かわいいコケ ブログ I'm loving moss!

コケの魅力を広く知ってもらいたくて、情報発信中。
コケ、旅、山が好き。コケとコケにまつわる人やモノの記録です。

【お知らせ】4/15 (土)「はじめてのコケ観察会」@東京 ←※定員に達したため現在キャンセル待ちとなります(2017.3.24)

2017-03-19 06:51:47 | コケ情報


先週から、制作中のコケ図鑑の作業が一段落ついて、生活サイクルもだいぶ普段通りに戻ってきた。
かなり遅ればせではあるが、今期楽しみにしていたドラマ『カルテット』を昨夜から見始める。
評判通り、期待以上の面白さ。前期の同枠『逃げるは恥だが役に立つ』とはまた違った意味のドキドキハラハラな展開で、早く続きが見たい。

どうでもいい余談だが、じつはワタクシ、コケも好きだがかなりのテレビ好きでもあり、毎期のドラマの初回は一通りチェックしている。
ちなみに来季は『孤独のグルメ Season6』がある(4/7(金)放送スタートだそうだ)というので、いまから非常にわくわくしている。


さて、ここからが今日の本題。

昨年に引き続き、今年も東京都葛飾区の水元かわせみの里(通称:水元公園。かなり広大な公園です)からお声がかかりまして、
こちらの一角で「はじめてのコケ観察会」という、その名の通り超初心者向けの座学と観察会をさせていただくこととなりました。

一昨日から参加申し込みが始まったので、ご興味のある方はぜひお申し込みの上、足をお運びくださいませ。
お一人参加も大歓迎。春のコケを一緒に楽しみましょう。

  注)申込先は水元かわせみの里(電話03-3627-5201)になります。このブログでは受け付けていません。


「自然学習講座 はじめてのコケ観察会」 ←※定員に達したため現在キャンセル待ちとなります(2017.3.24時点)
 道路の脇道など身近な場所で見られるコケの生態について解説します。

◇場所:水元かわせみの里(水元公園)
◇日時:4月15日(土)午前10時~正午(雨天決行)
◇定員:小学5年生以上の方、20人
◇講師:藤井久子
◇持ち物:ルーペ、図鑑、カメラ(いずれもお持ちの方)
◇申し込み方法:3月17日(金)午前9時から電話で(先着順)。水元かわせみの里(水元公園8‐3)電話03(3627)5201 公園課  
 ※月曜日は(祝日の場合はその直後の平日)休館日で繋がりません。

こちらの葛飾区のサイトでも案内しています。→
 ※定員30人とありますが「定員20人」で行います。また対象者も小学5年生以上ならOKです
 (それよりやや低年齢でもコケに興味のある方ならOK!)。

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●おまけ


▲『知りたい 会いたい 特徴がよくわかるコケ図鑑』の色校

今回の本は図鑑ページで182種のコケを紹介しているほか、初心者がコケを見分けるための方法や、
グラビアページ、コラムページなどもあり、手前味噌ですが、なかなかの充実ぶりです。
4月中旬に発売予定、税込1,944円。アマゾンなどではすでに予約も始まっている模様(ドキドキ…)。

どうぞよろしくお願いします。m(__)m







新しいコケの本『コケの生物学』をやっと手に取れた幸せ

2017-03-10 12:50:38 | コケの本棚


▲『コケの生物学』(発行:研成社 1,600円+税)
 表紙絵のコケは「Cheilolejeunea kitagawae」。苔類クサリゴケ科シゲリゴケ属の仲間。北川博士にちなんだ学名がついている


2月はとんで3月。しばらくぶりの更新である。
ようやっとインターネットの世界に戻ってきました。

更新のない間も、ちょこちょことこちらをのぞいてくださった
奇特な方がいたようで、ありがたいやら申し訳ないやらでした。

また、1月・2月は「苔暦はまだありますか?」というお問い合わせも
何件かいただきましたが、完売御礼につき、ご期待に沿えず申し訳ない限りです。

 ※一応、お問い合わせいただいたすべての方に返信は出しているのですが、時々メールが届かないみたいで。
  あらためてこちらにてお詫びいたします。また晩秋に2018年版カレンダーのお知らせをすると思います。



さて、前回のブログにも書いた通り、年末から私史上最高のフルスロットルで執筆を続けてきたコケ図鑑の原稿が、
先日ようやく印刷所に入り、あとはもう一度校正紙をチェックしたら完成というところまできている。



