JR西日本は本日、「山陰本線 防護無線機の機能が低下したまま列車が走行した事象について」と題したニュースリリースを発表しました。これによると、防護無線機のアンテナ線(同軸ケーブル)が何らかの理由で外れていたというのです。そのため、この事象が発覚するまでの間、防護無線機がアンテナと接続されていない状態になり、防護無線が正しく機能しなかったことになります。
今のところ、原因は調査中とのこと。検査のために外したケーブルを接続し忘れた可能性もあるかもしれません。
1か月半ほど前には、防護無線と乗務員無線の配線を間違えたばかり。「二度あることは三度ある」ということがないよう、しっかりとした管理態勢を取ってもらいたいものです。
今のところ、原因は調査中とのこと。検査のために外したケーブルを接続し忘れた可能性もあるかもしれません。
1か月半ほど前には、防護無線と乗務員無線の配線を間違えたばかり。「二度あることは三度ある」ということがないよう、しっかりとした管理態勢を取ってもらいたいものです。
JR西、またポカをやらかしましたね。
アンテナを繋がないで、どうやって防護無線を受信するのでしょうか?
前々から気になっておりましたが、空中線共用器から無線機本体へ接続する同軸ケーブルはなぜ細い物を使っているのでしょう?
屋根上のアンテナから空中線共用器への接続は、大抵8Dクラスの太い同軸を使っているのですが。
無線機への同軸の取り回しが容易いというのが一番の理由かと思いますが、同軸ケーブルは、細くなればなる程感度が落ちてきます。
せめて、5Dクラスならば感度は落ちにくいのですが。
しかも、車両に取り付けられている無線機のスケルチの深いこと深いこと!
他からの混信防止でしょうが、あんなに深くスケルチを設定していてはいざという時の受信に苦労しそうです。
寝台特急の展望ビデオで、発車の際の車掌と運転士の通話が入っていた時に分かりました。
その展望ビデオ、車掌側の無線機がハンディなので、通話がカスカスで途切れてしまって発車が遅れてしまったハプニングが有りました。
車掌側が若干無線機の位置をずらして、やっと通話が聞き取れて発車した次第でした。
あんな細いケーブルでは、感度が落ちるのが目に見えるのですが。
まあ、列車無線機も防護無線機もコネクタはBNCなので、感度の減衰は少ないですけど。
JRの無線機は、一部を除いて本体カバーを開けないとスケルチ調整出来ません。
あくまで推測ですが、ノイズ混じりの音声を聞かされる「負担」をなくすためにスケルチを深めにしているのではないでしょうか?
ノイズの中から聞こえる音声の内容を理解するのに、結構神経を使います。
まして、運転業務に集中しなければならない乗務員にとって、本来の業務に加えての負担になるはずです。
そういったこともあって、あえてスケルチを深くしているのかもしれません。
でもスケルチが深いばかりに山間部等の路線で電波の入りが悪くなり、折角の通話を聞き逃してしまったという事も有るかも知れません。
話は変わりまして、最近仙台地区ではCタイプで通話が困難な場合は業務用携帯電話(昔は配信表示機と言われておりました)を使う様に指示されております。
地震や防護無線発報で、Cタイプが輻輳して通話困難になった時は電話に切り替える様です。
先日、ニュースでJRの某社が業務用携帯を私用に使われていたと報じられましたが、業務用携帯はあくまでも業務用なのでプライベートな通話は慎んで欲しいですね。
確かに、最近では乗務員に携帯電話を持たせているケースが多いですね。
込み入った話になると、無線では長時間占有してしまうため携帯電話での通話になるようです。
行路の変更なども、一度指令を通すのではなく、当該の乗務員と所属区で直接連絡が取れるのが大きいのかもしれません。
よほどの山間部でもない限り、たいていの区間で携帯電話のエリア内にあることも影響しているのでしょう。
ここでは多くを語る事は出来ませんが、乗務員は現場の状態を生々しく無線で報告するので、心臓の悪い方は思わず受信機の電源を切ってしまうでしょう。
JRの無線に消防無線の様な通話コードは殆ど有りませんから、ズバリそのまま状況を聞いてしまいました。
しかし、現在はその様な生々しい報告は無線を使わず携帯で状況を指令に伝えております。
それは、デジタル化した首都圏の路線もでしょう。
昔は事故が起きると、乗務員は運転台から無線機を外して現場まで無線機を持って報告しておりました。
今は余程の事が無い限り、無線機を外して指令と通話するという事は有りません。
列車に付いている高性能なアンテナではなく、貧弱なホイップアンテナで通話する為、指令はさぞ無線が聞き取り難かったと思います。
各駅には基地局アンテナが立っておりますが、山間部には中継局も有ります。
しかし、それでも無線の感度が悪いので、携帯は本当に役立つ物となりました。
廃止が決まった岩泉線や、災害で今でも不通の只見線はCタイプが使えず衛星電話を使用してますが。
列車本数の少ない路線に、わざわざ高いお金をかけて列車無線を整備する必要は無いと判断したのでしょう。
基地局一つ建てるのに、相当なお金がかかりますから。
