無線室

無線通信、特に受信に関する考察、実験、感想などを‥‥。

ペディション終了!?

2014-12-24 02:08:45 | その他
 東京ペディションで、本来の発売日である12月25日よりも前に売られていた『ラジオライフ2015年2月号。毎年2月号は、『ラジオライフ手帳』が付録です。
 『ラジオライフ手帳2015』の12月のページ、そして一番最後のページに、あるべき記述が今回はありません。それは「東京ペディション」です。

 三才ブックス編集者のブログで、意味深な記事が出されました。
1998年から始まったフリーマーケットスタイルのペディション。
これを始めたきっかけがハムフェアに出展しないで自前のイベントを開催することだった。
それから16年。
途中でプロレスを開催したり、レースクイーンやアイドルを呼んだりといろいろした。
場所も東京国際フォーラムから池袋→アキバと変わった。
でも、常について回るのが東京ペディションはハムフェアのように有料のイベントではないので、
開催すれば必ず赤字になるってこと。

もう気がついている読者さんはいるようだけど、
『ラジオライフ2015年2月号』の付録『ラジオライフ手帳2015』のペディションスタンプ欄が消えている。
12月のカレンダーから東京ペディションの文字が消えている。
※改行を一部カット。

 これまで、12月23日の欄と、一番最後のページの記念スタンプ欄にあった「東京ペディション」は、事実上の予告でした。それが、2015年版ではなくなっているのです。
 会社組織である以上、利益を追求する必要があります。無料のイベントを開催することで、新たな顧客を呼び寄せてより多くの利益をもたらすのです。ただ、それには費用対効果がついて回ります。イベントの開催が結果的に利益に結びつけばいいのですが、赤字を垂れ流すだけに陥ってしまえば開催の意味がなくなってしまうのです。

 前回、「来年もぜひ」と書きましたが、もし本当に来年のペディションがなくなってしまうのなら、残念で仕方ありません。場所や規模はともかく、読者の交流という原点に立ち返ったペディションの継続を切に願います。

東京ペディションin秋葉原

2014-12-23 23:37:29 | その他
 本日、秋葉原で三才ブックスの「東京ペディションin秋葉原」が開催されました。毎年12月23日に行われる恒例イベントで、ペディションに来ないと年が越せないという人も多いようです。もちろん、私もその1人ですが‥‥。

 私が会場に到着したのは11時少し前。一般入場は11時からですが、『ラジオライフ』2015年1月号を持参した読者は、10時30分から入場できるのです。到着した段階で、およそ50人ほどが一般入場で並んでいました。
 会場に入ると、大勢の人、人、人。熱気で上着がいらないほどです。各ブースで掘り出し物を熱心に探していました。

 12時になると、ステージ上ではやまだひさしさんのストリーミング放送「やまちゃんねる」の番組「やまたけ」が公開生放送。大盛り上がりを見せました。
 12時30分からは記念撮影、けん玉技の披露と続き、13時からは『ゲームラボ』のトークショーを展開しました。
 そして、14時からはAkiba Deep Travel槇野汐莉さんとテクニカルライターの細田時弘さんによる、アキバのディープなトークショー。秋葉原を知り尽くした2人だからこそのトークに釘付けでした。
 15時30分からは、これも毎年恒例の10円オークション。暴動寸前の事態を作り出してしまった東京駅開業100周年記念Suicaや、非常持ち出し袋の奥底にしまわれたアルインコDJ-X3、そして目玉となる八重洲無線FT1Dなども出品、続々と落札されました。
 ただ、FT1Dには充電器が付属していないとのこと。撮影で使っていたところ、紛失してしまったらしいのです。それでも、充電器を自腹で買ったとしても、市価の半値以下で入手できたのはいい買い物だと思います。
 16時となり、閉場の時刻。私も撤収し、秋葉原の無線ショップへ。すると、先ほどFT1Dを落札した人が、充電器を購入するところに出くわしました。店員に、先の事情を説明していたようです。

 おそらく、来年も開催されることでしょう。年末の忙しい時期ではありますが、是非とも来場してみてください。私も、参加するつもりです。

E129系の無線機

2014-12-11 22:36:08 | 鉄道無線
 新潟地区に投入されているE129系は、12月6日から運行を開始しています。それに先立ち、11月30日に新潟駅でE129系車両展示会が行われました。
 その模様をリポートしたブログで、運転台の画像が掲載されていたのを発見。そこに、無線機の受話器が写っていました。

 その画像をよく見ると、首都圏に配備されたデジタル無線機(以下「首都圏型」)と微妙な違いがあります。首都圏型に比べ、ボタンの数が少なくなっているのです。
 首都圏型にある「子機」「デジタル/アナログ」の各ボタンが、E129系のものには存在せずにふさがれています。特に、デジタルとアナログの切り替えボタンがないことから、アナログ、すなわちAタイプは搭載していないようです。
 えちごトキめき鉄道のET122形も同じ受話器かどうか確認しようと、以前ご紹介したブログで見比べようとしましたが、残念ながらブログごと削除された模様。比較はできませんでしたが、E129系と同時期の登場であることから、同じものではないかと推測できます。

