「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

後期高齢者 ガン患者を推薦した無責任な野党統一都知事候補

2016-07-13 05:33:55 | 2012・1・1
東京都知事選は14日告示され31日の投票日に向かって選挙戦に入るが野党の統一候補に昨日、やっとジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)に決まった。野党4党とも鳥越氏の推薦には異存がないようだが、すでに後期高齢者で、何回もガンの切除を受けている方だ。任期の4年いっぱい都知事の激務に耐えられるのか心配である。もしものことがあって、再選挙となれば、また多額な選挙費用が必要となる。出馬するご本人もさることだが、推薦する野党も野党で無責任すぎる。

自民党では衆院比例代表制は73歳、参院70歳定年という内規がある。小泉内閣時代に制定されたもので、当時の日本人の平均寿命と議員任期から割り出したものだ。民進党にも新人候補60歳、元職65歳という年齢制限があるようだが、両党とも知事候補に定年制があるかどうかはしらない。しかし、高齢者福祉制度として、75歳を線引きしており、日本人の”老人”という一般概念は75歳ではないだろうか。

個人差はあるとはいえ、後期高齢者の出馬には抵抗がある。そのうえ鳥越氏は病歴によると、大腸ガンのステージ4の段階で切除手術をしており、肺にも転移したことがある。現在3か月に1度、事後検診を受けている。鳥越氏は”今は人生で一番健康だ”といわれているそうだが、日常的に特に仕事を持たず、健康に留意していれば、そうかもしれないが、日本の首都、東京の知事であり、2020年には五輪を控えている。その激務に耐えられるだろうか。野党4党は鳥越氏を推薦するに当たって、鳥越氏の健康診断書を提示すべきである。

永六輔さんの死と昭和30年文化の終焉

2016-07-12 06:55:59 | 2012・1・1
放送作家で作詞家でタレントでもあった永六輔さん(83)が亡くなった。永六輔さんは、昭和30年代、「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」「今日よ赤ちゃん」を作詞した方だが,作曲家の中村八大さんはすでに亡く、かって永六輔さんと共に”中年御三家”と呼ばれ日本武道館を満員にさせた小沢昭一さんも野坂昭如さんもこの世にはいない。ほぼ同世代の僕にとっては感無量、一つの時代が終わった感がある。

放送界に10年ほど勤務した僕だが、仕事上での永さんとの接点はない。が、永さんの実家の浅草の古刹、最尊寺はわが家の菩提寺の近くにあり、永さんは、このお寺を開いた江戸時代初期の中国からの学僧の18代目だそうである。僕より3学年下で、戦時中は長野県佐久に学童縁故疎開していたが、戦後浅草に戻り焼跡の浅草でくらしている。昭和29年から30年にかけて僕は新聞社の浅草、上野方面の警察担当記者をしていたので、どかでお目かけしたかもしれない。

永六輔さんがNHKのバラエティ番組「夢であいましょう」で数々のヒット曲を世に出していた時代は、高度成長期に向かって元気で今思うと豊かではなかったが、夢のある時代であった。わが家では皇太子殿下(天皇陛下)のご成婚ブームにあやかって昭和34年にテレビを購入したが,「夢であいましょう」は36年から放送開始,「今日は赤ちゃんは」は38年にリリ―ズされている。子供たちが”抱っこちゃん”や”フラフープ”に夢中になっていた時代でもあった。半世紀以上も昔である。

参院選 野党一本化の効果はどうだったのか

2016-07-11 07:21:19 | 2012・1・1
昨夜は参院選の開票結果をラジオで聞きながら”眠れない”一夜を過ごしたが、結果は事前の予測通り、自民公明与党が改選議席の過半数の61を上回る70議席(自民56、公明14)を獲得、非改選議席を入れれば改憲発議に必要な三分の二の議席数を超え勝利に終わった。

野党第一党の民進党は、改選議席の47を下回る32議席、明らかに敗北だったが、一人選挙区で野党の共産、社民と組んで候補を一人に絞った作戦で、11勝21敗だった結果に注目した。これも敗北には違いないが、前回の選挙での一人区では29敗2勝だったのを思うと必ずしも大敗とはいえない。岡田代表も、前回の選挙はドン底だったが、回復途上にあると手ごたえを評価している。確かに、候補にを一人に絞った新潟、長野、宮城などにはそれが感じられる。

