無線室

無線通信、特に受信に関する考察、実験、感想などを‥‥。

JRデジタル列車無線、現在の割り当てと傾向

2010-01-25 22:39:05 | 鉄道無線
 1月17日に、デジタル運用を開始した5号線区。A1chだった5号線区は、1月21日にアナログが停波しました。
 その後、1月23日には6号線区の周波数を捻出するために、一部のチャンネルが変波しています。ここで、現在の周波数割り当て状況をまとめてみました。

周波数アナログchデジタルch
352.537501(停波)
352.54375
352.550002(停波)
352.55625
352.562503(停波)
352.568757(停波)
352.575004(停波)
352.58125
352.58750
352.59375
352.60000
352.60625
352.612507(旅客一斉)
352.61875
352.625008(停波)旅客一斉
352.63125
352.63750
352.64375
352.65000
352.65625旅客一斉(停波)
352.662501(停波)
352.66875

※周波数の単位はMHz。
※移動局の周波数は、上記周波数の16.5MHz下。
※「-」は未使用のch。


 次にデジタル化するのは、6号線区の京浜東北・根岸線です。A6chに相当します。上の表をよく見ると、6号線区がどの周波数を使うか想像できてしまいますね。
 さて、ここまでデジタル化が進行しくると、デジタル波の割り当ての傾向がわかってきました。デジタル全22波のうち前半7波、中盤7波、旅客一斉情報1波を挟んで後半7波と割り当て、前半、中盤、後半各1波ずつで1つのchを構成しようとしているようです。
 ただし、現時点では中盤7波はアナログ波がある関係で未使用となっているので、1つのchは前半と後半だけの構成となっています。完全デジタル化の折には中盤7波も使用開始し、3波で1つのchとなる予定です。

 その完全デジタル化も、もう目前に迫ってきてしまいました。今のうちに、聞けるものは聞いておいた方が賢明でしょう。

1月17日、5号線区がついにデジタル化

2010-01-18 14:40:58 | 鉄道無線
 前回予想した5号線区のデジタル化。やはり予想が的中、1月17日にデジタル運用が開始しました。

 デジタル化の真偽を確認するため、東京駅の地下ホームへ。総武快速・横須賀線ホームです。
 ここで、E217系の運転台の無線機を確認。すると、しっかり「デジタル」の文字が‥‥。やはり、デジタル化してしまったのです。
 現在空き線信号だけがむなしく聞こえるアナログ波ですが、1週間程度で停波するものと思われます。そのあと、1か月ほどで6号線区のデジタル波が開局するのではないでしょうか。

 いよいよ首都圏のJR列車無線は、A5ch、A6chの2波と、旅客一斉情報のみとなってしまいました。当初は今年春までに完全デジタル化を実施する予定でいたのが、免許申請の不備があったおかげで遅れています。結果的にまだまだアナログ波で楽しめていますが、「最後」が近づいてきているようです。

5号線区、いよいよデジタル化へ

2010-01-09 15:49:31 | 鉄道無線
 本日2ネタ目、それは5号線区のデジタル化情報です。先ほど、5号線区のデジタル波が再開局したのを確認しました。周波数は既報の通りですが、念のため再掲します。
352.55625
352.63125
352.66250
※周波数の単位はMHz。
※移動局の周波数は、上記周波数の16.5MHz下。


 5号線区は、A1chのうち以下の区間となります。
横須賀線(東京~久里浜)
総武快速線(東京~千葉)
八高線(八王子~高麗川)
外房線(蘇我~上総一ノ宮)
 さて、気になるデジタルのは運用開始日です。今までの例では、デジタル波再開局からおおむね1週間~10日ほどのちの日曜日初電からとなっています。これにならえば、Xデーは1月17日となりそうです。
 もしそうなら、1月17日からは運転台のモニターには「無線:D1ch」と表示され、アナログ波は試験信号の折り返し信号が時折聞こえてくるだけで、まともな通話もなく空き線信号だけが聞こえてくるはず。果たして、予想は当たるのでしょうか?

今度はアイコムから新受信機登場!

2010-01-09 12:39:49 | 受信機・アンテナ
 昨年後半から、バーテックススタンダードVR-160アルインコDJ-X11と、各メーカーが相次いで新しい受信機が発売されています。そして今度は、アイコムから新しい受信機が発売されることになりました。
 その受信機はIC-R6です。現在発売中のIC-R5の後継機となります。

 現在はニュースリリースだけで詳細なスペックは不明ですが、少なくともIC-R5よりは機能アップされているようです。IC-R5では下限の周波数が0.15MHzでしたが、IC-R6では0.1MHzになりました。
 たった50kHzの拡大ですが、実は重要な意味があります。それは、誘導無線として使われる周波数すべてをカバーすることとなるのです。
 基本性能が高かったIC-R5で、数少ない欠点として誘導無線の周波数をフルカバーしていなかったことが挙げられます。いくら空き線信号キャンセラーの効きがよくても、誘導無線の周波数をフルカバーしていなければ鉄道無線の受信には不向きといわざるを得ません。
 ところが、IC-R6では下限が0.1MHzとなり誘導無線をフルカバー。バンドエッジなので、どのくらいの受信感度が非常に気になります。最近では、各メーカーでも誘導無線をクリアに受信できる機種が相次いで出しているので、IC-R6にも期待できそうです。

 発売は1月中旬とのこと。前作のIC-R5同様、人気機種になりそうな感じです。受信性能ともども、要注目でしょう。

あけましておめでとうございます

2010-01-01 23:44:18 | お知らせ
 皆様、明けましておめでとうございます。本年も当ブログ「無線室」をよろしくお願いいたします。

 今年は、何といっても首都圏JR在来線列車無線の完全デジタル化を控えています。当初計画では3月末までにはデジタル化が完了することになっていましたが、昨年春に発覚した免許申請の不手際が原因で、幸か不幸か計画に遅れが生じてしまいました。
 現在では4号線区までデジタル化が実施されており、今年早々には5号線区が実施の運びとなっています。一部情報では、5号線区デジタル化実施日は1月17日とも言われているようです。
 果たして、いつまでアナログ運用が続くのでしょうか? 非常に気になるところです。

 一方で、東京消防庁のデジタル化も3月末に完全実施となる予定。すでに23区の車両にはほぼすべてにデジタル無線機が搭載され、多摩地区では急ピッチでデジタル機の搭載が進んでいます。
 仮に150MHz帯の方面波がデジタル化しても、460MHz帯の署活系はアナログのまま。署活系は今後も受信できますが、出力が弱いため災害現場の近くでないと受信が困難になってしまいます。

 年頭から暗い話が続いてしまいましたが、もしデジタル化で聞けなくなってしまっても、どん欲にまだ聞ける「何か」を探せばいいだけのこと。その「何か」をご紹介できたらと思います。

 本年もおつきあいのほど、何とぞよろしくお願いいたします。