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読書と映画をめぐるプロムナード

読書、映画に関する感想、啓示を受けたこと、派生して考えたことなどを、勉強しながら綴っています。

ジム・モリソンを蘇らせたヴァル・キルマーの「ドアーズ」(アメリカ/1991年)

2008-01-13 11:30:06 | 映画;洋画
原題:The Doors
監督:オリバー・ストーン
製作:ビル・グレアム、サッシャ・ハラリ、A・キットマン・ホー
脚本:オリバー・ストーン、J・ランダル・ジョンソン
音楽:ザ・ドアーズ
撮影:ロバート・リチャードソン
出演:ヴァル・キルマー、メグ・ライアン、ケヴィン・ディロン、フランク・ホエーリー、カイル・マクラクラン、ビリー・アイドル、デニス・バークレイ、マイケル・マドセン、ミミ・ロジャース、キャスリーン・クインラン、カリーナ・ロンバード、ジェニファー・ルービン、マイケル・ウィンコット

「ベトナム戦争での北爆やマルコムXの暗殺などでゆれる1965年、UCLAで映画を学んでいる学生のジム・モリソン(ヴァル・キルマー)は、ある日瞳のきれいな少女パメラ(メグ・ライアン)に一目惚れし、付き合うようになる。ジムは詩を愛する青年で、その才能を評価するレイ(カイル・マクラクラン)らとロックバンド『ザ・ドアーズ』を結成し、デビューする」。

「ドアーズのライブは評判となり栄光を勝ち得たかに思えたが、当時のアメリカの世相を反映して次第に反逆のカリスマとして祭り上げられるようになるとジムの行動もエスカレートし、破綻をきたす。パメラはジムを信じて支えようとするが衝突する事も多くなり、1971年、アメリカ独立記念日の前日にジムの突然の死によって愛情は引き裂かれ、その後パメラもジムの後を追うように自殺を遂げるのだった…」。(ウィキペディア)

昨日テレビでこの映画をやっているのを偶然見ました。なぜこの時期「ドアーズ」なのかよくわかりませんが、これまで観たことがなかったので観て見ました。映画は事実と異なる描写が多かったといわれ、メンバーはストーンがモリスン像を自制の効かない精神病患者のように描いたことに対し不快感を表したといいます。また、本作ではヴァル・キルマーが吹き替え無しで挑んだ歌とルックスがジム・モリソン本人と瓜二つだと話題になったそうです。双方、映画では確かにそう見えます。


ジム・モリソン(Jim Morrison, 本名 James Douglas Morrison, 1943年12月8日-1971年7月3日)は、「1960年代に活動したアメリカのロックバンド・ドアーズのボーカル、詩人。バンドの大部分の楽曲の作詞をし、またそれとは別に、数冊の詩集を発表した。ジェームズ・ダグラス・モリソンはアメリカ海軍の提督ジョージ・スティーヴン・モリソンおよびクララ・クラーク・モリソン夫妻の息子としてフロリダ州メルボルンで生まれた。ジムは厳格で保守的な両親によって育てられたが、両親の教育とは徹底的に異なった価値観での作品表現を行った」。

「一家は父の職業柄、転居を重ねジムはそのためか家に閉じこもって読書にふけることが多くなった。高校卒業後フロリダ州立大学に入学するが、哲学や詩にのめり込み、1964年の1月に家族の反対を押し切りUCLAの映画学科に編入する。UCLAで彼はレイ・マンザレクに出会い、彼に自作の詩を読んで聞かせた。マンザレクは彼の詩に惹かれ、バンドを組むことにする。ジムはレイと彼の兄リック、メディテーションセンターで出会ったジョン・デンスモアと共にデモ・レコードを録音する。リックがバンドを辞め、同じメディテーションセンターの仲間だったロビー・クリーガーが参加してザ・ドアーズのラインナップが完成した」。

「バンド名『ザ・ドアーズ』は、ウィリアム・ブレークの詩『「忘れがたい幻想』から取られたオルダス・ハックスレーの『知覚の扉』The Doors of Perception が元となっている。彼は自らを『ミスター・モジョ・ライジン Mr. Mojo Risin'』とした。それは『ジム・モリソン Jim Morrison』のアナグラムである。そしてそれは彼の最後のアルバムに収録されている『L.A.ウーマン』のリフレインに用いられた。さらに彼は『トカゲの王 The Lizard King』と呼ばれた。それはアルバム『太陽を待ちながら』の中に現れる彼の有名な叙事詩『ザ・セレブレーション・オブ・ザ・リザード』から来ており、それは1990年代にミュージカルとして上演された」。

この「モージョ」という言葉ですが、マイク・マイヤーズが「オースティン・パワーズ」で盛んに連呼しています。意味不明の言葉とされていますが、もしかするとここから取っているのでしょうか?


