日々の出来事

当院の出来事を紹介します

血管閉塞の猫

2010-09-28 18:41:16 | Weblog
前肢血管閉塞の猫

先日、急に左前肢が麻痺をおこし、過呼吸を起こした猫が来院しました。一見神経麻痺に見えましたが、触ってみると、右側に比べて皮膚の温度が低いのです。血行の遮断が疑われました。

レントゲン撮影や心臓のエコー検査では、肺に腫瘤があり、心臓内には血栓がなく肥大型心筋症は否定的でした。昨日CT撮影をしてみましたが、やはり肺には腫瘤があり、血管の3D画像を作成してもらいましたが、左腕への血管が詰まっているようで描出されませんでした。

こういう事態だと、血行の遮断に伴い前肢が壊死してしまう可能性が高まっています。どうしていくか、今日飼い主さんと話し合いました。予約の診療日はこういう時に有効です。時間制限なしでお話できるからです。経過をみつつ、ベストを尽くして行こうという話になりました。こういう病態は管理が難しいので頭を悩ませますが、本人(猫)は左手以外はいたって普通で、食事も食べてくれるので、事態の深刻さと相反しており、リアルに予測される状況に心を痛めています。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