江戸時代、長旅の際に荷物を前後に分けて肩にかけて歩いたそうです。その荷物を振分けと言いました。そして、バランスのとれたその形の様な子供の玩具の名前を「やじろべえ」と言いますが、これは滑稽本「やじさん・きたさん」の東海道珍道中の主人公「弥次郎兵衛」から付けられたそうです。
今回の題材は、Ameba ブログ「趣味人の数独・ナンプレ」に公開された対角線ナンプレで、次の図です。
ツイッターでの難易度ポイントは451Pです。「やじろべえ」を使って初めて解いたので、私はこの作品を「振分」と名付けました。ヒント数字は16個です。と云う事は、現時点では対角線と云う条件はヒント数字1個分と同等と云う事になります。
候補数字を入力します。
対角線を整理しますと幾つかの数字が確定します。
左中ブロックの3で進めて、
右上からの対角線の5で進めて、
左上からの対角線の6で進めて、
左下ブロックの8で進めて、
この図から解き始めます。
▢と▢に3の3個型強リンクが有ります。
▢と▢にも3の3個型強リンクが有ります。これらは同一ユニットに在りますので、Loop の構成員になる可能性があります。このような場合では「やじろべえ」は使えません。
こちらが「やじろべえ」が使える3個型強リンクです。▢の5が確定します。
5で進めて、
中下ブロックの3で進めて、
6の偶数個連鎖です。▢の6から左下へ、強・弱・強・弱 で、6は削除されます。
中央ブロックの6で進めて、
5の Loop が出来ています。
隠れ共倒れです。▢と▢に2の接触マスが2個有ります。
このパターンは2が削除されます。
4・5の二国同盟で、4は削除されます。
2で進めて、
▢と▢に2の強リンクが有ります。
▢に2が決まりますと、右上からの対角線で1・4・9の三国同盟が出来て、▢に5が決まります。
従って、▢に2が▢に2が入ります。
続けて、▢に2が▢に2が入ります。
左上からの対角線の強リンクで、▢に6が▢に6が入ります。従って、1と4は削除されます。
一方の色が決まっている二択マスには反対色が入ります。
色分けを消します。
▢と▢、▢と▢に7の強リンクが有ります。
▢の7と▢の7は反対色が決まっています。
強リンクで、▢に7が入り▢に7が入りますので、7は削除されます。
▢の7と▢の7との共通の領域に有る▢の7は削除されますので、左上からの対角線の強リンクで▢に7が入ります。
▢の7と▢の7との共通の領域に有る▢に7が入りますので、7は削除されます。
中下ブロックの7が確定します。
青色数字は誤りなので、全て削除されます。7で進めて、
左上ブロックの3で進めて、
第1行の6で進めて、
8で進めて、
2で進めて、
右上ブロックの5で進めて、
右下ブロックの8で進めて、
第7行の6で進めて、
第1行の9で進めて、
第7行の9で進めて、
第8行の9で進めて、
1で進めて、
4で進めて、
9で進めて、
4で進めて、
正解です。
やじろべえ と 隠れ共倒れ で終わってしまいました。難易度ポイント数を提供されている方は、上級テクニックレベル8回と三国同盟レベル2回とと記していますが、上級テクニックレベルがどの様な手法を指しているいるのか教えていただければ有り難いのですが。
おまけです。やじろべえ を使わない手順は。
本文では、この3の3個型強リンクは Loop の構成員であるので、やじろべえ は使えないと記しましたが、やじろべえ では無く別のロジックで▢の3が確定します。
3の奇数個連鎖です。3から上へ 強・弱・強・強・弱 で、3が確定します。
3で進めて、
3の X-Wing で3は削除されます。
三国同盟で、この続きはご自分で。但し、この図は解き始め図ではないので、やじろべえ は使えません。
次回は、昨年読売新聞オンラインに掲載された難易度5の作品で、次の図です。
ニコリ社の提供作品だそうです。ですので、難易度5と云ってもそれ程難しくはありません。初級の卒業検定ぐらいです。私はこの作品を「仮免」と名付けました。
以前ナンプレ作家さんの記事を読んだことがありまして、ニコリ社に採用される条件は「点対称で、使うロジックは井桁と予約のみ」だそうです。中級の愛好者さんでしたら眺めて解けると思います。
ご覧頂きまして有難うございました。