さて、いつものように前フリが長くなっていますが、スタッフ陣について。「プラトーン」(1986)、「ウォール街」(1987)、「JFK」(1991)、「ナチュラル・ボーン・キラーズ」(1994)、「ニクソン」(1995)、「エニイ・ギブン・サンデー」(1999)、「ワールド・トレード・センター」(2006)と、話題作を次々と取り続けるオリヴァー・ストーン監督。

ウィリアム・オリヴァー・ストーン(William Oliver Stone, 1946年9月15日-)は、「アメリカ合衆国の映画監督、映画プロデューサー、脚本家。ニューヨーク州ニューヨーク市出身。イェール大学で1年間学ぶが、退学して南ベトナムに赴き英語を教えるなどして半年程過ごす。帰国後復学するが、再び辞めている」。

「1967年から陸軍に従軍し、ベトナム戦争を経験。除隊後にニューヨーク大学でマーティン・スコセッシに師事し、映画制作を学んだ。1974年にホラー映画『邪悪の女王』(日本未公開、原題:Seizure、あるいはQueen of Evil)で長編監督デビュー。脚本を担当した1978年の『ミッドナイト・エクスプレス』で、アカデミー脚本賞を受賞」。

「『プラトーン』、『7月4日に生まれて』の2作品でアカデミー監督賞を2度受賞している。 その他代表作には『JFK』、『ニクソン』、『天と地』など。ベトナム戦争帰還兵である自身の実体験を生かし、ベトナム戦争とそれが人間に与えた影響を描いた作品が多い。特に『プラトーン』は、自身がベトナム戦争で体験した事がベースになっていると言われ、戦争という異常な状況下で人間はいかに醜く残酷になるか、そしていかに戦争が非人道的なものであるかを痛烈に訴えている。アメリカ国内では好き/嫌いがきっぱりと別れ、特にオリバー・ストーンと同じ世代ではその傾向が顕著である」。

「ブロンディー 女銀行強盗」(1993)、「バットマン・フォーエヴァー」(1995)、「セイント」(1997)、「レッド・プラネット」(2000)などの作品を観ていますが、本作がやはり最も輝いてるのがジムを演じたヴァル・キルマーですね。

ヴァル・キルマー(Val Edward Kilmer、1959年12月31日-)は、「アメリカ合衆国の俳優。カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。幼少の頃に両親が離婚し、ニューメキシコ州に移り住んで祖父母に育てられた。最年少の17才で名門ジュリアード音楽院演劇科に入学し、後に著名な俳優となるケヴィン・スペイシーらと共に演劇を学び、数々の舞台に出演」。

「その後、1983年の『One Too Many』でテレビドラマに初出演。1984年の『トップ・シークレット』で映画デビューを果たし、1986年の『トップガン』では、トム・クルーズ演じるマーヴェリックの同僚パイロット・アイスマン役を好演し注目される存在となる」。

「1995年の『バットマン・フォーエヴァー』で、主役のバットマン(ブルース・ウェイン)役に抜擢され、以降多数の名優と共演し、実力派の俳優として活躍中。1986年の映画『ウィロー』で共演したジョワンヌ・ウォーリーと1988年3月に結婚し二児をもうけるが、1996年2月に離婚。同年、同様に離婚間もないシンディ・クロフォードとの婚約を発表するが、その後破局している」。


「ブルーベルベット」(1986)、「ヒドゥン」(1987)、「ツイン・ピークス」(1990-1991)、「ロズウェル」(1994)で存在感を示し、本作ではRay Manzarekを演じているのが若きカイル・マクラクランです。

カイル・マクラクラン(Kyle MacLachlan,1959年2月22日-)は、「アメリカ合衆国の俳優。ワシントン州ヤキマ出身。舞台での活動を認められ、デヴィッド・リンチの『砂の惑星』の主役に抜擢される。以来、リンチ作品の常連となる」。

