無線室

無線通信、特に受信に関する考察、実験、感想などを‥‥。

降雪には情報収集で

2015-01-29 12:46:06 | お知らせ
 明日、関東地方では雪が降るとの予報が出ています。特に、朝の通勤・通学時間帯で雪が降ってしまうと、交通機関に影響が出るのは必至です。
 そんなときは、毎度のことですが受信機で情報収集に努めましょう。起床したそのときから鉄道無線やバス無線をワッチし、運行状況を確認することが肝要です。早めに情報を得ることができれば、いろいろな対策が立てられます。
 最新の予報をチェックするとともに、受信機を傍らに置いて備えましょう。

地下鉄サリン発生時の警察無線が公開

2015-01-17 18:24:44 | その他
 警視庁は1月14日、1995年の地下鉄サリン事件発生直後の警察無線を報道機関向けに公開しました。報道機関が事件発生20年を前に警視庁へ問い合わせたところ、警視庁で保管されていたテープが発見され公開されたものです。
 73分30秒のテープのうち、テレビのニュースでは要点だけが伝えられました。せっかくなので、そのすべてを聞いてみたいと警視庁公式サイトを訪れてみましたが、残念ながら公開されていません。検索したところ、読売新聞で公開されていたのです。
 ファイルはその1その2その3と3分割されています。3つのファイルを合計すると72分16秒となり、警視庁が公開したほぼすべてであるといえるでしょう。ただし、オペレーターや通報者などの名前はピー音でカットされています。

 当初は「八丁堀駅で病人がいる」との通報で通常の対応をしていたところ、同様の通報が日比谷線の各駅で多数入電。通話統制を実施し、情報収集に当たります。
 その後、現場から築地駅前で多数の負傷者が救護中との一報。さらに各駅でも多数の負傷者が出ているとの情報も入り、被害が次第に大きくなっていくのです。
 乗客の証言から不審物の存在が明らかになり、行方を捜索していた矢先、「霞ヶ関駅で不審物を確保」との報告が。ところが、不審物は千代田線車内から回収したもので、負傷者が相次いでいる日比谷線からではないということで混乱も来します。
 最終的には日比谷線、千代田線、丸ノ内線でサリンがまかれたことが判明。しかし、そこまでの確認ができていない状態でテープが終了します。

 警察無線は、最初に「方面系」や「県内系」とも呼ばれる本部とパトカーの通信系である基幹系が、のちに警察署と警察官の通信系である署活系がデジタル化されました。警視庁は、ほかの県警と比べて最後までアナログの基幹系が運用され、1988年に完全デジタル化。昭和とともにアナログ基幹系が終了したのです。
 受信を趣味とする人の中でも、もはや警察無線を聞いたことがない人が多数を占めているといっても過言ではありません。現在では、せいぜい警察密着番組で断片的に聞こえてくる警察無線を楽しむのが関の山です。
 警察無線の通話が、通報から対応までの一連の流れとしてはっきりと聞き取れる状態で公開されるのは、今回が初めてではないでしょうか? 今ではデジタル化されて聞くことができなくなった警察無線が、こうしてよみがえるのはある意味感銘を覚えます。

 これらの通話記録は、ベテランには懐かしく、若い人には新鮮に映るでしょう。歴史的事件での警察の初動がわかる、貴重な資料といえそうです。

総武本線もデジタル化へ

2015-01-05 22:47:06 | 鉄道無線
 「両毛線デジタル化は準備万端」の記事に、E257-0さんから次のようなコメントをいただきました。
総武本線(佐倉以東)にも真新しい金属の鉄柱に4本組のUHFっぽい八木アンテナがたくさん立ってました。こちらもデジタル移行に向けて着々と準備が進んでいると見ていいんですかね。
 書き込みをいただいた昨年12月9日時点では、目撃情報だけで裏は取れていなかったのです。ところが、本日更新された昨年12月6日現在のデータによる総務省無線局等情報検索で、総武本線用と思われるデジタル列車無線基地局が引っかかりました。

 検索によると、基地局は昨年11月25日付で17局が免許。所在地と基地局数は以下の通りです。
所在地(千葉県)基地局数
佐倉市
印旛郡酒々井町
八街市
山武市
山武郡横芝光町
匝瑳市
旭市
銚子市
 上記の所在地にはすべて総武本線が通っていることから、これら17局は総武本線のデジタル列車無線基地局であると考えられます。いずれの基地局も、電波型式は5K80G1Dと5K80G1E、周波数は400MHz帯の3波、出力は4W。3波しかないため、旅客一斉情報の区間外となるようです。

 総武本線は、区間や運転系統により列車無線のチャンネルが異なります。ここで、まとめてみました。
区間チャンネル
東京─千葉(快速線)D1
御茶ノ水─千葉(緩行線)D5
千葉─佐倉D2
佐倉─銚子A3
 おおざっぱに言えば、佐倉を境に西側(東京方)がデジタル無線、東側(銚子方)がアナログ無線です。もし佐倉─銚子がデジタル化すると、D3chとするのが自然でしょう。そして、総武本線全区間からアナログ無線が消えることになるのです。

 総武本線を走る車両にはすでにデジタル無線機を搭載済みなので、基地局の準備が整えば、3月のダイヤ改正前後にデジタル化する可能性があるでしょう。JR東日本では、ローカル線でも列車無線をデジタル化する方針を打ち出しています。「聞けるものを聞けるうちに聞く」に徹した方がいいのかもしれません。

謹賀新年

2015-01-01 00:56:21 | お知らせ
 明けましておめでとうございます。本年も、本ブログをよろしくお願いいたします。

 あちこちでデジタル化の動きが止まりません。今まで聞こえていたものが、デジタル化によって聞こえなくなってしまいます。「聞こえるものは聞けるうちに聞いておこう」という強い意志を持って、受信活動に励むべきなのではないでしょうか。

 本ブログの情報が、皆さんの受信活動の一助になれば光栄です。