無線室

無線通信、特に受信に関する考察、実験、感想などを‥‥。

3号線区のデジタル波

2009-02-12 13:04:07 | 鉄道無線
 着々とデジタル化が進んでいるJRの列車無線。2007年8月26日にデジタル化した1号線区(8ch区間)、今年1月25日にデジタル化した2号線区(3ch区間)に続き、今年度末には3号線区(4ch区間)のデジタル化が予定されています。
 そろそろ試験電波が出てくるかと思われた矢先、ついに3号線区のデジタル波をとらえることに成功しました。

 区間は山手貨物線巣鴨付近と、東北貨物線上中里~王子付近。以下の周波数でデジタル波をキャッチしました。
352.56250/336.06250
352.65000/336.15000
352.66250/336.16250
 左が基地局、右が移動局の周波数となります。
 ここで注目なのが、352.65000MHz。以前掲げた割り当て表を見ると、当初は7ch(山手線)として割り当てられた周波数です。しかし、前回お伝えしたとおりいったん停波していました。
 そこで、限られた周波数の中でのデジタル化、言うなれば周波数の移行となると、デジタル化したchで機能制限、具体的には音声通信だけでデータ通信は使わないといった措置が執られているようです。これにより、本来1chにつき3波の割り当てを少なくし、空き周波数を捻出して次の線区のデジタル化に備えているのでしょう。
 ただ、一度3波で送信しているのは、デジタル基地局の調整という側面もあると思われます。調整が完了したのち、音声通話ができる最低限のchだけ確保して、完全デジタル化後には周波数を再構築した上で本格運用に移ると考えられそうです。

 ところで、3号線区のデジタル化はいつになるのでしょうか? 2号線区を例に取ると、デジタル波の送信を開始してからデジタル化するまで、2か月かかっていません。そして、1号線区も2号線区も、月末の日曜日初電からデジタル化しているのです。
 このことから、3号線区のXデーは3月29日と予想できます。あんまり当てたくないですが、予想通りとなるのでしょうか?

JRデジタル無線の割り当てに追加・変更

2009-02-06 12:54:37 | 鉄道無線
 前回お届けした「JRデジタル列車無線、現在の周波数割り当て」で、一部追加・変更があります。

 まず、今日現在、352.65000MHzの7chは停波しています。つまり、7chは2組の周波数での運用していることに。理由は定かではありませんが、今のところ暫定運用の模様です。
 前回にも書いたように、現在の割り当ては仮のもので、全chデジタル化したのちは根本的な周波数の入れ替えがあるとの情報もあります。周波数の設定も、列車の無線機に対しては基地局からアップデートが可能のようですので、一斉切り替えもあり得るでしょう。
 今後のデジタル化の進行いかんでは、352.65000MHzと352.65625MHzのいったん停波した周波数に、別のチャンネルが割り当てられるかもしれません。

 公式情報が少ないだけに、入念なワッチが必要となるでしょう。

JRデジタル列車無線、現在の周波数割り当て

2009-02-04 13:56:36 | 鉄道無線
 すでに、アナログの旧8ch、旧3chがデジタル化した首都圏のJR列車無線。ここで、現在の周波数割り当て状況をまとめてみたいと思います。

周波数アナログchデジタルch
352.53750
352.54375
352.55000
352.55625
352.562503(停波)
352.56875
352.57500
352.58125
352.58750
352.59375
352.60000
352.60625
352.612507(旅客一斉)
352.61875
352.625008(停波)
352.63125
352.63750
352.64375
352.65000
352.65625旅客一斉(現在は停波)
352.66250
352.66875

※周波数の単位はMHz。
※移動局の周波数は、上記周波数の16.5MHz下。
※「-」は未使用のch。


 この表を見ると、次にデジタル化される3号線区(4ch)がどの周波数に割り当てられるか、おおよそ見当がつきます。
 まず、アナログは12.5kHzステップ、デジタルは6.25kHzステップです。現在アナログのchの±6.25kHzの範囲では、デジタルが出てしまうとアナログにカブってしまいます。そのため、アナログの隣接chにデジタル波を割り当てることができません。
 この条件を満たすのは、352.56250MHzと352.66250MHzの2波となります。

 しかし、ここで問題発生。デジタル列車無線では3波で1組のchとして運用されているので、残りの1波が上記の条件ではどこにも割り当てられなくなってしまうのです。
 その辺のことを考えて調整するのは総合通信局の役目なので、どこかしらに割り当てられるはず。なので、3号線区のデジタル波は352.56250MHz、352.66250MHzともう1波と考えられそうです。

 なお、完全デジタル化が達成されれば、周波数の変動もあるとの情報も。実際には、どうなってしまうのでしょうか?