 E129系のC/Dタイプ無線機は、総務省技術基準適合証明等を受けた機器の検索によると「FM-833D-2」という型番です。今年1月7日付で工事設計認証を受けており、そのスペックは以下のようになっています。
工事設計認証番号001-P00469
工事設計認証を受けた
特定無線設備の種別
第2条第1号の11に
規定する特定無線設備
第2条第25号の6に
規定する特定無線設備
電波の型式、周波数
及び空中線電力
F3E
414.425、414.55、415.2MHz
1W
5K80 G1D,G1E
336.03750~336.16875MHz(6.25kHz間隔22波)
0.3W
 京浜急行電鉄(京急)無線機同様、特定無線設備の種別の違いで別々の無線機扱いになっていますが、工事設計認証番号は同一です。上記の表で左がCタイプ、右がDタイプを示します。
 ご覧の通り、最初からAタイプは搭載されていません。今後、Cタイプ区間をデジタル化する場合は、首都圏型から無駄な機能を省いた廉価版としてこの無線機が取り付けられることになりそうです。

 もう1つ気になることがあります。それは、チャンネルの表示です。Dタイプが3chと表示されています。
 もしかしたら、信越本線はD3chなのでしょうか? ほかの車両でも同じ表示なら、現状では乗務員がDタイプのチャンネルを切り替える必要がないため、周波数はほぼ確定となるでしょう。

 E129系以外の信越本線を走る車両に、C/Dタイプ無線機がどの程度のペースで取り付けられていくのか、確認する必要がありそうです。それを踏まえた上で、信越本線のデジタル化がいつになるのか見えてくると思われます。

京急のSRは146MHz台

2014-12-03 00:03:51 | 鉄道無線
 以前京浜急行電鉄(京急)に空間波無線(SR)アンテナを搭載した車両が登場したというブログをご紹介しました。新1000形4連の1489編成に、JRと同じような円筒形のアンテナが取り付けられた様子が掲載されています。
 この記事をご覧になった南栗橋車両管理区荒川支所さんが1489編成チェックしたところ、運転台の無線機が結線済みになっていたとリポート。さらにその記事を受けて、今回の一件で最初の情報発信源となったchiquichanさんのブログで、無線機の詳細が掲載されていました。

 それによると、無線機は三菱電機製で「FM-837」という型番です。検索したところ、今年7月14日付で工事設計認証を受けていたことが判明しました。そのデータから、以下のようなスペックとなっているようです。
工事設計認証番号001-P00554
工事設計認証を受けた
特定無線設備の種別
第2条第1号の10に
規定する特定無線設備
第2条第25号の6に
規定する特定無線設備
電波の型式、周波数
及び空中線電力
8K00G1D
372.8~373.8MHz(12.5kHz間隔81波)
0.6W
5K80 G1D,G1E
142.43125~142.85MHz(6.25kHz間隔68波)
0.6W
 特定無線設備の種別の違いで別々の無線機扱いになっていますが、工事設計認証番号は同一です。上記の表で左が防護無線、右が列車無線を示します。これを見ると、防護無線は私鉄の割当を一通り網羅しているようです。
 一方、列車無線は142MHz台で送信が可能。移動局であるこの無線機の4MHz上が基地局の周波数なので、京急の基地局は146.43125~146.85000MHzのどれかということになります。特に、デジタル列車無線は通話用、データ用と複数の周波数が用意されるため、これらの周波数のうち数波が使われることになるでしょう。

 さらに、chiquichanさんのブログでは、SR車上操作器の詳細も紹介しています。これを見る限り、SRは3ch用意されるようです。
 現在の誘導無線(IR)では、都営浅草線に直通する各社局で「地上」「地下」の2chを使い分けています。チャンネルと使用社局の関係は、以下の通りです。
 地上地下
基地局/移動局(kHz)130.0/180.0170.0/235.0
非常用(kHz)143.0220.0
使用社局京急
京成
芝山
東京都
北総
 これが、SR化でもう1ch追加になると、どのような割当になるのでしょうか?
 なお、都営浅草線でも、SR化に向けて準備が進行中。来年1月中旬には、馬込車両検修場を含めた都営浅草線全線のLCX敷設工事設計委託の入札が行われる予定です。

 都営浅草線に乗り入れる各社の動向に注目でしょう。

両毛線デジタル化は準備万端

2014-12-01 18:01:48 | 鉄道無線
 昨日、かねてから情報があった両毛線の列車無線デジタル化の状況を確認してきました。その模様をご紹介します。

 基地局は、おおむね完成しているようです。ただ、肝心のデジタル波は受信できませんでした。まだまだデジタル無線は運用されていません。
 以前、以下のようなコメントを三拓さんからいただきました。
岩宿駅か国定駅だったか覚えていないのですが、八木アンテナの付いた電柱が各駅に有りますが、このどちらかの駅で無線設備の工事が行われていました。
既存の八木アンテナとは別に真新しい電柱と八木アンテナが新旧数メートルの距離で建っていて、作業員が地上部機器関係の調整を行っていました。
その周辺で手持ちの受信機で、強いデジタル波を耳にしています。
 このときには電波が出ていたようですが、おそらく基地局建設直後の調整用の電波を受信したものと考えられます。このような状況に出くわし、さらに電波も受信できたことは貴重な経験といえそうです。

 運転台の無線機は、両毛線を運用する車両にはすでにデジタル無線に対応済み。基地局の準備ができれば、いつでも運用開始できそうです。
 このままだと、新潟地区の信越本線よりも先にデジタル無線の運用が始まるかもしれません。首都圏でのデジタル化では、基地局が連続して送信し始めてからおよそ10日後の日曜日初電から運用開始しました。
 首都圏以外でこれが当てはまるか定かではありませんが、沿線にお住まいの皆さんは基地局からのデジタル波をこまめにチェックする必要があるでしょう。