ゆりかもめもデジタル化へ

　新交通システムゆりかもめも、デジタル化を計画しているようです。「安全報告書2012」によると、平成23年度の安全重点施策で保安設備の機能維持として「デジタル列車無線装置の製作仕様を決定し、各機器設置場所の詳細設計を実施した」とのこと。さらに、平成24年度の安全重点施策でも保安設備の機能維持として「新規に導入するデジタル列車無線装置の機器製作および設置工事を実施する」としています。
　現時点ではメーカーなど詳細は不明ですが、140MHz帯の複信式になるかもしれません。なお、現在使われている149.07MHzは保守波として継続使用されるものと思われます。

　ちょっとずつではあるものの、確実に列車無線のデジタル化が各社で進行中のようです。

NECのデジタル列車無線を展示

　11月８～９日に、東京国際フォーラムで「C&Cユーザフォーラム&iEXPO2012」というイベントが開催されました。NEC C&Cシステムユーザー会（NUA）とNECが主催のこのイベントは、NECの最先端の情報技術を集めた展示会です。

　この中で、デジタル列車無線が展示されました。現物をまだ見たことがありませんが、現在小田急で導入が進められているデジタル列車無線と同じもののようです。受話器にいくつかボタンが装備されていることから、実際にはモニター画面が追加で運転台に装着されているものの、受話器を見ただけでデジタル機かどうかが判別できるでしょう。
　今後、NECのシステムを導入している他社がいつデジタル機に切り替えるか、非常に気になります。

KG-NEC?

　ACARSやAISなどのデータ通信を解読するソフト、KGシリーズの作者であるK.Gさんが、首都圏私鉄で使われているいわゆる「NEC式民鉄列車無線」の解析を始めたようです。
　11月２日のブログによると、西武池袋線と京王線の空き線信号を提供してもらい、解析を試みたとのこと。通話相手の列車番号が表示されたり、通話が始まると本物の無線機のように「♪ピンポンパンポーン」と奏でるソフトができるかもしれません。名前は「KG-NEC」になるのでしょうか？

　個人的には、ぜひ開発していただきたいソフトです。今後の展開にもよりますが、期待が高まらずにはいられませんね。