Windows の新しいバージョンは速く動くというのは誰もが経験することですが、使っているうちにずるずると動作が鈍くなってきます。
おや、もうこのパソコンも古くなって、動きが鈍くなったきたのかと、多くの人は思うでしょう。
しかし、パソコンは古くなったからといって動き方が鈍くなるということはありません。
人間は歳をとるとだんだん動きが鈍くなりますが、パソコンは古いから遅くなるのではなく、余計なことをさせるから遅くなるのです。
初め軽く動いていたときにはなかった、使いもしないアプリケーション、見もしないお気に入り、読むことのないメール、保存しておく必要のないデータ、使いもしないフォント、聞きもしない音声、見ることもない写真、すぐには思いつかないような見えないデータ、そういうゴミの山が動きを鈍くするのです。
いちばん始末の悪いのが見えないデータです。
その中には、Windows Update で押しかけてくる更新プログラムがあります。
パソコンを起動すれば用があろうとなかろうと、そのプログラム群を呼び出してメモリーに待機させるか、呼び出さないまでも所在を確かめるか、そんなことを毎回やっているようです。
最悪は、使い終わって用事が済んでもメモリーに居座ってしまうデータがあることです。
作業が終わった後の道具の置き忘れ、駅前広場の放置自転車、あるいは宴が終わっても腰を上げない「むしろばたき」のような、プログラマーのしまりのなさが、そんなものを作ってよこします。
そういうゴミの出るだらしのない状態を、メモリリークと呼ぶらしいのですが、片づけがうまくいかない人為的欠陥を、漏れてしまうのは仕方がなかろうとあきらめさせるような呼び方にしてあるのが、またにくいところでもあります。
ここにきて、パソコンと人間の共通点も見つかりましたが、落ちる話はやめておきましょう。