「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       WCサッカー、もう一つの楽しみ方

2010-06-30 06:06:51 | Weblog
昨夜もWCサッカーのパラグアイ戦を遅くまでラジオで聞いた。残念ながら120分の
延長でも決着がつかず、PK戦の結果敗れたが熱戦であった。今回の南アフリカで
のWCの試合ほど日本中が沸き立ったことはなかったのではないか。個人的にも僕
はカメルーン、オランダ、パラグアイと因縁をもち、別な楽しみ方ができた。

緒戦で勝利したカメルーンは、階下の隣人が在日大使館の外交官なので普段から
おつきあいがある。正直いって実力上のカメルーンだから負けると思っていたが、勝
利した。次の日、バツの悪さもあったが、彼に会うと、さすがに肩を落としていた。が、
すぐに”ニッポン頑張れ”と習いたての日本語が返ってきた。

オランダには負けたが、試合のあった日、僕は日系オランダ人の戦争中の日本人父
親探しの会にたまたま出席した(6月20日小ブログ)。日系オランダ人というのは戦時
中占領していたインドネシアで日本軍関係者の父親とオランダ系女性との間で生まれ
た人たちで、オランダに千人近くもいるという。

最後にパラグアイである。僕は中南米には一度も行ったことがない。ところが、これも偶
然なのだが、2月スペイン協会主催の会合で豊歳直之・駐日パラグアイ大使から、パラ
グアイについてレクチユアを受けている(小ブログ2月22日)大使のレクチユアで予備知識
があったので、勝敗を抜きにしてパラグアイに親近感さえ感じた。

サッカーはボール一つで簡単にできるスポーツで、競技人口は世界一だという。試合にな
れば当然相手のことにも関心が出る。僕みたいな楽しみ方もある。



        甘すぎないか名古屋場所の開催 

2010-06-29 05:24:42 | Weblog
日本相撲協会は昨日の臨時理事会で先の特別調査委員会の勧告を受入れて危ぶまれて
いた名古屋場所の開催に踏み切った。武蔵川理事長ら4人の理事を含む親方の謹慎、大関
琴光喜ら15人の力士の謹慎休場など厳しい勧告だが、これでも開催を許すのは甘すぎないか
という声もある。

特別調査委の勧告に従えば賭博に関与した力士15人は謹慎休場となる。名古屋場所の番
付は昨日発表の予定だったが、この騒ぎで延期になっている。謹慎休場力士を番付上どう取
うのか判らないが、6人も幕内力士が欠場すれば、取組みも魅力ないものになる。当然、場所
の人気にも影響してこよう。

事情はまったく違うが、78年前の昭和8年春場所も力士が待遇改善を要求して関脇天龍ら32
人が協会を脱退した「春秋園」事件が起き、番付が組めず、十両幕下から8人を格上げしてやっ
と本場所を開いたが、入場料を半額にしても客が集まらず、閑古鳥が鳴いていたという。

名古屋場所はこれに比べれば恵まれている。協会のHPによれば、すでに初日、中日、千秋楽
など切符は完売である。HPは”反社会的勢力との断絶をめざす”と決意を謳っているが、当然な
ことである。勧告があますぎる。賭博に関与した力士は永久追放すべきだという声もある。
 
78年前の番付で十両から格上された力士の一人、双葉山はその後69連勝達成の名横綱となり
空前絶後の大相撲の黄金時代を築いた。15人ぐらい追放しても大丈夫だ。


        民主党”帰化”議員の日本理解

2010-06-28 05:33:00 | Weblog
昨日、知人から「立ち上がれ日本」のyour tube(http://wwwyoutube.com/watch?v=
PIS5HPBny74)が送られてきた。内容を見たがひどい。「立ち上がれ日本」を支援する
石原慎太郎都知事の新宿での街頭演説に対する民主党の妨害の模様である。石原
知事の演説をかき消すようにして"ハクシンクン””ハクシンクン”の連呼である。”ハク
シンクン”とは白真勲氏の事で民主党比例区の候補者名である。

民主党は東京選挙区では蓮ぽう(舟篇に方)”仕分け”大臣が立候補している。蓮ぽう
氏は父が台湾人、母が日本人で多重国籍だが、台湾国籍は放棄している。白真勲氏
は父は韓国人、母が日本人だが日本に帰化している。僕は名前や国籍で人を差別す
るほど狭い心の持主ではないが、一つ気になることがある。

