超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

ユリシーズ・早わかり

2020-04-26 12:55:51 | 無題
簡訳ジョイスの「ユリシーズ」を読む。
ダブリンの1904年6月16日の出来事を描いている。
主人公で新聞広告取りの中年ブルームが、
最後にスティーヴン・ディーダルスという歴史教師の作家志望の青年と
意気投合するまでの経緯が、描かれている。
ブルームの一日が、ホメロスの「オデュッセイア」に
符合するように、しかもかなり敢えて通俗的に描かれている。
ロータスイーター(蓮食い人の悦楽)になぞらえた甘い文通。
セイレーンになぞらえた女声楽家との出遭い。
キュクロプスになぞらえた片目の男とのいさかい。
魔女キルケーの館を思わせる娼館。
美少女ナウシカとの甘い触れ合い。
一日の遍歴を経て、故郷イタケに見立てた
我が家に帰る。妻モリーが浮気している疑惑は消えない。
ブルームは作家志望のディーダルスと
おち合い、意気投合して作家になるのを励ます。
ディーダルスはダブリンのある一日を意識の流れのまま
小説化することに決める。
私は「オデュッセイア」には詳しいが、ジョイスは初めて。
簡訳なので誤読もあり得るが、話の作りは判った。ホントは細部が面白いはずだ。
時間ができたら、完訳「ユリシーズ」を読むつもり。

ダブリンのある中年の一日がオデュッセウスの遍歴と化す

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