東京では、14日都知事選挙が告示され、31日の選挙に向けて選挙戦が始まるが、自民、民進の与野党ともいまだに推薦候補を決めていない。ここ一両日中には決まると思うが、今回の参院選の一人区の結果をどう評価するだろうか。前回、前々回と共産党の推薦を受け、今回も出馬を表明している、宇都宮健児氏に対して、民進党はどう対応するのか。それとも俳優、石田純一氏の呼びかけに答えて統一候補に推薦するのか注目される。

参院選挙での自民公明与党の勝利は、政治の長期安定を望む有権者の声だと思う。四党の統一候補といっても、民進、共産など政策の違う政党である。統一候補などありえない。。

参院選挙と老人有権者の事前投票

2016-07-10 06:08:32 | 2012・1・1
参院選の事前投票数が新聞に出ていた。公示翌日の6月28日から7月8日までの16日間に全国で事前投票を済ませた方は1320万人で、全有権者の12.38%、前回の選挙より投票期間は1日長いが、24%も増加している。僕ら老夫婦も先日、老妻の”棒体操”のお稽古があった日、一緒に投票所のある地域センターへ行き、僕も”棒体操”に飛び入り参加しながら投票も済ませてきた。

今日の投票日は幸いほとんど全国的に好天気だが、僕ら高齢者にとっては投票率は天候に左右される。杖をつき傘をさして行くのは危険である。従って事前に好天気な日を選んで事前に投票する。僕らが投票した日もほとんどがご同様なお年寄りであった。でも投票所まで行ける老人は好い。高齢者介護施設に入居の老人たちはどうなのだろうか。投票所が施設に出向いて投票が行われた話は聞いたことはない。多分、介護度の高い老人は棄権されていると思う。

東京では都知事選挙の話題は高いが、参院選の関心は低いようだ。今日一日の投票に期待したいが、その意味では事前投票制度は好い。東京では場所によっては、乗降客に多い電車の駅構内にも投票所が設けられた。施設のお年寄りも一票の権利はある。事前期間中でよい。施設を巡回してお年寄りが一票を投じる機会を設けてもよいのではないか。腰の曲がった老人が杖をつきつつ、投票する姿は痛ましい。超高齢者社会の到来がすぐ近くまで来ている。関係者は是非検討して貰いたい。

石田純一氏の都知事選 出馬はテレビの“エンタメ”ネタ提供だけ

2016-07-09 05:21:51 | 2012・1・1
冗談かと思っていたら東京都知事選に俳優の石田純一氏が名乗りを上げた。野党からの統一候補という条件つきだが、正直言って都民ににとってはお騒がせの事だ。予断は許さないが、野党は統一候補に石田氏を推薦するだろうか。どうも石田氏の立候補は、ネタ切れがちなテレビの情報エンタメ番組に話題を提供したに過ぎない。それにしても既成政党は与党も野党もどうなっているのか。選挙の告示まで一週間を切ったのに自党の推薦候補を決められずにいる。参院選を理由にしているが、有権者にとっては都知事選と参院選とは別である。

自民党から立候補した小池百合子さん党の推薦がなくとも立候補の意思は固いようである。アベノミクスを初め党の政策を推進し党員として立候補すると言明している。にもかかわらず、党本部は参院選まで、誰を推薦候補にするか決めず、都議蓮が推薦した増田寛也氏(元岩手県知事)を蔭で支援しているように、都市長会や区長会での増田氏の擁立を決定している。週明けには正式推薦候補の決定があるが、何故小池氏を推薦しなかったのか、その理由発表もあるのだろうか。

一方の野党側の迷走もおかしい。民進、共産など野党4党は参院選では統一候補を出して協力しているが、民進党は自民党にならってか、参院選まで推薦候補をちらせつかせるだけで決めていない。共産党も、前回、前々回と推薦して、100万票を取りながら落選した宇都宮健児氏を今回も推薦するのか、あるいは民進党の推す候補を統一候補にするのかはっきりしない。石田純一氏の出馬は、こんな情勢の中での、自分の名前を売るだけののもの。喜んでいるのは、テレビの情報番組だけだ。都民への愚弄である。

忘れられかけてきた支那事変勃発の日

2016-07-08 06:34:10 | 2012・1・1
昨日は7月7日、年に一回、織姫様と牽牛星が天の川で年に一回、落ち合う七夕、子供の頃は笹に願い事を書いて祝ったりしたものだが、わが家の周辺では、孫まで成長し、ここ数年催ししたことがない。それと同時に、かっては、ある時期日本人全員が知っていた、この日に「支那事変」が発生したことも忘れられかけてきた。

