「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       フィリッピン一家に”大岡裁き”を!

2009-02-28 07:52:16 | Weblog
不法滞在中で国外退去が確定後も在留許可を求めている埼玉県蕨市のフィリッピン
一家に、きのう、また東京入管局は滞在を認めず、3月9日までに全員帰国するか、
中学1年の娘だけを許す方針を一家に伝えた。

一見、血も涙もない決定のようにみえる。13歳の少女だけを残し両親は出て行け、と
いっても少女は、どうやって生活してゆくのか。両親にしてもまだ幼い少女を一人残し
て帰国するのは不安に違いない。

しかし、この一家はどんんな理由があったにせよ、10年にわたって日本に不法滞在し
ている。法治国家である入管としては"かわいそうだ”という理由で、この一家だけを
特例にするわけにはいかない。最近減少傾向にあるとはいえ、依然不法滞在の外国
人の犯罪は減ってはいない。

どうしたらよいのか、僕に具体的な方策はない。しかし、なにか"大岡裁き”はないの
だろうか。例えば両親だけ一時帰国させて、少女は支援組織が預かり、その後、両親
に正式ビザを与えて入国させるーという方法などどうだろう。両親は日本語も堪能の
ようだし、名前は研修生でもよい。正規なビザで再入国させたらどうなのか。

世界的な不況をもろに受けているのは、フィリッピンなど外国に就労者を派遣して外貨
を得ている国家である。国内は不況後帰国した失業者が国中にあふれている。その点、
まだわが国は幸せである。人道的な問題である。入管の粋な"大岡裁き”を期待している。


         東京の初雪  春遠からじ

2009-02-27 12:10:19 | Weblog
やはり東京にも初雪が降りました。昼前から霙(みぞれ)が雪にに変わりました。
”それっと”カメラを構えましたが,ご覧のとおり、咲きかけた沈丁花の花だけで雪
は写っていません。でも”冬着たりなば春とおからじ”です。沈丁花の芳郁が漂う
のも遠からじです。


             2・26 と大雪

2009-02-27 06:39:28 | Weblog
昭和11年2月26日のいわゆる「2・26事件」の日、東京は前夜から降った大雪
で一面銀世界だった。5歳だった僕は通園していた幼稚園の横の坂ででミカン
箱をソリにして遊んでいた。そして、何故か母親があわてて僕を迎えに来たー
その場面だけが記憶にある。昔は2月末には東京でも大雪が降った。

日本の市街地に降った最深積雪は、敗戦の年の20年2月26日、新潟県高田(上
越市)の377cmである。高田は日本のスキー発祥の地で、明治44年、オーストリ
アのレルヒ少佐が始めて日本人にスキーを教えた。それほどの豪雪地帯だが、昨
日は積雪ゼロだったという。

20年2月26日、東京も前夜からの大雪に見舞われた。亡父の日記にはこう書かれ
てあ
る。「戸外は近来の大雪(一尺五寸=約40cm)である。敵襲来に備えて隣組総
協力での雪片付け。10時半、交通難をおかして出勤」

前日の25日(日曜日)午後、東京では上野駅前、広小路、御徒町、秋葉原一帯が空
襲にあい焼失している。戦争も終わりに近づき、休日も悪天候も関係はなかった。

今は百年来の不況であり、政治はちじに乱れているが平和である。暖冬なのか全国的
には、かってのような豪雪もなくなった。喜ばしいことなのだが、この暖冬が自然破
壊に関係があるのか、それだけが心配だ。

        麻生オバマ会談のニュース価値

2009-02-26 06:55:38 | Weblog
麻生総理がオバマ米大統領との会談を終え、トンボ帰りで帰国した。オバマ大統領
の就任後初の外国首脳との会談という点でマスコミがもっと注目するかと思っていた
が日本の報道でさえ一面トップの扱いはなかった。一番大きな扱いはオバマ大統領
の連邦議会上下両院における施政方針演説だった。

昨日一日、テレビでCNNとBBCのニュースを見たが、この日米首脳会談の扱いはそれ
ほど大きくなかった。CNNはオバマ大統領の施政演説一色だったし、BBCはオバマ・
麻生会談を簡単に紹介したあと、むしろ日本の財務省が発表した1月の貿易統計で貿
易赤字が過去最高になった、と時間をさいて紹介していた。対米赤字が前年同月比52
・9%というのはニュースである。自動車輸出に至っては66・1%、なんと三分の一という
状況なのだ。

日本のマスコミの中には、日米会談で昼食会がなかったのは、米国側が麻生総理の不
人気を見越してのことだ、といっているが、これはうがちすぎ。むしろ、僕は大統領の施政
演説のある日に、よく時間をさいてくれたと思う。何か裏があるのではないのかとせ疑う。

オバマ大統領演説と、これに対する野党共和党の反対意見を聞いて、僕は残念ながら
わが国の国会のだらしなさを想起した。お互いの足の引っ張り合いで来年度予算案さえ
通らずにいる。輸出で成り立っている国なのに、それが昨年同期に比べて半分に落ちこ
んでいる。なのに内閣支持率に一喜一憂している。

       「百年安心プラン」は大丈夫なのか?

