RACHIとはペルー料理のメニューだ。5月のハートフォード地区は新緑で覆いつくされる。ものの10分ほど車で山へ向かえば道は緑のトンネルで、山あいの富裕層の別宅の敷地はゴルフ場のように整備され、大きな池はきらきらと輝き、窓を開けると若葉たちが生成したばかりの新鮮な酸素が車の中に入ってくる。だから5月の週末をWRTC893ラジオのセンスのいい音楽を流しながら走る時間は暇つぶしとは思えないくらいの幸せを感じる。 先週も朝から誰とも会話することなくドライブを楽しんだ。そして空腹を憶え家路を急いでいるときに、ふと「モツ焼きを食べたい」という強い衝動に駆られたのだ。さっそく調べたところ辿りついたのがペルー料理のRACHIであった。
このメニューの特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。
①経緯
中南米系の人々は積極的にモツ食を行っているようだ。ペルー料理にはアンティクショスという牛ハツのグリルがあるし、シータウンの惣菜コーナーには牛ミノの煮込みが売られている(この牛ミノ煮込みはベイエリアのメキシカンレストランでもいただけるが、けっこう胃が持たれる料理で食べた後に後悔する)。また、シータウン・スーパーマーケットの精肉コーナーには牛レバー、牛ハツ、牛ミノ、ハチノスに加え、牛の腎臓(マメ)という珍しい部位も普通に売られているので、これらを使った料理があるに違いないと推理し、中南米系の料理に的を絞り愚かなグーグルで、「牛、内臓、ペルー」、「牛、腸、南米」などのキーワード検索で適当に調べているとRACHIがヒットした。
②RACHI
RACHIは牛胃袋のグリルである。懐かしきサンマテオのアンデス・カフェやマンコラでは見かけることのないメニューであったが、フランクリン・アヴェニューにある3件の安ペルー料理屋(ピオリン、ヴィスタ・アレグレ、ロッキン・チキン)や、アドン・スーパーの近くにあるちょっと高級ペルー料理屋のコラコラにも置いてある。これらのお店はアンデス・カフェやマンコラとは少しだけ味が異なるので、RACHIはペルーの中でも特定の地方料理なのかも知れない。
③ロッキンチキンのRACHI
ロッキンチキンはファストフード店のような雰囲気でありながら、チキンを中心とした本格ペルー料理が味わえる。ここでのRACHIは牛ハチノスがグリルされ、 “鉄板の方が熱くなっているのでお気をつけください” でお馴染みの食器に乗ってジュージューと音を立てながらやってくる。牛ハチノスは赤みのある少しだけ辛いソースに漬けられたのちに表面がカリカリになるまで焼かれており、一口目には香ばしい風味、その後は牛ハチノスの独特の臭みと歯ごたえを楽しみながらビールを飲むことができる。延々とハチノスばかり食べるのはやや苦痛であったが、メニュー表のひとつ下の欄に牛ハツとのミックスグリルもあったので、こちらをお勧めします。
④コラコラのRACHI
長州力と橋本真也を思い出させる店名のコラコラだが、ハートフォード界隈では人気のペルー料理屋だ。やや高級志向で店員のサービスもよく、ビールを頼むとよく冷えたジョッキと一緒に出してくれる。ここではロッキンチキンでの反省を踏まえ、RACHIのみでなくモツグリルセットを注文した。これはRACHIと牛ハツ、さらに鶏砂肝のグリルであり、期待に胸を膨らませて皿の到着を待った。熱くない普通の皿に盛られて出てきたグリルセットは、カリカリにまでは焼かれておらず香ばしさよりもモツ自体の触感を味わう逸品だ。またハチノスと共に牛ミノも混ざっているためにより強いグニョグニョ食感が味わえる。牛ハツと砂肝と交互にいただくと食感と風味に飽きることなくビールをぐいぐい飲んでしまう。
