」にも発酵食品の特集があり
小泉武夫さんの取材記事が掲載されているのですが、
巻末のほうには石川県小松市の苔園についての記事もあります。

その中に、

「普段はほとんど気づかれない存在、
でも、誰でも知っているもの」

というタイトルで私も短い文章を寄稿させていただいています。


イベントに来られた方には「NORAH」がプレゼントされますが、
本誌の公式ホームページでも購入は可能のようですので、
こちらもご興味がありましたらぜひ。

「NORAH」公式ホームページ



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<追伸>

11/16-17の奥入瀬コケトリップ、まだ参加者募集しております。
もうそろそろ期限が迫ってきているので、お早めにどうぞ。

奥入瀬コケトリップにご一緒しませんか?
風の旅行社