それは混血の人によくありがちな微妙な発想や感覚のズレである。僕はかってインドネ
シアに残留した元日本兵と現地の女性との間に生まれた二世たちの日本における就活
運動を支援したことがあるが、どんなに日本語が上手でも微妙なところで、お互いに意思
が疎通しあわない。発想や感覚が微妙に違うのである。

事業仕分けでの蓮ぽう氏の例の"世界一”発言も「日本人」の発想や発言ではない。少なく
とも戦前の教育を受けた僕らは、やはり世界の"二番目”では困るのである。

新宿での白真勲候補のとった行動は、それ以前のものである。日本には法があり、規律が
あり、ルールがある。日本に帰化したからには、きちんと社会秩序を守って貰わなくては困
る。選良の資格などない。


          生活保護の「老人加算」

2010-06-27 05:34:52 | Weblog
北九州市の79歳から92歳までの老人39人が生活保護の老人加算廃止は違法だと
している訴えに対し福岡高裁は先日、老人たちの訴えを認める判決を全国で初めて
くだした。これに対して国は、ただちに控訴する手続きをとったが、同年代の年寄りの
一人として色々考えさせられる。

生活保護を受けている70歳以上の老人に出ていた「老人加算」が段階的に減額され、
2006年に全面的に廃止となった。加算額は最高額の東京で月17980円で、地域に
より違いはあるが、1万円台である。これに対して廃止は憲法違反だとして全国6か所
で老人から訴えがだされて係争中である。

生活保護を受けている老人は無年金者か年金を受けていても生活保護支給額より低
額の人たちである。個人差はあるが、70歳以上の老齢になると、働きたくとも仕事はな
いし、僕の体験でいうと、75歳の後期高齢の年齢になると体力が急に落ちてくる。

幸い僕の場合は平均的な厚生年金受給者で、家も持ち家であるから恵まれた老人の
部類にはいる。加齢とともに現役時代に比べ生活もシンプルになり、支出も減ってくる
ことも事実だ。しかし、一方、増えてる支出もある。冠婚葬祭費のうちの葬祭費だ。

80歳以上の高齢者というと、直接従軍していなくても、なんらかの形で青春時代、お国
のために働いてきた世代である。もちろん、若い頃から生活保護を受けていた人は少な
いだろうし、いわんや「父子加算」や「母子加算」などの恩恵など受けていない。政府の
考え方は、年寄りは社会の障害だというのであろうか。最高裁への控訴を発表した長妻
厚労相の顔にそれが読み取られた。

          菅総理の"腕まくり”

2010-06-26 06:08:16 | Weblog
菅直人総理がYシャツにネクタイをつけ、腕まくりをして街頭演説している姿を
テレビでみた。老人の僕がみても服装センスはどんなものかー。一国の総理
の服装としては落第だ。Yahooの知恵袋の質問回答にも”腕まくりをしたり、た
くし上げたりするのは、マナー違反”とある。別の回答には”B級ファッションと
いうのもあった。

菅総理の"腕まくり”の狙いは何なのか?恐らく自分の庶民性と行動性を有権
者にアピールしたかったのだろう。確かに”腕まくり”はキンキラキンの鳩山前
総理に比べれば庶民性はある。しかし、行動性となるとどうかー。僕は、このス
タイルをみると、昔、オフィスにコピー機がなく、謄写版全盛時代、インクに袖が
汚れるの嫌って黒い腕カバーをしていた、あの時代を想い出す。なんともみすぼ
らしい。

有権者が今、政治に期待しているのは、即効薬的なものもあるが、同時にじっと
腰を据えた将来への展望である。腕まくりして走り回るよりは、時には瞑想を望
んでいる。四国88か所のお遍路もよいが、ひとつの禅寺に篭って、国の行く末
を念じる方法もある。民主党の政策を見ていると、あまりにも人気とりが先行して
その場かぎりが多い。

参院選を前に突如わいて出てきたような消費税論議もその一つだ。鳩山前総理が
あれだけ繰り返し政権時には消費税の値上げはないといっていたのに、僅か8か
月で事実上の撤回である。消費税論議を参院選の焦点にすり替え、鳩山政権の
失政隠しにした、と野党から批判され”パクリ”といわれても仕方がない。





