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カメちゃん大往生

2010-08-24 00:19:15 | Weblog
19年間と長生きしてくれたカメちゃんも、先日お迎えが来てしまいました。私が新潟に来た頃から、ずっと診させていただきました。飼い主さんは、とても熱心に、大切にしてくれていました。

この数年は、甲状腺機能亢進症の管理をしていました。ただこの数ヶ月は、貧血やら膵炎やらで入院の多い闘病生活でした。
お父さんが踏ん張ってくれて、医療的にはこちらが考えつく限りの全てをやらせていただきました。
特に飲み食いがうまくできなくなってから、内視鏡で食道の狭窄が判明しました。

決断していただけたので、外科的に開腹して胃にPEGチューブという給餌用のシリコンチューブを取り付けました。手術自体のリスクもかなり高かったのですが耐えてくれ、給餌開始後から状態が目に見えて上がってくれました。しかし他の持病もあり、貧血が改善せず、数回に渡って輸血を行うことになりました。一頭で、こんなに何回も輸血をした猫は初めてです・・・。

少しでも元気になってくれるよう、ありとあらゆる治療を試みました。しかし寿命というべきか、全体の状態としては限界に来ていました。それでも最後まで寿命を全うしようとする姿が印象的でした。人間には場合によっては「自殺」という道もあるわけですが、動物は自殺はできません。従ってすごくリアルに、「生きる」ということの重みを私たちに教えてくれるのですね。

カメちゃん、お世話になりました。生ききる姿を見せてもらったよ。天国で安らかに眠れよ~(私が逝ったら会いましょう)。

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