79年前の昭和12年7月7日、「支那事変」は北京郊外の盧溝橋の日本軍演習地に支那軍が砲弾を打ち込んできたのをきっかけに発生した。当初は”事変”(宣戦布告なき軍事衝突)だったのが、拡大して「日中戦争」になったが、」大東亜戦争が勃発するまで、僕らは、「支那事変」と呼んでいた。昭和16年12月22日、東條内閣は”今次戦争を支那事変にさかのぼり「大東亜戦争」と閣議決定するまで「支那事変」であった。

「支那事変」が起きた日のことについて僕は覚えていない。前年の11年2月26日の2.26事件は記憶にあるのだが、何故なのだろうか、後年調べてみたら、亡父の日記も僅か3行で”北平(北京)郊外、盧溝橋で日支衝突”とあるだけだ。新聞社勤務の亡父でさえ、この受け取り形だから、子供の僕が記憶にないのは当たり前だったのだ。

現在の学校教育で「支那事変」や「大東亜戦争」がどのように扱われているか知らない。しかし、名称一つ取ってみても、史実が隠されている。すくなくとも”日中戦争”ではなかったし、”太平洋戦争”でもなかった。少なくとも、”今日はなんの日”ぐらいには記憶として留めておきたいものである。

小池百合子氏の”度胸” ”しがらみ”のない都政に期待

2016-07-07 05:36:10 | 2012・1・1
舛添知事の辞任を受けて東京都の新しい知事を選ぶ選挙が1週間後の14日公示、31日投票の運びだが、自民、民進両党ともまだ推薦候補を決めかねずに迷走しているが、昨日自民党の小池百合子元防衛相が、党の正式推薦がなくとも知事に立候補すると言明した。小池氏は先日自民党都連の石原伸晃会長に推薦願を提出したが、石原会長は11日の参院選まで待ってほしいと答えていたが、小池氏はこれを待たずの態度表明である。自民党都連はすでに増田寛也元岩手県知事を候補として擁立しており事実上の内部分裂である。党本部がこの事態にどう対応するか注目される。

小ブログは小池氏が初めて都知事に立候補すると聞いたとき、小池氏が党のルールを無視したものと思い、立候補を思いとどまるよう提言した。しかし、小池氏は”名誉ある撤退は自分にとって不名誉だ”として出馬の決心は固いようだ。小ブログも小池氏出馬表明後の都議蓮の陰鬱ともとれる言動をみて、小池氏の態度決定はさもありなんと思うようになった。

小池氏は都議蓮の推薦をめぐる自分の不手際について深々と頭を下げている。にも拘らず、なにか”しがらみ”があるのであろうか、小池氏の推薦にかたくなであり、区長会まで動かし、増田氏推薦の動きをしている。産経新聞が小池氏の地元の事務所の賃貸料が世間相場より安いのは政治資金規正法に違反の疑いがあると報じたが、これも例の”違法ではないが適切ではない”みたいな印象を都民に与える世論操作ともとれる。

テレビを見ていたら何故か小泉純一郎、細川護熙両元総理が同席して小池氏にエールとも取れる言葉を贈っていた。小泉元総理は小池氏の”度胸”を讃えていたが、僕もそれに近いものを期待する。しかし、”度胸”だけでは政治は動かない。でも小池氏が言うように都議蓮のような”しがらみ”の政治では困る。それは、すでに”舛添都政”で証明済みである。

油断大敵 海外日本人の身の安全

2016-07-06 05:59:05 | 2012・1・1
ダッカのテロ事件は改めて、海外滞在日本人の身の安全について問いかけている。外務省の資料によると2014年度、海外の在外公館に届け出のある長期滞在の日本人の数は125万人に上っている。一つの政令都市の人口に相当する日本人が海外で生活しているわけだ。今回事件のあったダッカでさえ、985人も長期滞在している。

古い話で恐縮だが、半世紀前の1966年、僕はインドネシアのジャカルタに新聞社の特派員として滞在していたが、白昼、市内の中心部の商店街で、ピストル強盗に会っている。当時ジャカルタは治安が悪く、特に華僑をねらった犯罪が多く、大使館から注意するよう達しが出ていた。僕らは外出の際、車のフロンントガラスに日の丸のステッカーを張ったりして注意をしていた。それなのに、僕はホテルから近く、安全だろうと一人でベチャ(人力三輪車)に乗り、果物を買いに行き難にあった。

