アートの周辺 around the art

美術館、展覧会、作品、アーティスト… 私のアンテナに
引っかかるアートにまつわるもろもろを記してまいります。

堂島リバービエンナーレ2013

2013-08-18 | 展覧会

2年ぶりの堂島リバービエンナーレ。今回も終了ぎりぎりに間に合いました。さて、今年はどんな展示が見れるでしょう?

今年は、台湾出身のキュレーター、ルディ・ツェン氏をアーティスティック・ディレクターに迎え、「Little Water」をテーマに展示が行われていました。堂島川のほとりの会場で、まさしく水の多様性さながらの、バラエティに富んだ作品を楽しむことができました。

前回は、東日本大震災の直後でもあり、それが作品にも色濃く反映されて、地面に続いている地球の底力みたいなものを実感させられました。今年のテーマである「水」には、そこにはやはり、津波を思わせるやさしいばかりではない水の威力を感じさせる作品もありましたが、どちらかというと「静」のイメージが強いものが多く、あまり強烈なインパクトのある作品は前回に比べて少なかったように思いました。でも、アジアの作家たちの作品がたくさんあって、その感覚がとても新鮮に感じました。

4階の会場では、2つのビデオ作品が見られたのですが、ウィリアム・ケントリッジに再会できたのは、嬉しかったな。ケントリッジの作品の粗いアニメーションの水の動きはとても印象的。モゾモゾと動く水の中から、何かが現れたり、のみ込まれたり…。展開が不思議で目が離せない!

もうひとつのユェン・グァンミンさんの作品も不思議でおもしろかったです。3面のすごくワイドの画面に、カメラが川面とか、家の中とか、木の上とかに自在に行ったり来たりするのですが、まるで、自分が小さい飛行機の乗って、移動(しかも後ろ向きに!)している感覚に陥ってしまう…。どうやって撮影してるんでしょ??

もうひとつおもしろかったのは、八木良太さんの「Vinyl」、氷のレコード!会場では、それがプレーヤーで再生されている様子がビデオで流れていたのですが、18時から実際にその様子を見ることができました。レコードは、再生しているうちに溶けて、針がとんじゃって、同じところを何度も再生して、ボロボロって感じで終わったのですが、なんだかはかなげで良かったですね~。シリコンの型に溝をつけて水を凍らせているそうで、やっぱりすぐ溶けて溝がなくなっちゃうんだそうです。触らせてくれたりして、楽しかった!

な~んと、展示作品は、1点を除いて撮影可とのことでした。すごく珍しいことなので、作品を見ている横で、カシャとか撮ったりするのも不思議な感覚。(掲載写真:左はチームラボ「憑依する滝」CGによる滝は、細かすぎて生物のような不気味さ。右はウォルフガング・ライプさんの作品で、金色の船を支えているのはお米!)

前回のように、特別なBGMとかはなくて、空間そのもののインパクトには欠けましたが、小さな営みに暖かな火をともすって感じ(?)のユニークな展覧会でした。いよいよ、明日18日(日)まで!


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