ルイビルとは、米国ケンタッキー州の都市である。Louisvilleと書き、“s”は発音しないようだ。2022年の年末は帰国するほどの休みはとれずに孤独なので、このルイビルを訪ねることにした。ケンタッキー州で年越しすれば、少しは思い出に残るであろうと考えたのだ。今回はそのルイビル探訪の記録である。普段は閑散としているハートフォードのブラドリー空港も、さすがに大晦日とあって混雑していた。2022年の日本の大みそかは、氷川きよしさんがついに“紅白”を超えた特別枠で歌合戦に出場を果たしたり、『笑ってはいけない』が前年に引き続き放映されないことでコクミンにストレスが溜まったりしたようだ。
この探訪の記録は以下の通りだ、参考にしてもらいたい。
①モハメド・アリ空港
フィラデルフィアで小一時間の経由を挟み、4時間程度でルイビルのモハメド・アリ空港に到着した。そう、ルイビルはモハメド・アリの生誕の地なのである。そういえば米国ではニューヨークのケネディ空港やサンノゼのノーマン・ミヤマ空港など、空港の名前にニンゲンの名を付けていることが多い。我が長期出張先のコネチカットのブラドリー空港の由来を調べてみると、ニューイングランドとはあまり関係のなさそうな、空軍の飛行訓練中に事故死した24才の若者(オクラホマ出身)の名前を使っているとのことだ。小さなモハメド・アリ空港のコンコースにはバーボンやケンタッキー・ダービー、モハメド・アリの看板が並んでいて、観光地として力を入れる様子が伺える。とりあえず空港からウーバーでケンタッキー・ダービーミュージアムへ行ってみることにした。曇り空の中、運転手がなかなか到着しないと思ったら、この辺りではウーバーに競合会社がおり、黒人運転手はそちらの会社のピックアップコーナーで筆者を待っていた。
②ケンタッキー・ダービーミュージアム
筆者は“飲む、打たない、少ししか買わない”30代独身日本式サラリーマンなので、競馬とは縁がない。だがそんな筆者でも聞いたことがあるほど高名なケンタッキー・ダービーの会場がルイビルにあり、ミュージアムが隣接しているということで、最初に訪ねた。まぁ、年末に開いている施設が少なかったのも理由だ。このミュージアムのメインは、楕円形のシアターでダービー当日を体感できる360度型ムービーと、その後に係員と行くチャーチルズタウン競馬場内のウォーキングツアーだ。その他にもシアター周りに様々な展示がある。馬の模型が3つ並んだ競馬ゲームでは、子供に混じって大の大人が盛り上がっていて面白いし、蹄鉄に関する展示なども興味深い。そしてやはり黒人差別と競馬産業の関係に関する展示などもある。大晦日のミュージアムはかなりの混雑で、人気の施設のようだった。果たして子供が楽しめる施設かどうかは疑問だが、シアター視聴中には車いすの知的障害の女の子と黒い犬を連れた女性がぐるぐる回っていたのが印象的だ。
③ダウンタウンへ
チャーチルズタウン競馬場正面にある、悲劇の馬バーバロ像の前で再びウーバーに乗り、ダウンタウンへ向かう。ダウンタウンはオハイオ川の南岸にあり、川の向こうはインディアナ州だ。ダウンタウン西端のスラッガー・ミュージアム付近に降り立ち、“まずは昼食だ”と思い周囲を見渡すも、一人で入りやすい食堂が見当たらない。テクテクと東方向へ歩いてみると、“OSAKA”という鮨屋があったので入ってみた。暗い店内には筆者しか客はおらず、BGMもないので寂しい雰囲気だ。店主は頬の長い韓国人風の風貌だったので、キムチロールを注文してみた。味は普通だが5切れほどしかなく物足りなかった。OSAKAを出てさらに東進し宿へ向かうと、宿周辺には賑わいのあるウイスキー酒場が並んでいたので『こっちにすれば良かった』とけっこう後悔したものだ。