今、考えてみると無茶な行動だった。赴任して6か月、自分では土地になれたと思っていたが、現地の言葉はできないし、一見して”金持ち”の外国人とみられた。やはり油断は大敵である。今回、ダッカで犠牲にあった方々にも、一種の油断があったのではなかろうか。イスラム圏に長期滞在した者なら、断食月(ラマダン)が終わる最後の金曜日の夜は、危険なのであまり外出しない。とくにバングラディシュでは、昨年暮治安悪化を理由に地方で働くJICAの青年協力隊員48人を帰国させている。大使館は、もっと在留邦人に安全を徹底すべきでは、なかっただろうか。

「国歌独唱」 「国歌斉唱」 ”神の国”の森喜朗元首相のお小言

2016-07-05 05:05:29 | 2012・1・1
リオジヤネイロ五輪パラリンピック組織委員会会長の森喜朗会長が、先日の選手壮行会の席上”国歌も歌えない選手は日本の代表ではない”と挨拶したという。式の直前行われた、自衛隊音楽隊、松永美智子陸士長の「国歌独唱」の際、選手たちが”独唱”をそのまま”独唱”と考え、口をモグモグさせていたのを批判したものらしい。若い選手からみれば、会場アナウンスは”独唱”であり、ステージの式次第にも”独唱”と書いてあれば、はたして一緒に歌ってよいものかどうか判断に苦しんだのかもしれない。

”神の国”発言の森会長から見れば、国歌は直立不動で歌うというイメージがあり、”独唱”も”斉唱”も一緒なのかもしれない。森会長が戦争中幼少の頃は、国歌は”斉唱”であり、他人が”独唱”して、手を胸に当て、これを聞くという習慣はなかった。”独唱”とい形式は戦後、外国から渡ってきたものだ。それが、まだわが国では板についていないから、どうして、よいのかわからない日本人が多いのではないのだろうか。

サッカーの”なでしこ.ジャパン”が世界大会で優勝したとき、全員が胸に手をあて国歌を歌っていたシーンが印象に残っている。リオ壮行会の時はどうなったのか。選手たちは、胸に手を当てて聞けば、森会長から”お小言”を頂かなくと済んだのではないか。最近テレビをみていると、やたらに”ハグ”のシーンが目立つ。かっては抵抗があったが、今ではそれほどでもなくなってきた。同じように手を胸に当てて国歌を聞くのも自然になってくるのかも。

"顏”が見えてこない参議院選挙

2016-07-04 06:18:15 | 2012・1・1
この夏初めて東京の都心部でも35℃の猛暑日を記録した昨日の日曜日、元気な家人が皆外出して一人で留守番をしていると玄関のブザーが鳴った。インターホーンで出ると〇〇党の〇〇の御挨拶だという。宗教団体の政党の候補の支持者の”戸別訪問”だが、パジャマ姿で留守番の僕は恥づかしくて出られない。”老人だから”と失礼した。

参院選挙の投票日まであと1週間だが、蟄居がちな老人には選挙が聞こえてこないし、見えてこない。住宅街に住んんでいるためか候補者はむろん、支援者の街宣車も見たことがない。街角の候補者の立て看板と宅配されてきた選挙公報で誰が立候補しているのか知るぐらいである。NHKテレビで立候補者の政見放送はあるがが、事前にいつ自分の選挙区の候補者のがあるのか判らない。

新聞は選挙戦が終盤になると、勝手な判断で各選挙区ごとの予想を伝えるが、これは、ある意味では選挙妨害である。大方の有権者は、誰に投票してよいのか判らないから、どうしても”新聞予想”に影響されがちだ。それよりは、候補者のテレビ挨拶が何日の何時からあるのか、ページをさいて伝える方が親切で建設的だ。

選挙日の天候を考えて、天気で、あまり暑くない日に事前投票をしようと考えている。それにしても今の選挙制度は解かりにくい。比例代表区の名簿を見ると、投票したい候補が複数いる一方、選挙区には一人もいない。その結果、選挙区と比例区の投票する政党が別々という結果も出てくる。お国のため、お互いにご苦労さまである。