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from Shizuoka/name is "slide"

灯篭

2014-01-09 | Weblog

1月になり一週間が経ち、いつもの日常になった。
七草粥を食べ、墓参りもいってきた。
松からいつもの花へとりかえ
これで2014年が本格的に始まった、という気になった。
穏やかなスタートだ。
あ、でも初詣…まだ行っていない(>_<)

七草粥は毎年のお楽しみ。
前夜、買い物の時にしっかり購入しておいた七草。
自分たちで摘んだものだったらなお良いのだろうけど、
なかなかこの時代それは難しい物だね…
お店に沢山積まれた七草セットなるものを買って来た。
塩味が良い塩梅で美味しかった。

お寺では本堂へ久しぶりに入らせて頂いた。
シーン…として静か。
音も無く、自分たちの声だけが聴こえる。
『闇破』と書かれた灯篭。
本堂を前にした時、『闇を破る』、この文字にいつも心惹かれる。
脳裏で、闇の中へ到達する一筋の力強い光が思い浮かぶ。

京都や奈良のようなところへ
のんびりゆっくり…肩の力抜けるだけ抜いて
時間を気にせず旅行してみたいけど、なかなか行けない所である。
でも、自分たちの菩提寺、そんな身近な古刹で
遠くへ行かなくともすぐ近所で旅をしているような気になれるのだなぁ。
ささやかなものを見つめようとすれば
すぐそばに、すぐ隣に、静かに佇むものがあちこちにあるみたいだ。

初めて京都奈良へ行ったのは修学旅行。
中学三年生、『少年』のいでたちの頃だったな。
その頃は、『古いお寺巡りなんて、つまらない~』(←とってもとっても罰当たり者)m(_ _;)m
…と思っていた。

印象深く憶えているのは、
薬師寺のお坊さんのお話、平安神宮の美しい朱色、三十三間堂の像の迫力
東大寺の大きさ、柱の穴をくぐり抜けようと必死な同級生(女子)
二条城の廊下、大きな部屋、仄暗さ
清水寺の音羽の滝。
あとは、バスの中でのカラオケ大会。(僕は聴く一方…)

2回目の京都は、家族での日帰り旅行。
タクシーを借りての一日弾丸ツアーである。
この時の印象深い風景は、雨。
雨だったから何となくどんよりしていた古都は、ちょっと怖い。
…なんて思ってしまった。(申し訳ない、古都さん)

大覚寺だったかな?撮影が行われていたっけな。
着物姿のお侍さんが、現代的な傘差して歩いていたよ。
竜安寺ではあの有名な庭を眺めたけど、
石の意味するところとか、何も分からなくてね、情けないね?
あれから年月が経った今
再び行って鑑賞してみたいと思うところだったな。

清水寺では、修学旅行の時と同じ音羽の滝へ寄った。
清水の舞台は、やっぱり眺めが最高に良かった。
金閣寺も印象に強く残っている。
雨の中の金閣寺だったのが残念だけど、
お日様が気持ち良く照っている日に観てみたかった金閣寺。
黄金色がいつもの何倍も光るのだろうね?

あの時の家族のメンバーと同じような旅行はもう出来ないのだろうけど
だから、行っておいて良かったなと今は思う。
電車と新幹線を乗り継いで
着いた古都と、
家族の姿は記憶の中で永遠でありたい。(なんてね)

近所の古刹へ行って
闇を破ろうといつもしてくれている灯篭を思い出し
そして、古都へ行った思い出を思い出す。

空から差す一筋の光でも良い、
空から降り注ぐ光のパウダーでも良い。
灯篭はいつも、想像させる。




見つめる
破る
注ぐ
継ぎ足す
繋げる
結ぶ
灯火が照らし出す

地平線と水平線の際を
僕たちの影を
心を

蝶は海の上を花と一緒に
星は山の上を風と一緒に

ゆっくりゆっくり
結んでいく














コメント
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