チェックインを済ませ、再びダウンタウンを横断してスラッガーミュージアムの前にある歴史博物館を訪ねた。ここはケンタッキー州の歴史を割と楽しく学べて良い施設だ。良質なオークの木の産地であること、オハイオ川の水運、アイリッシュ移民の融合でケンタッキーやテネシーがウィスキー産業として発展したこと、バーボンについて、シビルウォー時の南北境界州としての立ちまわりなどが勉強できるし、何故かミニチュア人形がたくさん展示されていて、小一時間の時間潰しになった。何せ曇り空のせいか、町全体がどんよりしていて気持ちが晴れない雰囲気があるが、30代独身日本式サラリーマンらしい大晦日だったかも知れない。
この探訪の記録は以下の通りだ、参考にしてもらいたい。
①モハメド・アリ空港
フィラデルフィアで小一時間の経由を挟み、4時間程度でルイビルのモハメド・アリ空港に到着した。そう、ルイビルはモハメド・アリの生誕の地なのである。そういえば米国ではニューヨークのケネディ空港やサンノゼのノーマン・ミヤマ空港など、空港の名前にニンゲンの名を付けていることが多い。我が長期出張先のコネチカットのブラドリー空港の由来を調べてみると、ニューイングランドとはあまり関係のなさそうな、空軍の飛行訓練中に事故死した24才の若者(オクラホマ出身)の名前を使っているとのことだ。小さなモハメド・アリ空港のコンコースにはバーボンやケンタッキー・ダービー、モハメド・アリの看板が並んでいて、観光地として力を入れる様子が伺える。とりあえず空港からウーバーでケンタッキー・ダービーミュージアムへ行ってみることにした。曇り空の中、運転手がなかなか到着しないと思ったら、この辺りではウーバーに競合会社がおり、黒人運転手はそちらの会社のピックアップコーナーで筆者を待っていた。
②ケンタッキー・ダービーミュージアム
筆者は“飲む、打たない、少ししか買わない”30代独身日本式サラリーマンなので、競馬とは縁がない。だがそんな筆者でも聞いたことがあるほど高名なケンタッキー・ダービーの会場がルイビルにあり、ミュージアムが隣接しているということで、最初に訪ねた。まぁ、年末に開いている施設が少なかったのも理由だ。このミュージアムのメインは、楕円形のシアターでダービー当日を体感できる360度型ムービーと、その後に係員と行くチャーチルズタウン競馬場内のウォーキングツアーだ。その他にもシアター周りに様々な展示がある。馬の模型が3つ並んだ競馬ゲームでは、子供に混じって大の大人が盛り上がっていて面白いし、蹄鉄に関する展示なども興味深い。そしてやはり黒人差別と競馬産業の関係に関する展示などもある。大晦日のミュージアムはかなりの混雑で、人気の施設のようだった。果たして子供が楽しめる施設かどうかは疑問だが、シアター視聴中には車いすの知的障害の女の子と黒い犬を連れた女性がぐるぐる回っていたのが印象的だ。
③ダウンタウンへ
チャーチルズタウン競馬場正面にある、悲劇の馬バーバロ像の前で再びウーバーに乗り、ダウンタウンへ向かう。ダウンタウンはオハイオ川の南岸にあり、川の向こうはインディアナ州だ。ダウンタウン西端のスラッガー・ミュージアム付近に降り立ち、“まずは昼食だ”と思い周囲を見渡すも、一人で入りやすい食堂が見当たらない。テクテクと東方向へ歩いてみると、“OSAKA”という鮨屋があったので入ってみた。暗い店内には筆者しか客はおらず、BGMもないので寂しい雰囲気だ。店主は頬の長い韓国人風の風貌だったので、キムチロールを注文してみた。味は普通だが5切れほどしかなく物足りなかった。OSAKAを出てさらに東進し宿へ向かうと、宿周辺には賑わいのあるウイスキー酒場が並んでいたので『こっちにすれば良かった』とけっこう後悔したものだ。
チェックインを済ませ、再びダウンタウンを横断してスラッガーミュージアムの前にある歴史博物館を訪ねた。ここはケンタッキー州の歴史を割と楽しく学べて良い施設だ。良質なオークの木の産地であること、オハイオ川の水運、アイリッシュ移民の融合でケンタッキーやテネシーがウィスキー産業として発展したこと、バーボンについて、シビルウォー時の南北境界州としての立ちまわりなどが勉強できるし、何故かミニチュア人形がたくさん展示されていて、小一時間の時間潰しになった。何せ曇り空のせいか、町全体がどんよりしていて気持ちが晴れない雰囲気があるが、30代独身日本式サラリーマンらしい大晦日だったかも知れない。