ましてや、山奥の超閑散路線に列車無線を導入しても「無駄」なのは目に見えております。
携帯の発展は、一般人だけでなく鉄道業界にも素晴らしい物となったでしょう。
今は列車無線と携帯電話を使い分けているような感じですね。
一斉連絡には同報性に優れた列車無線を、個別に込み入った話やほかの列車に聞かせる必要のない内容は携帯電話、という具合でしょう。
地下鉄のトンネル内にも携帯電話のLCXを敷設する時代ですから、乗客のためのサービスは鉄道事業者の利便性にもつながることになるようです。
従いまして、あの当時電車の屋根には無線アンテナが取り付けられておらず、地下化の数ヶ月前になってやっと取り付けられたのです。
あの頃、私は「仙石線はCタイプではなく352MHzを使うのではないか?」と予想しておりましたが、見事予想は的中し352.5875MHzで無変調が送信される様になりましたので、この周波数が仙石線のチャンネルになるんだなと確信した次第です。
列車無線導入に関しての、各種試験は面白く、普段は聞く事が出来ない試験折り返し音の「ポー音」が何分間も鳴りっぱなしになっていたり、時々空線信号が切れて無変調になったりと、なかなか面白みの有る無線でしたね。
同時に、地下区間の試運転を習志野区から借り受けた黄色の103系を使って何回も行き来していた光景を、無線の内容で確認しておりました。
当時、試運転は地下区間内のみでしたから、試運転を行っている光景は全く見る事が出来ず、無線で試運転の状況を指令に報告していた内容だけで、把握しておりました。
尚103系の無線機は、元々付いていた物を利用していた為、仙石線で半複信(Bタイプ)通話を聞けた事になります。
(仙石線は地下化開業時から複信通話のAタイプを導入しております)
しかし、現在陸前小野~石巻間を走っている気動車列車はハンディ機を使った半複信通話なので、再び半複信通話が戻った事になります。
通話方式は違えども、周波数が同じなので、これは素晴らしいシステムだと思います。
でも最近は、半複信通話が減ってきているみたいですね。
東海は、無線機を仙石線と同じアナログAタイプ無線機に交換している様ですし。
最後に残るのは、西でしょうか?
西もデジタル化の計画が出ているので、半複信通話が聞けるのもあと数年になりますね。
あくまで可能性ですが、三菱電機は弁当箱型のB/Cタイプ無線機を製造していないのかもしれません。
JR西日本では、一部の車両にトム通信工業や東京無線(タクシーの東京無線とは別)といったメーカーの無線機を搭載しています。
http://www.tomcom.co.jp/activities/syajyo.html
チャンネルがLEDで点灯するようになっているので、見た目でも判断がつきます。
おそらく、三菱でB/Cタイプ無線機の製造が中止になって、その受け皿としてトム通信工業や東京無線製を採用しているのでしょう。
JR西日本からしてみれば、車両によって同時通話の可否が変わってしまうのは使い勝手が悪いと判断したのかもしれません。
通常の走行区間にBタイプもデジタル化予定区間も含まないJR四国5000系は、今後B/Cタイプ無線機をデジタル機に置き換えるのかも気になります。
創業50年と、なかなかの老舗メーカーなのですね。
三菱電機は、B/Cタイプ無線機製造の権利を売ってしまったのでしょうか?
三菱は、JRデジタル列車無線機製造の唯一の会社ですからアナログに構っている余裕は無くなってしまったのでしょうか。
まあ、あの無線機が登場してもはや30年になります。
時代遅れと言われても、仕方のない事かも知れません。
未だ現役で使用されている中で、メーカー撤退とは意外でした。
修理等も、今はトムで扱っているのでしょうか?
昔の話を掘り返しますが、あのでかい国鉄Cタイプ無線機を使用していた頃は、それぞれ現場(電車区や機関区)に無線機を直せる「職人さん」がいらっしゃったんですよね。
ジャンクで入手したCタイプ無線機を見ると、基盤に手作業で修理した箇所が見られました。
さすがに今のチップ部品を多用した無線機を現場で直せる「職人さん」は、もういらっしゃらないと思います。
無線機修理の為の専門職人をJRが雇うとは思えないのです。
壊れたら、メーカー直行でしょう。
それだけ昔の国鉄は、「職人さん」の集まった現場でした。
トムはパナソニックの傘下なのですね。
だからパナソニックブランドの無線機がラインナップに入っていた訳ですか。
そう言えば、パナソニックブランドの入換無線機が各所で使われているのを見た事があります。
トムの取引先にJR貨物が入っていたので、トムが製造担当なのでしょう。
上記の取引先にJR西が入っていたので、納得致しました。
これも1つの可能性ですが、三菱電機の弁当箱型は部品の中に製造中止したものが多く含まれていたのかもしれません。
そうなってしまえば、今までと同じ設計では性能が発揮されず、新たな部品を使って図面を引き直すか、面倒だから生産を中止するかの判断を迫られます。
三菱は後者を選択し、別の会社が同等の性能を有する回路を設計して製造を引き継いだのではないでしょうか?
あくまで推測の域を出ませんが‥‥。