    WCサッカー日本の勝利と異常な湧き立ち

2010-06-25 08:00:05 | Weblog
南アフリカで開催中のWC一次リーグで日本チームがデンマークを3対1で破り決勝
トーナメント出場を決めた。まずはご同慶の至り。おめでとう。僕は試合の模様を寝床
の中でイヤホーンをつけながら、夢うつつで聞いた。加齢のためか、勝敗は気がかり
なのだが、快勝してもそれほの感激がなかった。ある意味では寂しい限りだ。

朝起きて早朝の民放番組を見て驚いた。若者の街、東京渋谷の大交差点は太陽が
昇ったのに、まだブルーのユニフォームを着た若いサポーターがおり、制服の警察官
が交通規制に当たっている。いったい、このサポーターは何をしている人たちなのだろ
うかー。老人の僻みだが、ちょっとこの騒ぎは異常現象だ。

サポーターは口々に"日本大好き””強いぞ日本””有難う日本”などと叫んでいた。なか
には涙まで流して感激していた女性もいた。こんなにまで日本人が、一つになる現象を
どう考えたらよいのだろうか。やはり政治の”閉塞”からきているのだろう。菅総理は、さ
かんに閉塞の原因を、この20年の自公政権の責任にしているが、野党第一党の民主党
には責任はなかったのか。改革を旗印に政権の座についた、この9か月の”バカ総理”の
失政はどうなのか。

7月11日は参院選挙である。"日本大好き”と叫んでいるサポーターたちは、外国人に地方
参政権を与えようとしている政党があることをご存知なのだろうか。

          ”買物難民”と御用聞き

2010-06-25 05:44:09 | Weblog
都会の高層団地などに住む老人の中に”買物難民”が出てきて問題になっていると
いう。僕の友人にも1960年代、東京の郊外の高層団地に移ったものが多かった。環
境はよいし、設備もわが家の木造に比べてはるかによく、羨ましく思ったものだ。が、
あれから半世紀経ち、住民は高齢化して商業環境も変化、団地にあった商店も撤退
し、足腰の弱くなった老人は遠くへ買物に行けず”難民”化してしまったという。

テレビでこういった”買物難民”の対策としてある団地で”御用聞き”制度が復活したと
放送していた。アナウンサーは”あのサザエさんに出てくる”という形容詞を使ってい
たが、漫画のサザエさんの世界では、御用聞きがたしかに似つかわしい。主婦が割烹
着の時代には、酒屋や米屋は御用聞きにきていた。

わが家でも母親が健在だった昭和30年代、駅前の酒屋の”小僧さん”(店員)が毎朝
御用聞きに来ていた。母親は亡父があればあるだけ飲んでしまうと、いつも酒を二合
ビンで注文していた。夕方になると、”小僧さん”が、その二合ビンを配達してくれた。

今、僕らは町中に住んでおり、5分も歩けばたいがいの日常品には困らないコンビニが
あるから”難民”にはならない。しかし、加齢とともに重い荷物の買物は負担になって
きたのも事実だ。例えばお米などスーパーで買ったほうが安いが、老妻は昔からのお
米屋さんに電話して届けて貰っている。重い野菜などは、今はもっぱら僕が自転車で買
物しているが、出来なくなったら”難民"になる恐れもある。

   ”じゃのめでお迎えうれしいな”  戦前の梅雨

2010-06-24 06:00:59 | Weblog
東京も本格的な梅雨に入った。年々歳々のことだが、この季節になると僕は子ども
の時、よく歌った「あめふり」(北原白秋作詞 中原晋平作曲)を想い出す。この歌
には戦前の梅雨の頃の情景と当時の日本人の心のやさしさが描かれていて僕は
好きだ。

(1)あめあめ ふれふれ かあさんは じゃのめで おむかえ うれしいな
  ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン
(2)かけましょ かばんを かあさんの あとから ゆこう かねがなる
  ピッチピッチ チャップチャップ・・・・
(3) あらあら あのこは ずぶぬれだ やなぎの ねかたで ないている
  ピッチピッチ チャップチャップ・・・・・
(4)かあさん ぼくのをかしましょう きみきみ このかささしたまえ
  ピッチピッチ チャップチャップ・・・・・
(5)ぼくなら いいんだ かあさんの おおきな じゃのめに はいってゆく
  ピッチピッチ  チャップチャップ・・・・・