2009-02-25 06:53:33 | Weblog
平成50年(2038年)以降も公的年金受給者への給付水準(所得代替率)は50・1%を
維持できると厚労省が試算した。荒っぽくいえば、現役世代の人も将来、給料の半分
の年金は保証します、ということだ。試算とはいえ、大丈夫なのだろうかー。いずれに
せよ、僕はこの世にいない話なのだがー。

試算によれば、平成50年度の手取り収入71万6000円としている。これには名目賃金
が毎年2・5%上昇する事と年金積立金も4・1%で運用するのが前提条件だ。これは
僕みたいな素人がみても不可能にみえる。この10年の賃金の推移はプラスではなく、
運用利回りも1・2%ー1・3%という状態だ。

平成50年といえば今から29年先だが、今から29年前はどうだったかー。個人的なこと
だが、僕は30年以上勤めた仕事を辞め、フリーになった。社保庁に自分の年金額を確
認しての上だった。しかし、まさか自分の年金記録が改竄されているとは思いも及ば
なかった。

厚労省の試算について、専門家は”数字合わせ”だとし、升添大臣は”努力目標”だと
言っている。努力目標では絵に描いた餅の場合もある。今、国民が期待しているのは
将来の自分の生活の「安心プラン」である。”数字合わせ”だったり”努力目標”ではない。

昨年11月から改竄年金記録についての面接調査が始まっているというが、まだ僕の家
にはこない。社保庁が年金機構と代わるそうだが、機構いじりしているうちに改竄まで
ごまかしてしまうのではないか。


         「おくりびと」 母の想い出

2009-02-24 06:42:42 | Weblog
「おくりびと」(滝田洋二郎監督)が第81回アカデミー賞の「外国語映画賞」を
受賞した。映画を見ていないのに語る資格はないのだが、本木雅弘演ずる
納棺師から、亡き母の死化粧の綺麗だったことを想い出した。33年も前の
ことだ。

母は昭和51年、当時僕が勤務していた札幌で82歳で永眠した。東京出身の
僕には札幌に親類縁者が1人もなく、葬儀一切は会社にまかせ家の宗派の
浄土宗でお通夜と告別式を済ませた。葬儀は出来るだけ質素にと思ったが、
会社の関係で、わが家にはふさわしくないもになってしまった。

納棺のまえに葬儀社から納棺師(当時僕はその名前をしらなかった)が二人
来て母を死装束に着替えさせてくれ、唇に紅を差し、お化粧をしてくれた。会
社の先輩は”こんな綺麗な仏さまはみた事がない”と誉めてくれた。

「おくりびと」の舞台は山形県の酒田市だそうだが、僕がうまれた東京でも老妻
の故郷、長野市でも死化粧は施すが、専門の納棺師については、それまで知ら
なかった。地方によってか宗派によってか違うのだろう。

「生」から「死」へと永遠の旅立ちである。昔の人は多分、それを考え最高のおしゃ
れをさせ、特別の装束を着させたのであろう。最近は葬儀はすべて簡素化される
傾向にある。お墓にいったって誰もいない、という歌まである。何かわびしい気持ち
になるのは僕だけであろうか。



        競馬の世界は世代交代したが

2009-02-23 06:10:06 | Weblog
昨日の中央競馬今年初のG1レースフェブラリース・ステークスは7歳古馬と4歳
馬との対決で話題を呼んだが、結果は1,2着とも4歳馬が勝った。レース前の予
想は本命対抗とも7歳馬だっただけに、世代交代を強く競馬ファンに印象づけた。

不謹慎だが、ひるがえって政治の世界はどうかーと思ったのは僕だけではないと
考える。とくに自民党は若手議員から”麻生降ろし”が百家奏鳴、マスコミも面白く
おかしく伝えている。しかし、競馬の世界のように世代交代は出来ないでいる。

海の向うの米国では、オバマ大統領が”change"を叫んで当選した。まだ47歳の若
さである。日本の政界では"小僧っ子”である。日本の政界では、与野党とも60歳
代が主流で、キングメーカーを自称する政治家は70歳で、時には90歳の政治家まで
蠢動する。

昔、元老院という組織があったそうだが、僕は不勉強で知らない。しかし、現実の政
治が年寄りの"元老”だけで動かされると、活力を失うのではないか。自民党もそう
だが、野党第1党の民主党が今ひとつ人気がないのは指導者の高年齢ではないの
だろうか。民間では65歳が定年である。

