無線室

無線通信、特に受信に関する考察、実験、感想などを‥‥。

2号線区もデジタル化

2009-01-26 23:22:15 | 鉄道無線
 以前ご紹介した、JRデジタル列車無線の試験電波。ついに、本格運用となってしまいました。
 1月25日初電より、2号線区である3chの各路線がデジタル列車無線の使用を開始するとの情報を入手。その情報の裏を取るべく、埼京線に乗って確かめました。

 埼京線の運転台に取り付けられた無線機の受話器には、確かに「デジタル」の表示が‥‥。ネットでも「通話が全くなくなった」などの書き込みが相次いでいたため、デジタル化は揺るぎない事実となってしまいました。
 また、湘南新宿ラインでは池袋でチャンネル切り替えを行いますが、その際乗務員が周波数切り替えにまごつく場面も。これは、今まではワンタッチで切り替えできたものが、アナログ・デジタルの切り替えも必要となるためにさらによけいな操作が必要となってしまったのが原因のようです。

 次のデジタル化は、3号線区にあたる下記の路線です。
東海道線東京~熱海
常磐快速線上野~勝田
高崎線大宮~神保原
東北貨物線田端操~大宮
山手貨物線池袋~田端操
五日市線拝島~武蔵五日市
内房線千葉~君津

 これらの路線は、4chを使用する線区となります。今のところ、2008年度末にはデジタル化される見込みです。JR列車無線のデジタル化も、着実に進んでいます。

WRTH2009到着

2009-01-20 16:00:10 | 書籍
 以前注文した『World Radio TV Handbook』、いわゆる「WRTH」が先ほど到着しました。どうやら、入力フォームには間違いがなかったようです(笑)。
 ただ、宛名ラベルは手書きでした。てっきり印刷されたラベルかと思ったら、意外とアナログなんですね。

 さて、中身ですが、手元の最新版である2006年版との比較です。本年度版は、2006年版に比べて24ページ薄くなっています。これは、2006年版がWRTH創刊60周年記念号だったため、特集記事が多かったことに起因するようです。
 また、2006年版ではただ単に「Television」(テレビ)としか表記されていなかった項目が、「Terrestrial Television」(地上波テレビ)となっていました。さらに、デジタル放送に関する記述もあります。

 これで、夜中に1杯ひっかけながら短波を聴くのが楽しくなりそうです。

JRデジタル列車無線、2号線区も‥‥

2009-01-18 19:10:47 | 鉄道無線
 すでに山手線で実施されている、JR東日本の在来線列車無線のデジタル化。以後は、このリンク(PDF)にもあるように、列車無線のチャンネルごとにデジタル化することが決まっています。
 この中で、2008年度末には2号線区にあたる以下の路線がデジタル化の予定です。

埼京線大崎~大宮
川越線大宮~高麗川
常磐緩行線綾瀬~取手
南武線川崎~立川
相模線茅ケ崎~橋本
鶴見線鶴見~扇町
浅野~海芝浦
安善~大川
京葉線東京~蘇我
市川塩浜~西船橋
西船橋~南船橋
高崎線神保原~高崎
上越線高崎~新前橋

 2号線区は、実は3chの区間に相当。そのため、これらの区間では一斉にデジタル化するものと思われます。

 さて、2号線区でのデジタル波を、先日ついにキャッチしました。確認したのは、埼京線沿線の目白と十条です。
 周波数は、以下の3波となります。
352.62500/336.12500
352.63125/336.13125
352.64375/336.14375
 なお、左が基地局、右が移動局で、周波数はMHzとなります。

 2号線区のデジタル化は、上記リンクでは2008年度末を予定。順調にいけば、もうすぐデジタル化しそうです。
 確実にデジタル化が進行し、誠に寂しい限りです。

WRTH2009

2009-01-10 03:58:30 | 書籍
 世界各国の放送局のデータベースである『World Radio TV Handbook』。略して「WRTH」は、イギリスのWRTHパブリケーションズから毎年発行されています。
 長波から短波までの国内向け、外国向けラジオのほかテレビも網羅。ただ、日本のテレビのデータはNHKと民放キー局、AFNだけなのでちょっと物足りません。
 それでも、貴重な海外放送の資料としてBCLには欠かせない1冊です。

 実は私も持ってはいますが、おおむね3年ごとに購入。手元には、2006年版しかありません。
 その最新版である2009年版が発売されています。日本でも、Amazon.co.jpで入手可能。すでに昨年7月ごろから予約を受け付けていたので、昨年10月に別のものと一緒に発注しました。
 ところが、配送予定日確定のメールが来たと思えば、入荷日になったら今度は配送予定日未確定のメールが到着。こんなことを何回も繰り返し、ついに年を越してしまいました。
 昨年12月30日の段階で、配送予定日が1月8~10日となったものの、1月8日には未確定のメールが。さらに、昨日来たメールでは2月7~22日になってしまったのです。

