無線室

無線通信、特に受信に関する考察、実験、感想などを‥‥。

4号線区デジタル化は10月から

2009-09-18 01:01:46 | 鉄道無線
 遅れ気味のJR列車無線のデジタル化に、新たな動きが出てきました。podさんからの情報によると、JR労組長野地方本部のサイトにデジタル化に関する記事が掲載されたようです。

 9月13日付組合報(リンクはpdf)によると、中央線東京~甲府間は10月にデジタル化するとのこと。この区間は4号線区なので、自動的にほかの4号線区もデジタル化することになります。
 さらに、12月にはデジタル列車無線の機能であるモニター通告が試験運用を開始し、来年8月に本格運用に入る模様です。いよいよ通告がデータ送信されることになりますが、音声による通告も併用されるとのこと。音声が残ったところで、デジタル化したら聞くことはできませんが‥‥。

 JR東日本からの公式発表はないものの、労働組合が会社側からの情報を組合員向けにネットで公開しているので、事実上の公式情報と考えて間違いないでしょう。悲しいことですが、また一歩着実にデジタル化が進んでしまいます。

『鉄道無線のすべて2009-2010』購入

2009-09-11 01:14:33 | 書籍
 8月27日に三才ブックスから発売された『鉄道無線のすべて2009-2010』。私も早速購入したので、感想を述べてみたいと思います。

 今回の内容で好感が持てるのは、具体的な交信例が増えたこと。前回同様、全体の作りとしては鉄道ファンに鉄道無線への興味を持ってもらうような構成ですが、前回は交信例があまり掲載されていませんでした。
 しかし、今回は西武池袋線での公衆立ち入りや京浜東北線の人身事故の模様が、発生から運転再開まで一連の流れとして掲載されているのです。鉄道無線を初めて聞く人にとって、このような具体的な流れがわかるのはいいことではないでしょうか?
 ほかにも、現在進行中のJR東日本の首都圏在来線デジタル化情報や、「ピーギャラ」の空き線信号である私鉄のNEC式列車無線の機能紹介も掲載。あの「ピーギャラ」にはこんな意味があったのかと、目から鱗でした。

 また、今回の最大の特徴は、周波数データが別冊付録になったこと。本文の内容が増えたことで別冊化したようですが、結果的には持ち運びに便利になった気がします。
 ちなみに、本誌の分量は前回と変わらず159ページ。やはり、周波数データが別冊になった分だけ内容が濃くなった感じです。

 前回は初めての鉄道無線本ということで、手探り感たっぷりという印象でした。しかし今回はブラッシュアップされ、しっかりとまとまっているように思えます。おそらく、読者からいろいろ意見や要望があったのでしょう。
 前回のがさつな作りで辟易した人も、今回は買う価値があるかもしれません。