「ナイーブな個性と、落ち着いた雰囲気で、時に非日常的世界を覗うような作品において主人公を多く熱演、日本でも1980年代から1990年代はカルト的なファンが急増した。なかでも『ブルー・ベルベット』やTVシリーズ『ツイン・ピークス』の主演で知られる。また、『ヒドゥン』では謎の地球外生命体の侵略を阻止しようとする使命感ある主人公を演じて話題になった。その後も、オーソン・ウェルズの不条理劇『審判』のリメイクに主演、更に本来はTVドラマ名義で放送された単発作品『ロズウェル』も日本では劇場公開されるなど、変らぬ人気を博す」。

「2000年以降では、住人が不老長寿という、謎めいた村に引っ越してきたことで、村の秘密に直面して苦悩する主人公を演じた『スプリング/死の泉』など、TV作品で多くの主演を演じている。90年代初めには、女優ララ・フリン・ボイルと付き合っていた。スーパーモデルのリンダ・エヴァンジェリスタと3年間婚約していたが後に破局。2001年にファッション業界の女性と結婚した」。


「トップガン」(1986)、「戦火の勇気」(1996)、「シティ・オブ・エンジェル」(1998)、「ユー・ガット・メール」(1998)、「プルーフ・オブ・ライフ」(2000)、「ニューヨークの恋人」(2001)、「イン・ザ・カット」(2003)と硬軟取り混ぜた女性を演じて、いまだ魅力を放っているのが、ジムのけなげな恋人を演じたメグ・ライアンです。

メグ・ライアン(Meg Ryan, 本名 Margaret Mary Emily Anne Hyra, 1961年11月19日-)は、「米国コネチカット州フェアフィールド出身。ジャーナリスト志望でニューヨーク大学でジャーナリズムを専攻。在学中にエージェントに見いだされデビューした。デビュー作は『ベストフレンズ』(1981年)」。

「しばらく役に恵まれずにいたが、1986年『トップガン』に出演して注目を浴びる。その後『インナースペース』(1987)で人気を獲得して、ビリー・クリスタルと共演した『恋人たちの予感』の大ヒットによって人気を決定付ける。それ以降も、トム・ハンクスとの共演で『めぐり逢えたら』(1993)や『ユー・ガット・メール』(1998)などのロマンティック・コメディに主演しヒットを飛ばし、『ロマンティック・コメディの女王』と呼ばれ人気を博す」。

「1991年俳優のデニス・クエイドと結婚し、一児(ジャック)がいる。『ブルーフ・オブ・ライフ』(2000年)で共演したラッセル・クロウとの不倫騒動で2001年、離婚。2005年、中国人の女児を養子に迎える。ベジタリアンで有名」。

<メグ・ライアン - Wikipedia>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%B3


何かの作品で見たことはあるんですが、作品名までは思い出せない。本作ではジムを弄ぶ記者を演じているのが、キャスリーン・クライン。

キャスリーン・クインラン (Kathleen Quinlan,1954年11月19日-)はアメリカ合衆国カリフォルニア州パサディナ出身の女優。「アポロ13」(1995)、「ブレーキ・ダウン」(1997)、「キャメロット・ガーデンの少女」(1997)、「イベント・ホライゾン」(1997)、「シビル・アクション」(1998)、「ヒルズ・ハブ・アイズ」などの作品に出演しています。


雑誌のフォトグラファー役で登場しているのが、「X-ファイル」や「ドーソンズ・クリーク」などのテレビドラマにも出演しているミミ・ロジャース。

ミミ・ロジャース(Mimi Rogers, 本名 Miriam Spickler, 1956年1月27日-)は、「アメリカ合衆国フロリダ州出身。14歳で高校を卒業し、ロサンゼルスで演技の勉強をした。1987年、トム・ベレンジャーと共演した『誰かに見られてる』で注目されるようになった。1977年にサイエントロジーのカウンセラーと結婚したが3年で離婚。1987年にトム・クルーズと再婚するが1990年に離婚した。その後、1990年から一緒に住んでいたプロデューサーと2003年に結婚している。また、ポーカー・プレイヤーでもあり、世界的なトーナメントに参加してもいる」。(以上、ウィキペディア)


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