美容外科医の眼 《世相にメス》 日本と韓国、中国などの美容整形について

東洋経済日報に掲載されている 『 アジアン美容クリニック 院長 鄭憲 』 のコラムです。

ホルモン・内分泌疾患(内科)31

2008-02-17 10:42:45 | 医学用語集
下垂体腫瘍:

【原因】
下垂体腫瘍とは、ホルモンを産出する中枢である脳下垂体にできる腫瘍のことである。原因は不明である。
【症状】
腫瘍自体は良性のものであるが、腫瘍によりホルモンの分泌が不足したり過剰になったりすることで様々な障害を起こす。成長ホルモン、性腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモンなどの分泌低下や過剰の影響により、性機能障害(勃起不全、ED、無月経、不妊症など)、クッシング病、手足の肥大(先端巨大症)、多尿などの症状が見られることがある。
腫瘍自体の増大による周辺組織への障害として、視野の障害や頭痛が見られることもある。
【治療・対策】
腫瘍摘出手術、放射線療法、薬物療法が行なわれている。進行は遅く、適切な治療が行われれば正常に戻る確率は高い。



褐色細胞腫:
【原因】
褐色細胞腫とは、副腎髄質や交感神経細胞などから発生し、アドレナリンやノルアドレナリンといったカテコラミンを分泌する腫瘍のこと。このカテコラミンにより血管が収縮する。
【症状】
高血圧、動悸、不整脈、糖尿病を併発することもある
【治療・対策】
外科的治療法により腫瘍を摘出すること。


ケトアシドーシス:
【原因】
ケトアシドーシスとは、ブドウ糖の代替である脂肪の副産物から生ずる糖尿病の合併症のことである。ブドウ糖が、インスリンの不足により燃料として機能しない場合に、脂肪を用いるが、それによるケトンという副産物で血糖値が上昇する。
【症状】
頻尿、疲労、嘔吐、頭痛、腹痛、血圧低下、月経症とさまざま。
【治療・対策】
インスリンの投与と水分補給。
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ホルモン・内分泌疾患(内科)30

2008-02-17 10:40:25 | 医学用語集

亜急性甲状腺炎:

【原因】
甲状腺のウイルス感染により甲状腺が炎症を起こし、甲状腺ホルモンのバランスが崩れることで起こる。
【症状】
甲状腺に痛みがあり、発熱や倦怠感を伴う。初期には炎症により甲状腺組織が破壊され甲状腺ホルモンが過剰に分泌され甲状腺機能亢進症のような症状がでる。炎症の改善とともに甲状腺機能低下症に近い症状に変化し、その後正常化する。
【治療・対策】
症状が強い場合にはプレドニゾロンのようなステロイド薬で早期に軽快させることができるが、服用を早期に止めてしまうと症状が再発する。痛みや炎症の緩和にアスピリンなどの非ステロイド抗炎症薬が使用されることもある。風邪や扁桃炎、歯や耳の感染症と誤診されやすいので注意が必要である。



アルドステロン:
アルドステロンとは、副腎の皮質のひとつである球状層から分泌される液のことである。アルドステロンは電解質、特にナトリウムの再吸収を促進させ、同時にカリウムを排泄する役割を担う。



ADH(抗利尿ホルモン):
抗利尿ホルモンとは、下垂体後葉から分泌されるホルモンのことで、腎臓に作用し、ホルモンの分泌によって水分の吸収、放出を調整する機能をもつホルモンのことである。抗利尿ホルモンはからだの浸透圧が増加すると分泌が促され、逆に低下すると分泌が抑制される。
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