▲本のタイトルは『知りたい 会いたい 特徴がよくわかるコケ図鑑』(著:藤井久子、監修:秋山弘之、発行:家の光協会)。
図鑑ページのほかにも、グラビアページあり、コラムありのもりだくさんな内容で、182種のコケの情報が載っています


ちなみにどれくらいフルスロットルだったかを例えるなら
「すでに3浪してもう後がない受験生」くらいの必死さはあったのではなかろうか。
(それもこれももとはといえば、すべて私の遅筆が悪いのだが…)。

さらにどうでもよい話だが、なぜそのような例えになるかもついでなので言うと、
家族が家にいる週末は、いつも近所のカフェに通って仕事をしていたのだが、
年末から2月頃といえば、ちょうど巷は受験シーズン。

カフェに参考書を持ち込んで最後の追い込みに必死な学生さんたちに混じって(そして時には席取り合戦にも巻き込まれて)、
猛執筆に励んだのが、「今回の本の制作で思い出深かった出来事」のベスト5には確実に入るからである。

いやはや、巷の受験生の皆さんたちもひとまずお疲れさまでした。
あ、この本についてはまたあらためてお知らせします。4月中旬に発行予定です。


さて、近況報告がつい長くなって話が横道にそれたが、
今日書きたかったことはタイトル通り。

1月に発行された新しいコケの本『コケの生物学』を
皆さまはすでにお手に取られただろうか。

著者は、苔類(たいるい)を専門に長年研究をされてきた北川尚史博士。
残念なことに去年の1月に満80歳でご逝去され、すでに故人である。

しかし、北川博士の教え子の方々(現役のコケの研究者&アマチュアの皆さん)が、
博士が雑誌『植物の自然誌 プランタ』(研成社発行)で6年間続けていた連載の内容が
終了からすでに20年以上が経っているにもかかわらず少しも古びたところがなく、
「このまま埋もれさせてしまうにはあまりにも惜しい!」ということで、
必要な部分に最小限の手を加えられ、このたびの書籍化が実現した。

残念ながら私は一度も北川博士にお会いしたことがないのだが、
お弟子の皆さんが博士について語られる時、
どの方も饒舌になるのを前々から印象深く思っていた。

北川博士のこととなると、いくら時間があっても足りないというくらい、
皆さんそれぞれに濃いエピソードがあるらしい。

鋭い観察眼を持った、とてもお話の上手な博士だったようだ。


発行後しばらくはアマゾンでも「売り切れ」状態になったため手に入れられず、
ようやく注文できても、なんせここ数か月は先に書いたような状態だったので、
アマゾンから届いた箱を開ける隙が一瞬たりともなく・・・。

注文から1か月以上たってようやく昨日、箱から開けて手に取ることができた。

ぱらぱらとページをめくってみたが、必ず前から順に読むべきものではなく、
気になるテーマから読めばよいような構成になっているのもありがたい。

正直、まったくのコケ初心者には専門用語も多くてちょっと難しい内容かもしれないが、
コケが誕生した歴史や、コケの生活史、コケのからだの特性のことなど、どのテーマも大変深く掘り下げられていて、
このような本が一般書として世に出回る機会はそうそうないのではないだろうか。
入門書を数冊読んだのちに、よりいっそうコケに興味が出てきたという人はぜひ持っておくべき1冊だと思う。

さぁ、私もこれから日々の楽しみとして毎日少しずつ読み進めていこう。
きっと読み終わる頃には北川博士に会ってみたかったという思いがさらに強くなりそうだ。



▲そしてもう1冊、読むのを楽しみにしていたのがこちら『シャボテン幻想』(著:龍胆寺 雄)。
 巻末の「解説」を書いておられるのが蟲文庫の田中美穂さんなのだ


-----【おまけ】-----------------------------------------

先日、歩いていて、思わずスマホで撮ってしまった。
巷はもうコケの春到来!
サクラの花見の前に、苔見に行かねば!!



▲最近の近所の道端。小石や枯葉に紛れながらも、明らかに色鮮やかな何かが!



▲胞子体を伸ばしコケの春が到来中。ノミハニワゴケかコメバキヌゴケあたりかな?!(めっちゃピンボケですみません…)