こんな店を想像してみました。
様相が全く違う二つの入り口のある店です。
ブラウザを起動するときに、二つのポータルサイトを呼び出しておくという方法があるのを、うかつにもこれまで知りませんでした。
実際には、いつのまにかやってきて居座ったBじるしやMじるしの押し掛けサイトが邪魔になって、削除したことがうっすらと記憶にはあるのですが、余計なことはなるべく早く忘れるようにといつも思っているので、はっきりとは思い出せません。
ポータルサイトには、およそふたとおりの入り口様式があるようです。
一つは、スーパーマーケットのように、ずらっと陳列棚を見渡せるかたち、もう一つはほしいものを告げれば、これではいかがでしょうかと、いくつかのものを出して見せてくれるかたちです。
何でも見える店は、ぶらっと立ち寄って何かよさそうなものはないかという覗き方、あるいは並べてあるもの全体の中から自分で見つけ出すのがよいという求め方を好む人に向いています。
一点集中型の店は、余分なものには目もくれずに、早く自分の望むものを見つけ出したいという人に向いています。
店の入り口を、二つ用意させておけば、先に開く一方の入り口から入って見ようか、いや今はこっちにしようともう一方から入ることもできるという、融通無碍な使い方ができます。
不器用な私には向かないようですが、ときには便利かもしれません。
ただし、シャッターは一つずつ順に開きますから、両方開くまでにはそれだけ時間が延びます。
ときどき油が切れてじっとしてしまうようなのは、この二つのどちらにも向きません。
メイドさんを二人侍らせておいて、一人は、今日はどれでもお好きなのをと選びやすいように見せてくれる、もう一人は、あれをとひとこと言うと、そのいくつかをパッと出してくれる、そんな贅沢な旦那さまが想像できます。
一方が奥さんでは問題が起きそうなので、メイドさんは二人必要です。
どの入り口を選ぶかは、お好み次第なのですが、一つだけご注意なさったほうがよいことがあります。
ちょっと珍しいのが目についても、うっかり肩をたたいたり、どこかをつついてみたりすれば、ろくなことはありませんから。