RACHIといえば米朝の問題のどさくさで、日本人拉致被害者の返還も密かに期待されているようだ。被害者の方の現在の状況や、国どうしのプライドや外交上の駆け引きなど、諸々の事情で全員の帰国が難しいということは何となく予想できる。また国内で騒ぎ立てるのは却って被害者の方の生命を危うくすることも考えられるので、どういう心持ちでいればいいのか判然としないのが正直なところです。それでも心から被害者の方の帰国、ご家族との再会を願っている30代独身日本式サイレントマジョリティが、各長屋に潜んでモツ焼きを食べている。それを一応ご家族の方に向けてお伝えします。
このメニューの特長は以下のとおりだ。参考にしてもらいたい。
①経緯
中南米系の人々は積極的にモツ食を行っているようだ。ペルー料理にはアンティクショスという牛ハツのグリルがあるし、シータウンの惣菜コーナーには牛ミノの煮込みが売られている(この牛ミノ煮込みはベイエリアのメキシカンレストランでもいただけるが、けっこう胃が持たれる料理で食べた後に後悔する)。また、シータウン・スーパーマーケットの精肉コーナーには牛レバー、牛ハツ、牛ミノ、ハチノスに加え、牛の腎臓(マメ)という珍しい部位も普通に売られているので、これらを使った料理があるに違いないと推理し、中南米系の料理に的を絞り愚かなグーグルで、「牛、内臓、ペルー」、「牛、腸、南米」などのキーワード検索で適当に調べているとRACHIがヒットした。
②RACHI
RACHIは牛胃袋のグリルである。懐かしきサンマテオのアンデス・カフェやマンコラでは見かけることのないメニューであったが、フランクリン・アヴェニューにある3件の安ペルー料理屋(ピオリン、ヴィスタ・アレグレ、ロッキン・チキン)や、アドン・スーパーの近くにあるちょっと高級ペルー料理屋のコラコラにも置いてある。これらのお店はアンデス・カフェやマンコラとは少しだけ味が異なるので、RACHIはペルーの中でも特定の地方料理なのかも知れない。
③ロッキンチキンのRACHI
ロッキンチキンはファストフード店のような雰囲気でありながら、チキンを中心とした本格ペルー料理が味わえる。ここでのRACHIは牛ハチノスがグリルされ、 “鉄板の方が熱くなっているのでお気をつけください” でお馴染みの食器に乗ってジュージューと音を立てながらやってくる。牛ハチノスは赤みのある少しだけ辛いソースに漬けられたのちに表面がカリカリになるまで焼かれており、一口目には香ばしい風味、その後は牛ハチノスの独特の臭みと歯ごたえを楽しみながらビールを飲むことができる。延々とハチノスばかり食べるのはやや苦痛であったが、メニュー表のひとつ下の欄に牛ハツとのミックスグリルもあったので、こちらをお勧めします。
④コラコラのRACHI
長州力と橋本真也を思い出させる店名のコラコラだが、ハートフォード界隈では人気のペルー料理屋だ。やや高級志向で店員のサービスもよく、ビールを頼むとよく冷えたジョッキと一緒に出してくれる。ここではロッキンチキンでの反省を踏まえ、RACHIのみでなくモツグリルセットを注文した。これはRACHIと牛ハツ、さらに鶏砂肝のグリルであり、期待に胸を膨らませて皿の到着を待った。熱くない普通の皿に盛られて出てきたグリルセットは、カリカリにまでは焼かれておらず香ばしさよりもモツ自体の触感を味わう逸品だ。またハチノスと共に牛ミノも混ざっているためにより強いグニョグニョ食感が味わえる。牛ハツと砂肝と交互にいただくと食感と風味に飽きることなくビールをぐいぐい飲んでしまう。
RACHIといえば米朝の問題のどさくさで、日本人拉致被害者の返還も密かに期待されているようだ。被害者の方の現在の状況や、国どうしのプライドや外交上の駆け引きなど、諸々の事情で全員の帰国が難しいということは何となく予想できる。また国内で騒ぎ立てるのは却って被害者の方の生命を危うくすることも考えられるので、どういう心持ちでいればいいのか判然としないのが正直なところです。それでも心から被害者の方の帰国、ご家族との再会を願っている30代独身日本式サイレントマジョリティが、各長屋に潜んでモツ焼きを食べている。それを一応ご家族の方に向けてお伝えします。