 さすがにこれでは埒があかないので、版元のWRTHパブリケーションズから直販することに。こちらでの価格は、送料込みで23ポンドです。
 現在のレートでは、およそ3,200円。Amazon.co.jpでは3,657円なので、実は直販の方が安かったりします。早速、入力フォームにデータを打ち込み、申し込みました。
 ただ、入力フォームの確認は「これでいいですか?」のダイアログが出るだけで、改めて画面に表示されることも、確認メールに書かれることもありません。「入力ミスで届かなかったらどうしよう?」と不安を覚えてしまいます。

 到着は、3~6日後になるとのこと。直販が届いた時点で、Amazon.co.jpの予約を取り消そうと思っています。果たして、無事届くでしょうか?

G6 AVIATORその2

2009-01-07 14:06:16 | 短波・中波・長波
 前回に続いて、短波ラジオ「G6 AVIATOR」のインプレッションをお届けします。

 さて、我が家はAFN(810kHz)の送信所から数kmに位置しており、フィルターの甘い安物ラジオだと全帯域でAFNがカブってくるのです。そのため、ある意味中波の受信実験に適しているかもしれません。
 G6は多少の混変調や相互変調があるものの、深夜になると韓国や北海道など、1000kmもの彼方からの放送をキャッチしてくれます。また、音質も良好です。音質は「MUSIC」と「NEWS」で切り替えられるようになっており、「MUSIC」にすると高音だけでなく低音も強調される「MEGA BASS」に。特にイヤホンで聴くと、その違いがはっきりとわかります。
 ただ、このブログにもあるように、1350kHz前後でバックライトを点灯させるとノイズが乗ってしまうのです。少し弱い局を受信しようとすると、このノイズにつぶされてしまいます。

 肝心の感度ですが、以前ネットオークションで落としたソニーのICF-7601と比べてみました。G6とICF-7601はさほど感度の違いはありませんが、中波放送の少し上の東京マーチス(1665kHz)は、ICF-7601はかろうじて受信できるものの、G6では受信できません。
 G6はSSBも受信できますが、SSBにしても結果はダメ。結果として、ICF-7601に軍配が上がりました。

 続いては、中波ラジオの下、航空無線標識(NDB)をチェック。首都圏ではもっとも出力の高い館山(373kHz)をはじめ、羽田(337kHz)も受信することができました。
 ただし、荏田(357kHz)は中波放送の相互変調を受けてつぶされ気味に。それでも、IDはなんとか受信することができました。
 こちらも、ほかの機種と感度の比較を。ICF-7601では520kHz以下は受信できないため、誘導無線の受信に向いているアルインコのDJ-X8で比較してみました。
 G6では上記の局が受信できましたが、DJ-X8では内蔵アンテナでのみ館山を受信。羽田や荏田は受信することができず、アンテナをティーアール無線研究会のIRアンテナにつなぎ替えると、今度は中波ラジオの混変調で全く受信できなくなってしまいました。
 NDBやロシアの長波放送は、G6の方が適しているようです。

 ひとまず、中波以下はこんな感じです。短波以上はまた追って報告したいと思います。

明けましておめでとうございます

2009-01-01 07:17:25 | お知らせ
 2009年が幕を明けました。本年もよろしくお願いいたします。

 さて、無線界ではデジタル化が止まりません。東京消防庁も、デジタル無線機を搭載した車両が続々と登場しているようです。一説には、1~7、10方面の23区はこの春にも完全デジタル化してしまうとの情報もあります。
 また、JR東日本の首都圏在来線の列車無線も、デジタル化が進行中。一昨年の山手線に続き、京葉線、埼京線、南武線などの3ch区間がデジタル化の準備に取りかかり、すでに試験電波も出ているようです。

 一方で、昨年は後半に新機種が続々と登場しました。広帯域受信機能付きアマチュア無線機では、スタンダードのVX-8が登場。受信機では、アイコムのIC-RX7をはじめ、昨年末になってたたみかけるようにエーオーアールのAR-miniや、ユピテルのMVT-7500MVT-5500が相前後して発売されました。
 最近の受信機は、10年前のものならオプションだったような音声反転式秘話解読器や空き線信号キャンセラー、トーンスケルチやDCSなどが標準装備となっています。あとはデジタル解読‥‥といきたいところですが、その辺はどうなのでしょう?

 今年は、そんな状況下ということもあり「心して聴く!」1年になりそうです。