フェブラリー・ステークスで僕は本命対抗の7歳馬の馬券を買い、500円損をした。その
腹いせもある。政治家の世界も世代交代の時期にきているのではないか。戦後生まれ
が7割以上なのに、3割の一握りの世代が政治を動かしているのは異常である。

           長寿の会とドンキホーテ

2009-02-22 07:38:44 | Weblog
昨日、大学時代からの友人に薦められて日本スペイン協会主催の情報交換会「クラブ
ドンキホーテ」に出席した。スペインについて、僕は10年ほど前、老妻と観光旅行に行
き、フラメンコの踊りと闘牛を見学、ドンキホーテと従者、サンチョパンサの銅像の前で
記念写真を撮った程度の体験と知識しかない。

情報交換会というからには、多少スペインの事を知らなければと、にわか勉強したところ
会の名前の「ドンキホーテ」の作者、セルバンテスがこの作品を出版した年齢が前編が
58歳、後編がなんと68歳である事を知った。今でも高齢になっての出版だが、17世紀で
ある。ある評論家によれば、セルバンテスは「ドンキホーテ」を通じて彼の夢と希望を語っ
ているのだという。

主催者が、このことを知って「クラブドンキホーテ」と命名したのかどうか聞き逃したが、参
加者は最高年齢89歳の元大学教授から大半は70歳代の各企業、学会などの”卒業生”
ばかり。70歳古希の歳にサンチャゴ巡礼700キロの道を1人で歩いたという人もいて会は
まさにセルバンテス同様、夢と希望を語る会であった。

高齢になると、なかなか自分が生きてきた世界以外の人と接触する機会がない。たいがい
は企業のOB会とか学校の同期会といった会で、話題も限られてくる。自分の住んでいる地
区の老人会も”老人”の名前に抵抗があって参加しにくい。その点、昨日の会は別社会の
方と接触でき、夢と希望を語り合えるすばらしい会だった。
        





   



  

 

          男の”ブラ” 女の”越中”

2009-02-21 06:11:33 | Weblog
”ブラ(ブラジャー)が男性の通販市場で売れ筋1位”と久米宏のテレビ番組で
紹介があった、とchobimame exblogにあった。chobimameさんは小ブログのコ
メンテーター。そのブログの中で”kakekさん(この傾向)をどう思う”と名指しで
御尋問があったので、僕は次のように書いた。

「男がブラブラしすぎているのです。ブラブラしているから、ブラをつけたくなるの
です。僕ら大和オノコの血が多少残っている世代は、男がネックレスをしている
だけで抵抗があります。孫がブラなどつけようものならぶった斬りにします」

この話を老妻にしたら”女性だって越中ふんどしをする時代です”だという。早速
ネットで調べてみたら、やはり、一部で流行しているのか知れない。こちらも通信
販売のネットで売っていた。宣伝文句には”丈夫で通気性がよい”とあり、麻製だ
そうだ。

男のブラのメリットは何なのか?老妻の説明は、身体の線を出すためではないか
という。身体の線を強調し薄着になると、乳首が気になるのではという。が、今ひと
つ女性の越中のような説得性がない。

戦争中、海軍兵学校に行っていた僕の友人の一人は、今でも越中褌のお世話にな
っており、それを得意になって語る。でも、このブログを見て頂いている大方はそうで
はないと思う。多分六尺褌の締め方さえ解からなくなっている。風俗は世につれ変わ
っゆくものかもしれないが「男のブラも女の越中」も僕は嫌いだ。






        不法就労の外国人は減ったというが

2009-02-20 06:54:47 | Weblog
すごい衝撃的なテレビ画面を見た。マレーシアでバングラデッシュの就労者たちが
檻のような部屋から手を出し、我先にとパンを求めている姿だ。何かの事情で雇い
主が彼らのパスポートを預かり返さないため、帰国できないのだという。

百年に一度という不況は、これまで外国人の労働に依存していた国を直撃している。
建設工事がストップして雇われていた外国人就労者が解雇されている。インドネシア
の新聞によれば、すでに1万人以上が職を失い帰国している。外国人の就労が外貨
獲得の主な財源になっているフィリピンでも社会問題になっているという。わが国でも
日系ブラジル人を中心に同じ事態が起きているが、大きな問題にはなっていない。

新聞の片隅にわが国のの不法就労の外国人が、この5年間に約21万9千人から約11
万人に減り、不法入国者も同期間、推定で3万人から1万5千人ー2万3千人に減って
きたという記事が載っていた。入国管理当局の取締り強化によるものだ。だが、一方で
は研修制度を悪用した偽装就労が増えてきている。

世界的な不況で外国人を雇用する企業も少なくなってはきているが、やがてくる少子高齢
化時代に備えて、外国人就労問題は わが国にとって重要な課題である。昨年マレーシア
以上にこの問題については”先進国”のドバイをみて、つくづくそう感じた。