この歌は大正14年11月「コドモノクニ」に発表されたものだが、僕が小学生だった昭
和10年代もまさしくこの風景だった。下校時の学校の門の前には着物姿の母親たち
が雨コートを羽織り足にはつまがわのついた足駄を、手にはじゃのめの傘を持ってい
た。今でもじゃのめ傘の匂いが鼻に残っている。

戦前、わが国では”とも働き”家庭は稀有で、母親は専業主婦だった。学校の下校時
だけでなく、夕刻時、にわか雨が振った時も鉄道の駅は、勤めから帰る父親を待って
僕ら子どもは傘をもって迎えに出たものだった。世の中の動きがゆっくりしていたので
あろうか。家族の中に暖かみがあった。



        野球賭博 学生相撲出身者のおごり

2010-06-23 05:56:53 | Weblog
大相撲の名古屋場所を開催するかどうかは、来月4日まで決定が持ち越された。場所
が始まる1週間前まで開催が判らないというのは異例のことだ。協会からは野球賭博
関与者の名前の公表はないが、メデイアは具体的に関与した親方2人と関取7人の名前
をあげている。

新聞に名前が出ている野球賭博に関与していた親方2人と十両以上の関取の顔ぶれを
みると、親方の時津風(元幕内時津海)、大関琴光喜、元大関雅山、嘉風、清瀬海、普
天王 など学生相撲出身が6人もいる。残る力士の豪栄道、豊響も高校時代から名前が
通っていたエリート力士である。さらに野球賭博の胴元的存在の阿武松部屋の元十両、
現役の幕下力士も大学相撲出である。

学生相撲出身者が多いのは何故なのだろうか。恐らく相撲取りとしての基本的な修行が
足りないのではないのだろうか。あるいはいまだに学生気分が残っていてプロとしての自
覺が足りないのではないか。まだ20歳の若者で多少、同情の余地はある。しかし、協会
は彼らが”米びつ”ではあっても、このまま許してはいけない。

名古屋場所が開催されても野球賭博関係者は土俵にのせてはいけない。人気力士の欠場
で取組みは寂しくなり、観客の入りが減って興行成績に影響がでても仕方がない。あの激烈
な空襲下の昭和20年夏場所(5月)でも一か月遅らせて本場所は開催されている。開催を待っ
ている名古屋のフアンもいることだし、採算を度外視しても開催すべきだと思うが、関係者は
厳罰に処すべきである。


         落とした財布が戻ってきた!

2010-06-22 05:01:03 | Weblog
自分ではボケていないつもりだが、やはり歳には勝てない。時々ポカが多くなっ
てきた。仕方がない。でも、これは最近僕が体験した良い話だ。とかく、せちから
い暗いことが多いだけに、恥じを忍んで紹介します。

先日、僕より高齢の先輩と2人で昼間、急用があったため都内でタクシーに乗った。
足の悪い先輩を気づかった事もあったが、料金支払いのさい、うっかり財布を車内
に落としてしまった。出先のため早速自宅に電話して老妻にタクシー会社の名前を
告げ紛失届けをした。

ラッキーだったのは僕が僅かな距離乗ったのにタクシー会社の名前を覚えていたこ
とだ。それは都内を走るタクシーなのに「大名古屋交通」という名前がついており、
何故だろうと不思議に思ったからであった。

正直いって僕はあきらめていた。タクシーにはいろんな客が乗降しており、まずは
戻ってこないと思った。老妻も覚悟して真っ先にクレジットカードの紛失届けをした。
ところがである。老妻から電話を受けた会社の人が運転手さんに無線で連絡をとって
くれた。こちらの連絡が早かったことも幸いした。財布は客席の足元におちていたそ
うだ。財布は次の日、会社から宅急便で家に送り届けてくれた。

蛇足だが、こちらからも気持ちだけお菓子を送り親切に感謝した。ちなみに「大名古
屋交通」という会社名は、数年前のタクシー規制緩和で名古屋朝日交通という会社が
首都圏に進出してきて営業を始めた会社だそうだ。